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海老原 健一; 関根 大貴*; 崎山 裕嗣*; 高橋 淳*; 高井 健一*; 大村 朋彦*
International Journal of Hydrogen Energy, 48(79), p.30949 - 30962, 2023/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Physical)鉄鋼材料の応力腐食割れの1つである水素脆化を理解するには、鋼材中の水素分布を知る必要があり、それには昇温脱離スペクトルの数値シミュレーションによる解釈が有効である。溶接金属やTRIP鋼において残留オーステナイト(RA)は昇温脱離スペクトルに顕著な影響を与えるが、明確な水素分布についてはこれまでよく知られていない。本研究では、高炭素フェライト-オーステナイト二相鋼の既報の水素昇温脱離スペクトルを、独自にコード化した二次元モデルによって数値シミュレーションし、水素は、その鋼材に含まれる量が少ないときは炭化物表面に、その量が多くなると二相界面に、主にトラップされることを明らかとした。また、界面トラップの水素の脱離ピークの試料厚さ依存性が、従来とは異なる理由で発現することも明らかとなった。
広田 憲亮; 竹田 貴代子*; 橘 幸男; 正木 康浩*
材料と環境, 70(3), p.68 - 76, 2021/03
熱化学水素製造法(ISプロセス)の硫酸分解反応容器を想定した高温硫酸分解ガス環境下において、ステンレス鋼及びNi基合金の耐食性能評価を実施した。その結果、100時間の腐食試験ではSiを2.4%含有したNi基合金は、腐食速度が小さく、優れた耐食性能を示したほか、Alを3%含有したフェライト系ステンレス鋼(3Al-Ferrite)は、腐食速度が指標とするSiCの腐食速度(0.1mm/year)を下回る優れた耐食性能を示した。一方で3Al-Ferriteの腐食生成皮膜と同じコンセプトで、AlO皮膜を材料にプレフィルミングしたNi基合金の腐食速度は、3Al-Ferriteに対して大幅に速くなった。これらの酸化皮膜/母材界面の断面でEPMA分析を行った結果、2.4Si含有Ni基合金では、Si酸化皮膜が形成されていたが、長時間の腐食試験中にSi酸化皮膜に欠陥ができ、腐食環境から酸化皮膜を介して母材粒界へのS侵入が確認された。一方で3Al-Ferriteでは、薄い均一なAlO皮膜が形成されており、粒界へのS侵入は確認されなかった。またAlO皮膜をプレフィルミングしたNi基合金では、AlO皮膜に欠陥ができ、母材粒界へSが侵入していた。3Al-Ferriteに生成した腐食生成皮膜とプレフィルミングしたAlOの違いをX線回折で解析した結果、3Al-Ferriteの皮膜は、-AlOのみからなるのに対し、プレフィルミングしたAlOは-AlOと-AlOが混在していることが分かった。これらの結果により、3Al-Ferriteの良好な耐食性能は、緻密な-AlOが早期に母材表面に均一形成されたことによるものと推察される。
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PNC TJ299 76-06, 153 Pages, 1976/08
動力炉・核燃料開発事業団(PNC)のSWAT-2による小リークナトリウム-水反応試験に供された21/4Cr-1Moターゲット、18Cr-8Niノズルの金属学的検査と配管用18Cr-8Ni管の使用前調査を行ない次の結果を得た。1) 直撃ターゲット管の損耗表面および断面の観察結果、損耗面には大小の凹凸が認められた。2) 損傷面にNaとCの付着が認められた。3) 半数以上のターゲットの損傷面直近で組織変化が認められ上部ベーナイト組織になっていた。4) 組織変化の程度はWastage Ratioと関連が有り、Wastage Ratioが大きいと深くなる。特にWastage Ratioが5以上の時に大きい。5) またWastageはL/Dと関係が有り、L/Dが大きいと浅く、L/Dが小さいと深い。また同じL/Dでも注水時間が長いと深い。6) 18Cr-8Niノズルの損耗面は全面腐食と粒界腐食が認められた。組織変化は21/4Cr-1Mo鋼ほど顕著では無いが、損耗面直近で粗粒化が認められるものがあった。7) ノズルは注水時間が35.3sec以上で損耗が大きく、粒界腐食が認められた。8) 配管材料は内表面に酸洗によって生じた粒界腐食が認められた。9) 偏析調査の結果配管材には偏析は認められなかった。
海老原 健一; 関根 大貴*; 崎山 裕嗣*; 高橋 淳*; 高井 健一*; 大村 朋彦*
no journal, ,
高強度鋼や先進高強度鋼における水素脆化は、その予測予防のために理解すべき現象である。これらの鋼材に含まれるオーステナイト相(相)は母相より多くの水素を捕獲することから、その水素脆化への影響が懸念される。本研究では、高炭素-二相鋼試料における水素をトラップする欠陥を明確にするため、既報の水素昇温脱離スペクトルを数値的に再現した。その結果、試料内部の水素量が少ない場合は炭化物表面に水素がトラップされるが、水素量が多くなるにつれて相表面にトラップされる量が増加すること、また、相内部にトラップされた水素は比較的低温で脱離することが分かった。さらに、水素侵入計算では適切な昇温前の初期水素分布を得ることができない場合があることも分かった。会議ではその点について言及する。