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1
Thermodynamic equilibrium constants for important isosaccharinate reactions; A Review
Rai, D.*; 北村 暁
Journal of Chemical Thermodynamics, 114, p.135 - 143, 2017/11
イソサッカリン酸はセルロースの分解生成物であり、低レベル放射性廃棄物処分場で発生する。このイソサッカリン酸は、処分場に存在するアクチニド元素など多くの元素と強い錯体を作ることが知られている。われわれは、イソサッカリン酸の解離およびラクトン化定数や、Ca, Fe(III), Th, U(IV), U(VI), Np(IV), Pu(IV)およびAm(III)との錯生成定数をレビューした。また、イソサッカリン酸共存下における地層処分場でのアクチニド元素の移行挙動を予測するための錯生成定数について総括し、利用可能なデータが不十分な場合の熱力学データの信頼性を確保するための追加の研究について概説した。
2
Detection and correlation of tephra-derived smectite-rich shear zones by analyzing glass melt inclusions in mineral grains
石井 英一; 古澤 明*
Engineering Geology, 228, p.158 - 166, 2017/10
幌延深地層研究センターの地下施設に出現した粘土質せん断帯に含まれる粘土物質の顕微鏡観察を行った結果、粘土物質にはメルトインクルージョン(MI)が多く含まれていることが分かり、それらの化学組成を分析すると、全てのMIが同一の組成を持つことが分かった。さらに、センター周辺のボーリングコアに認められる粘土質せん断帯を調べた結果、これと同一の組成を示すMIが他にも複数箇所で検出され、これらの粘土質せん断帯はセンター周辺に分布する既知の火山灰層面とほぼ一定の比高を保ちながら(同火山灰層の350m下方)、数キロメートルにわたって分布することが分かった。これらのことから、このMIを含む粘土物質は火山ガラスが変質したものであり、この粘土物質を多量に含むせん断帯(粘土質せん断帯)は泥岩が破砕・変質して形成されたのではなく、泥岩中に挟在する火山灰層が変質・変形して形成されたものであることが分かった。
3
Simulation of saturation process in a transuranium disposal facility
高山 裕介; 飯塚 敦*; 河井 克之*
Environmental Geotechnics (Internet), 4(5), p.339 - 352, 2017/10
難透水性と膨潤性を持つベントナイト材料は、TRU廃棄物処分施設の緩衝材としての利用が検討されている。TRU廃棄物処分施設の超長期的な性能を評価するためには、数値解析を用いたベントナイトの力学挙動の予測が必要である。本研究では、ベントナイトの飽和化挙動についての概要とその数理モデルを説明した。次に、その数理モデルを用いていくつかの数値解析を実施した。まず、施設の緩衝材と埋戻し材の膨潤特性を調べるために、膨潤圧試験のシミュレーションを実施した。その後、TRU廃棄物処分施設の再冠水シミュレーションを実施し、緩衝材と埋戻し材の再冠水時の力学挙動を調べた。
4
堆積軟岩における割れ目帯を対象とした物質移行試験に極超微粒子セメントを適用した深層調査ボーリングの施工事例
白瀬 光泰*; 安部 章正*; 名合 牧人*; 石井 英一; 青柳 和平; 若杉 伸一*
土木学会平成29年度全国大会第72回年次学術講演会講演概要集(DVD-ROM), p.1795 - 1796, 2017/09
日本原子力研究開発機構は、幌延深地層研究計画地下研究施設整備(第II期)等事業の一環として、平成23年2月から平成26年6月まで地下施設建設工事を実施し、平成30年度まで施設の維持管理および研究事業を遂行中である。現在、研究事業の取り組みの一つとして、安全評価手法の高度化を目的に、岩盤を対象とした原位置トレーサー試験を実施している。本稿では、原位置トレーサー試験の一つである、堆積軟岩における割れ目帯を対象とした物質移行試験において、極微粒子セメントを適用した深層ボーリングの施工事例を紹介する。
5
JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートのクリアランス; 放射能濃度の測定及び評価の結果
小越 友里恵; 里山 朝紀; 岸本 克己; 南里 朋洋; 鈴木 武; 富岡 修; 高泉 宏英*; 菅野 智之*; 丸山 達也*
JAEA-Technology 2017-017, 152 Pages, 2017/08
原子力科学研究所では、1985年度から1989年度にかけて実施されたJRR-3改造工事に伴って発生し、原子力科学研究所の北地区にある第2保管廃棄施設の保管廃棄施設・NLに保管していた放射能レベルの極めて低いコンクリート約4,000tを対象としたクリアランスを行った。JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートのクリアランスにあたり、放射能濃度の測定及び評価の方法の認可申請について、2008年7月25日付けで文部科学大臣の認可を受けた。その後、2009年度からクリアランス作業を開始し、認可を受けた方法に基づき放射能濃度の測定及び評価を行い、順次、国による放射能濃度の測定及び評価の結果の確認を受け、2014年度に約4,000tの全てのコンクリートのクリアランス作業を終了した。また、クリアランスしたコンクリートは、再資源化を行い、原子力科学研究所内において、東北地方太平洋沖地震の復旧工事のための資材等として再利用した。本報告は、JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートの放射能濃度の測定及び評価の結果、国による放射能濃度の確認、クリアランスしたコンクリートの再利用状況、クリアランス作業に要した費用等の実績をとりまとめたものである。
6
幌延深地層研究センターにおける坑道掘削の情報化施工支援技術の開発
青柳 和平; 名合 牧人*
地盤工学会誌, 65(8), p.12 - 15, 2017/08
本報告では、幌延深地層研究センターの地下施設建設時の情報化施工支援技術の開発、および坑道周辺の岩盤のモニタリング結果について記載した。情報化施工支援技術開発では、事前設計、実施設計を含む予測解析データ・施工データ・地質データ・坑内計測データ等から得られる情報を三次元で一元管理できるシステムを構築し、適宜データを更新しながら適切な支保設計を行うことができた。また、岩盤のモニタリング結果から、坑道掘削直後に、壁面から約1mの範囲で割れ目が発達し、それに伴う透水係数の増大が確認されたが、掘削後はその領域は安定していることや、支保工の健全性が保たれていることがわかった。これらの情報を統合することで、施工中および施工後の岩盤の損傷や透水性といった岩盤の状態も考慮した情報化施工や維持管理が可能になると考えられ、今後、地層処分技術開発では、工学的な観点から本報告で記載した技術が重要な役割を果たしていくことが期待される。
7
再処理施設におけるグローブボックスのグローブポートの更新技術
堀籠 和志; 田口 茂郎; 西田 直樹; 後藤 雄一; 稲田 聡; 久野 剛彦
日本保全学会第14回学術講演会要旨集, p.381 - 384, 2017/08
東海再処理施設では、プルトニウム等の核燃料物質を安全に取り扱うため、閉じ込め機能(負圧)を有するグローブボックス(GB)が設置されており、各GBには、グローブを取り付けるためのグローブポート(ベークライト製)が取り付けられている。グローブポートには、グローブをグローブポートに直接取り付けるタイプと、インナーリングと呼ばれる塩ビ製の環に取り付けたグローブをグローブポートに挿入して取り付けるタイプ(以下、押し込み式グローブポート)の2種類が使われている。平成28年4月に、押し込み式グローブポートの1基に2ヵ所の割れが東海再処理施設において初めて確認された。なお、割れによるGB内の負圧の異常や、GB外への放射性物質の漏えいは確認されなかった。グローブポートは、ポートとポート押さえでパネルを挟み込む形で、ポートとポート押さえをネジで固定することによりGBパネルに取り付けられている。このため、固定ネジを取外すことでグローブポートは取り外しが可能な構造ではあるが、グローブポートをそのまま取外した場合、閉じ込め機能が破れ、GB内の放射性物質を拡散させる恐れがあるため、拡散防止措置を講じた上で、グローブポートの交換を実施する必要があった。そこで今回、GB内部の汚染をコントロールしながらグローブポートを更新する手法を確立した。本発表では、その交換手法について報告する。
8
東海再処理施設分析設備の保守・更新作業におけるグリーンハウスの設計・適用
鈴木 快昌; 田中 直樹; 後藤 雄一; 稲田 聡; 久野 剛彦
日本保全学会第14回学術講演会要旨集, p.385 - 389, 2017/08
東海再処理施設の分析所では、グローブボックス等の分析設備や付帯機器・部品類の点検・更新等において、作業方法上、放射性物質の拡散リスク(作業員の内部被ばくリスク)を伴うものがあり、対策としてグリーンハウス(GH)と呼ばれる汚染拡大防止用のハウスを設置する。本件では、東海再処理施設分析設備において、これまでに様々な保守・更新作業で用いたGHの概要について報告する。
9
ボーリング孔を利用した比抵抗検層結果に基づく地下水水質の推定方法に関する検討
水野 崇; 岩月 輝希; 松崎 達二*
応用地質, 58(3), p.178 - 187, 2017/08
本研究では、北海道幌延地域に分布する新第三系堆積岩を対象に、ボーリング孔において実施される比抵抗検層結果から間隙水の水質を定量的に把握するための手法について検討を行った。比抵抗検層結果からの水質の推定については、Archieの式等を用いて等価NaCl濃度を算出した。この等価NaCl濃度と、ボーリングコアから抽出した間隙水中のNaCl濃度の分析値をt検定により比較した結果、対象としたボーリング孔11孔のうち7孔において有意差(有意水準5%)がないと判断できた。分析値と計算値が一致しなかったボーリング孔については、塩分濃度が低いためにArchieの式が適用できないことや、ボーリング孔掘削時の掘削水が孔壁から混入したことによる水質の変化が原因と考えられた。これらを踏まえ、一定の条件を満たせば比抵抗検層結果から間隙水のNaCl濃度が定量的に推定可能であることを示すとともに、実際の調査現場において必要となる手順を整理した。
10
ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)粉末の同位体希釈質量分析用ウラン・プルトニウム混合スパイク調製の最適化
堀籠 和志; 田口 茂郎; 山本 昌彦; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
JAEA-Technology 2017-016, 20 Pages, 2017/07
使用済核燃料の再処理工程を経て得られたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX粉末)の同位体希釈質量分析用混合スパイクを最適化して調製した。本スパイクは、金属ウランNBL CRM116と金属プルトニウムNBL CRM126をそれぞれ正確に秤量した後、硝酸に溶解し、ウランとプルトニウムの重量比が1:2となるように混合した。スパイク中のウラン及びプルトニウム調製値は、それぞれ1.0530$$pm$$0.0008mg/g (k=2) ($$^{235}$$U: 93.114wt%)、2.0046$$pm$$0.0019mg/g (k=2)($$^{239}$$Pu: 97.934wt%)であった。バリデーションとして、$$^{233}$$U, $$^{242}$$Puをトレーサとする逆IDMSによる濃度検定並びに、硝酸ウラニル溶液と硝酸プルトニウム溶液を混合調製した模擬MOX溶解液の平行分析により、調製濃度の妥当性を評価し、本スパイクが問題なく調製されていることを確認した。本スパイクは、MOX溶解液の同位体質量分析によるウラン及びプルトニウムの含有量の測定に適用し、良好な結果を得ることができた。
11
土岐花崗岩のブロックサンプルを用いた拡散試験
濱 克宏; 岩崎 理代*; 森川 佳太*
JAEA-Technology 2017-015, 45 Pages, 2017/07
日本原子力研究開発機構では、地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を岐阜県瑞浪市において進めている。物質移動に関する調査研究では、研究坑道周辺の数mから100m程度のブロックスケールを対象にして、岩盤中の物質移動に関わる現象の理解を進めつつ、物質移動に関わるパラメータ値の測定技術および物質移動に関わるモデル化・解析・評価技術を体系的に整備することを目標として実施している。岩石中の微視的な構造が物質移動に果たす役割を評価することを目的として、岩石ブロックサンプル(30cm$$times$$30cm$$times$$20cm)を用いた拡散試験を実施した。拡散試験実施後の岩石ブロックサンプルを切断し、試験後の岩石中でのトレーサーとして添加したウラニンの分布を観察した。その結果、石英などの鉱物では、鉱物粒界や粒内割れ目にウラニンが認められ、一方、特定の鉱物(斜長石)では鉱山物内部にウラニンの分布が確認された。このことは、微小空隙の分布や鉱物分布がウラニンの拡散に影響を与えていることを示すと考えられる。
12
非定常電気泳動とEPMAによるコンクリート中の塩化物イオン拡散係数の迅速測定
荻野 正貴*; 大脇 英司*; 白瀬 光泰*; 中山 雅
コンクリート工学年次論文集(DVD-ROM), 39(1), p.703 - 708, 2017/07
塩化物イオンの拡散係数はコンクリートの耐久性を評価する重要な指標であるが、耐久性の高いコンクリートは物質透過抵抗性に優れるため、測定に時間を要する。著者らは非定常の電気泳動操作にEPMAを組み合わせた迅速法について検討した。浸入した塩化物イオンについて、浸入範囲と濃度分布を求め、塩化物イオンの分布から電気泳動が主たる輸送機構ではないと判断される浸入範囲を除外し、Nernst-Planckの式により拡散係数を求めた。この拡散係数は、塩水浸せき試験により得られる値とほぼ同等である。従来の試験と比較し、試験期間を1$$sim$$2割程度に短縮できる可能性があることが確認できた。
13
電位規制クーロメトリーによる標準物質として使用する硝酸プルトニウム溶液の値付けのための分析(共同研究)
山本 昌彦; Holland, M. K.*; Cordaro, J. V.*; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
JAEA-Technology 2017-014, 63 Pages, 2017/06
本件では、同位体希釈質量分析法で使用する標準物質の候補である硝酸Pu溶液の値付けのための分析にファラデーの電気分解則に基づく絶対分析法である電位規制クーロメトリーを適用した。測定装置には国際規格ISO 12183に準拠するものを使用し、その校正は国際単位系であるSI単位にトレーサブルとなる計測機器を使用して実施した。装置の性能評価のためにPu金属標準物質から調製した試料を測定した結果、測定値は表示値と$$pm$$0.05%以内で良好に一致し、繰り返し測定の相対標準偏差も0.05%以下と非常に高い精度でPuを分析できることが分かった。そこで、本法で同位体希釈質量分析の標準物質候補となりうる$$^{239}$$Puの同位体組成比が比較的高い混合酸化物粉末から精製した硝酸Pu溶液を測定した。その結果、繰り返し測定の相対標準偏差は0.05%以下、信頼区間が95%を示す包含係数k=2として評価した測定値の不確かさは0.069%以下と標準物質の測定法として求められる精度を満足する水準で精密にPuを分析することができた。
14
再冠水試験におけるボーリングピットの埋め戻し試験
高安 健太郎; 大貫 賢二*; 川本 康司*; 高山 裕介; 見掛 信一郎; 佐藤 稔紀; 尾上 博則; 竹内 竜史
JAEA-Technology 2017-011, 61 Pages, 2017/06
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、超深地層研究所計画に基づき、結晶質岩(花崗岩)を対象として三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。これらの研究開発課題のうち、坑道埋め戻し技術の開発の一環として再冠水試験を実施している。この試験は、坑道掘削による周辺岩盤や地下水に及ぼす影響が、坑道の冠水によって回復する過程を把握することを目的として、深度500mの水平坑道の北端部切羽より約40m手前に止水壁を施工して冠水坑道とし、再冠水して実施するものである。本報告書は、再冠水試験の一環として2014年度に実施した冠水坑道のピットにベントナイト混合土を用いた埋め戻し試験と埋め戻し施工の結果、及び引き続き2014年9月から2016年3月までのピットでの観測結果を報告するものである。
15
照射後試験施設から発生する廃棄物の放射能評価方法の検討,2
辻 智之; 星野 譲; 坂井 章浩; 坂本 義昭; 鈴木 康夫*; 町田 博*
JAEA-Technology 2017-010, 75 Pages, 2017/06
研究施設等廃棄物の埋設処分に向けた合理的な廃棄物確認手法確立のために、照射後試験施設から発生した放射性廃棄物に対する放射能濃度評価手法を検討する必要がある。このため、ニュークリア・デベロップメントの照射後試験施設をモデルに理論計算を主体とする新たな放射能濃度評価手法の検討を行った。この結果、埋設処分の安全評価上重要と考えられる17核種(H-3, C-14, Co-60, Ni-63, Sr-90, Tc-99, Cs-137, Eu-154, U-234, U-235, U-238, Pu-238, Pu-239, Pu-240, Pu-241, Am-241, Cm-244)のうち、Sr-90, Tc-99, Eu-154等の14核種に対し、理論計算手法を適用できる可能性を得た。
16
地下水中の溶存無機炭素を対象とした放射性炭素同位体測定のためのガス化回収法の適用性検討
加藤 利弘; 岩月 輝希; 西尾 智博*
JAEA-Technology 2017-009, 30 Pages, 2017/06
地下水の年代は、地層中の地下水流動を理解する上で重要な情報である。放射性炭素同位体による年代測定は、約5万年前以降に涵養した地下水に適用でき、地下水流動を推定する有効な手段となる。地下水中の炭素は主に溶存無機炭素(DIC: Dissolved Inorganic Carbon)として存在しており、従来は化学的操作により沈殿物として回収した後に、高純度の固体炭素(グラファイト)を作製していた。この方法では、グラファイトの作製に多くの操作が必要であると同時に、地下水の性状によっては沈殿物が生成しない、あるいは測定値が著しくばらつく等の問題点があった。そこで、本研究では、沈殿法に代わる手法として溶存無機炭素のガス化回収技術に着目し、地下水試料への適用を検討した。土岐地球年代学研究所内ペレトロン年代測定棟前処理室に設置されたガス化回収装置を用いて、溶存無機炭素回収性能を評価するとともに、ガス回収時における顕著な問題として地下水中の硫化水素の混入に伴う回収率の低下に関わる対策について検討した。以上の知見をもとに、ガス化回収手順を確立するとともに、実際の地下水中の溶存無機炭素をガス化回収法で処理した結果について取りまとめた。
17
幌延深地層研究計画; 平成29年度調査研究計画
花室 孝広
JAEA-Review 2017-013, 22 Pages, 2017/06
本計画は、原子力機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施している。原子力機構の第3期中長期計画では、幌延深地層研究計画について、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認、処分概念オプションの実証、地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証に重点的に取り組む。また、平成31年度末までに研究終了までの工程やその後の埋戻しについて決定する。」としている。幌延深地層研究計画は、「地上からの調査研究段階(第1段階)」、「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」、「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの調査研究段階に分けて進めることとしており、全体の期間は20年程度を考えている。平成29年度は、地下施設での調査研究段階(第3段階)を継続しながら、第3期中長期計画の3年度目として、同計画に掲げた3つの課題を達成していくための調査研究を実施する。
18
模擬廃棄物ホウケイ酸ガラス試料のXAFS測定(共同研究)
永井 崇之; 小林 秀和; 捧 賢一; 菖蒲 康夫; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 山中 恵介*; 太田 俊明*
JAEA-Research 2017-005, 54 Pages, 2017/06
ガラス固化プロセスで製造されるガラス固化体中のホウ素(B)や廃棄物成分の局所構造は、固化体に含まれる廃棄物成分による影響を受ける。本研究は、模擬廃棄物ガラス試料を作製し、放射光XAFS測定によるガラス試料中のB及び廃棄物成分の局所構造を評価した。BのK吸収端XAFS測定において、薄板状の試料を用いて良好なXANESスペクトルが得られることを確認し、原料ガラスに廃棄物成分を添加するとB-Oの3配位sp$$^{2}$$構造(BO$$_{3}$$)割合が減少して4配位sp$$^{3}$$構造(BO$$_{4}$$)割合が増加することを明らかにした。また、組成のSiO$$_{2}$$/B$$_{2}$$O$$_{3}$$比の低下又は(SiO$$_{2}$$+B$$_{2}$$O$$_{3}$$)/Al$$_{2}$$O$$_{3}$$比の上昇によって、BO$$_{3}$$割合が増加しBO$$_{4}$$割合が減少すること、P$$_{2}$$O$$_{5}$$の添加によって、BO$$_{3}$$割合が減少しBO$$_{4}$$割合が増加することを明らかにした。廃棄物成分のXAFS測定において、B$$_{2}$$O$$_{3}$$含有率が高い組成ほどセリウム(Ce)原子価が還元されること、原料ガラスへP$$_{2}$$O$$_{5}$$を添加するとCe原子価が還元されることを確認した。またイメージング測定により、ガラス中に析出するRu化合物の状況は組成のB$$_{2}$$O$$_{3}$$含有率を変えても変わらなかった。本研究は、資源エネルギー庁より日本原子力研究開発機構が受託した次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業の実施項目「高レベル廃液ガラス固化の高度化」の一つとして実施した。
19
幌延深地層研究施設における掘削影響領域の評価; 深度250mを対象とした試験(共同研究)
青柳 和平; 窪田 健二*; 中田 英二*; 末永 弘*; 野原 慎太郎*
JAEA-Research 2017-004, 91 Pages, 2017/06
本研究では、幌延深地層研究センターの地下施設のうち、250m調査坑道において、掘削影響領域における水理・力学・物理特性等を調査し、掘削影響領域の範囲や掘削影響領域において生じた物理変化の要因、およびその経時変化を評価することを目的として、弾性波トモグラフィ調査、弾性波屈折法探査、比抵抗トモグラフィ調査や透水試験を実施した。弾性波トモグラフィの結果、坑道掘削に伴い、坑道壁面から約1mの範囲内でP波速度が顕著に低下した。P波速度の低下と割れ目密度との間に相関があることが示されたことから、坑道掘削に伴って約1mの範囲まで割れ目が発達したと推定される。透水試験の結果、坑壁から0.5$$sim$$1m離れた領域において、掘削に伴い透水係数が増大した。同一の調査箇所ではないものの、坑壁からの距離はP波速度の低下域と概ね調和しており、割れ目の形成に伴う透水係数の増大を捉えた可能性が示された。また、比抵抗トモグラフィ調査の結果から、掘削に伴う顕著な不飽和領域の形成は生じていないことが推察された。これらの調査結果から、掘削損傷領域の水理・力学特性を評価する手法として、今回採用した原位置試験方法や評価手法が妥当であることが示された。
20
リスクコミュニケーション実施上の課題の研究; 平成27年度(委託研究)
田中 勝*; 青山 勲*; 石坂 薫*; 大畑 ゆき*; 福池 伊織*; 川瀬 啓一; 渡邊 雅範; 時澤 孝之; 宮川 洋*; 石森 有
JAEA-Research 2017-003, 65 Pages, 2017/06
日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターと福島環境安全センターは共同で、今後の跡措置や環境回復等の事業に関して、地域との継続性のある関係構築に必要な条件や、活動を通して得られる効果を把握するため、閉止鉱山及び産業廃棄物処分場でのリスクコミュニケーション事例を委託調査した。その結果、(1)地域におけるつながりや、つながりの場の形成、(2)既存のリソース(人員・土地・施設等)の活用、(3)地域における新たな価値の創出、(4)事業の安全性の担保や信頼の醸成に向けた取り組み、などによる、事業の安全性や周辺環境の健全性を長期的に確認できる仕組みや環境保全などについて学べる地域的フィールドの創成、が重要であることが示唆された。