検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 94 件中 1件目~94件目を表示
  • 1

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

報告書

乾式ワイヤーソー切断工法を用いた貫通配管の撤去

明道 栄人; 小林 忠義; 富居 博行

JAEA-Technology 2008-001, 46 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-001.pdf:19.05MB

再処理特別研究棟廃液長期貯蔵施設内の一部の壁貫通配管について、小型の乾式ワイヤーソー切断工法を用いてコンクリートを切断し安全に撤去した。撤去した配管を含むコンクリートは、静的破砕剤を充填し破砕させ、二次破砕を行うことにより配管とコンクリートを効率的に分離した。本作業において、乾式ワイヤーソー切断工法に関する作業データを分析し、貫通配管の撤去における乾式ワイヤーソー切断工法の妥当性を評価した。さらに、静的破砕剤が貫通配管とコンクリートに破砕分離する手段として有効であることを確認するとともに、効果的に破砕させる静的破砕剤の充填条件を抽出した。評価結果等から、乾式ワイヤーソー切断工法が再処理施設等に複雑に敷設されている貫通配管を安全かつ効率的に撤去する方法として、適用できる見通しが得られた。

報告書

HTTRヘリウムサンプリング設備の改善

関田 健司; 黒羽 操; 江森 恒一; 近藤 雅明; 大内 弘; 篠崎 正幸

JAEA-Technology 2008-002, 49 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-002.pdf:9.21MB

高温工学試験研究炉(HTTR)では、炉内構造物に耐熱性に優れた黒鉛構造物を用いているが、黒鉛構造物は、酸化による材料強度の劣化を招く恐れがあるため、冷却材であるヘリウムガス中の不純物濃度を厳しく管理している。この不純物濃度を高精度で測定するためにヘリウムサンプリング設備が設置されている。HTTRのヘリウムサンプリング設備に設置する圧縮機は、ロッドシール機構からシールオイル漏れが発生していたが、シール材であるバリシールの材質変更、及びグランドパッキンの摩耗粉混入を低減することにより、長期連続運転を行える見通しを得た。また、ガスクロマトグラフ質量分析計のデータ収録制御用計算機システムの更新、及び液体窒素トラップの改良を行うことで、測定値の信頼性向上及び効率的な不純物管理が行えるようになった。本報は、これまで課題となっていた、ヘリウムサンプリング設備の改善事項についてまとめたものである。

報告書

Preliminary analyses on hydrogen diffusion through small break of thermo-chemical IS process hydrogen plant

Somolova, M.*; 寺田 敦彦; 竹上 弘彰; 岩月 仁

JAEA-Technology 2008-003, 41 Pages, 2008/12

JAEA-Technology-2008-003.pdf:3.77MB

日本原子力研究開発機構では、高温工学試験研究炉(HTTR)に熱化学法ISプロセス水素製造プラントを接続して最高1000m$$^{3}$$/hの水素を製造する原子力水素実証プラント(HTTR-IS)の概念設計研究を進めている。HTTR-ISの概念設計の一環として、ISプロセスの水素配管の小口径破断の予備解析を行った。これは、安全解析評価の第1段階となるもので、本報告では、乱流シミュット数に着目した拡散モデルをCFDコードに組み込んで得られた水素拡散挙動の解析結果について述べる。乱流シュミット数に随伴する定数を修正することにより、解析結果を実験結果とよく一致させることができた。

報告書

レーストラックベローズの特性評価

渡辺 真朗; 荻原 徳男; 澤 宗司*; 田中 俊弘*

JAEA-Technology 2008-004, 14 Pages, 2008/02

JAEA-Technology-2008-004.pdf:1.44MB

J-PARC 3GeVシンクロトロンの出射部に設置されている出射セプタム電磁石1と出射セプタム電磁石2に据え付ける真空ダクト間にベローズを設置するためには、円形のベローズを設置するスペースがないため、レーストラック型ベローズを用いる必要がある。しかし、これまでにチタン製レーストラック形状の成形ベローズは製作されたことがない。そのため、実機サイズより小型のレーストラックベローズを製作し、その基礎特性データを取得・評価した。軸方向及び軸直角方向反力測定・伸縮耐久試験・真空加熱試験・ヘリウムリークテストを行った結果、レーストラックベローズは十分使用可能であることがわかった。以上から判断して、J-PARC 3GeVシンクロトロンの出射セプタム電磁石1と出射セプタム電磁石2間にレーストラックベローズを用いることが一つの解となる見通しを立てることができた。

報告書

クリアランス検認測定等のためのPLシンチレーションサーベイメータの製作

立花 光夫; 白石 邦生; 石神 努; 富居 博行

JAEA-Technology 2008-005, 33 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-005.pdf:2.1MB

原子力科学研究所では、原子力機構(日本原子力研究開発機構)の中期計画に従って、各種原子力施設の廃止措置を進めている。今後、原子力施設の解体の進捗に伴い、管理区域解除にかかわる建屋コンクリートの放射線測定やクリアランス検認測定の増加が予想される。このうち、管理区域解除の放射線測定については、これまでJPDR(動力試験炉)をはじめ小規模の原子力施設で行ってきたが、埋設配管等に残留する放射性物質からの放射線の影響で既存測定器では放射線測定が困難な場合が観られた。一方、クリアランス検認測定については、原子力機構において実施された経験はないが、今後、原子力施設の廃止措置に伴って多量のクリアランス対象物の発生が予想される。このため、管理区域解除にかかわる放射線測定やクリアランス検認測定に適用するために、PLシンチレーションサーベイメータ(以下、「PL測定器」とする)を製作し、各種試験を実施した。その結果、PL測定器による放射能量の評価値は、既存測定器と同等の精度が得られることがわかった。これより、PL測定器は、軽量で容易な操作性を有し、$$gamma$$線を補償した測定を行えることから、クリアランス検認測定等に有効と考えられる。

報告書

水蒸気改質処理法によるウランを含有する廃TBP/n-ドデカンの処理

曽根 智之; 野中 一晴; 佐々木 紀樹; 山口 大美

JAEA-Technology 2008-006, 23 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-006.pdf:3.54MB

水蒸気改質処理法は、有機廃棄物を過熱水蒸気で分解・ガス化させ、ウラン等の非揮発性の放射性核種を有機物と分離したのち、ガス化した有機物を高温空気で酸化分解する処理法である。本試験ではウランを含有するTBP/n-ドデカン廃溶媒(以下、TBP廃溶媒とする)を対象とした処理試験を実施し、装置内機器へのウラン移行率の評価,処理性能の確認及びTBP廃溶媒に対する減容効果について評価した。試験の結果、次の成果が得られた。(1)ガス化プロセスにおいて有機物とウランを効果的に分離できることが確認された。(2)本処理で発生する放射性二次廃棄物は、ガス化プロセスに残留した固体廃棄物のみである。(3)ガス化プロセスよりも後段にウランがほとんど移行しないことから、これよりも後段の装置のメンテナンス作業を簡素化できる。(4)ガス化プロセスにおけるTBP廃溶媒のガス化率は99%以上であり、残留した固体廃棄物は極わずかであることが確認された。(5)水蒸気改質処理法によるTBP廃溶媒の減容効果は熱分解処理法の30倍と試算され、水蒸気改質処理法がTBP廃溶媒に対して減容効果の高い有効な処理法であることが示された。

報告書

高温ガス炉燃料サイクルの技術的成立性の検討(ケーススタディ)

角田 淳弥; 植田 祥平; 相原 純; 柴田 大受; 沢 和弘

JAEA-Technology 2008-007, 23 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-007.pdf:12.74MB

我が国における核燃料サイクルは、核燃料資源の有効利用を基本方針として、軽水炉によるプルサーマルを行った後、将来における核燃料サイクルの有力な選択肢の一つである高速増殖炉サイクルに移行する計画である。本報では、現状の我が国の核燃料サイクル導入シナリオに適合するように検討された高温ガス炉燃料サイクルを例として、ウラン資源の有効利用,MOX燃料の製造技術,再処理技術,中間貯蔵量及び黒鉛廃棄物の量の観点から技術的な成立性のケーススタディを行い、高温ガス炉燃料サイクルが技術的に成立するとの見通しを得た。

報告書

高速実験炉「常陽」材料照射用実験装置2号機(MARICO-2)・再組立技術の確立

阿部 和幸; 小林 孝*; 梶間 久司*; 吉川 勝則; 永峯 剛; 中村 保雄

JAEA-Technology 2008-008, 53 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-008.pdf:19.28MB

高速実験炉「常陽」材料照射用実験装置2号機(MARICO-2: Material Testing Rig with Temperature Control)はODSフェライト鋼など高速炉用燃料被覆管材として有望な材料の継続照射試験を行うためのものであり、コンクリート等による十分な放射線遮蔽能力を有するセル内にて再組立を行う必要があった。しかし、全長約11mと長尺の装置であること,遠隔操作による六角管の溶接が必要であることなどから従来のFMFにおける再組立技術が適用できない。そこで、MARICO-2再組立のための装置の整備、及び遠隔操作による再組立手順を確立した。

報告書

ウラン新燃料,原材料のトラック輸送にかかわる苛酷事故想定時の安全性解析(受託研究)

野村 靖*; 高橋 聡*; 奥野 浩

JAEA-Technology 2008-009, 273 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-009.pdf:8.92MB

近い将来、我が国において、核燃料サイクル施設間の新燃料の輸送が増大すると予想される。旧日本原子力研究所では、それら輸送に関する一般国民の不安感の解消に役立てるため、2001年から2004年までの4年計画で輸送安全性にかかわる実証解析を経済産業省から受託して実施した。すなわち、実際の輸送ルート、及び過去の事故・事象記録を調査して、高架道からの落下,開放空間での石油満載タンクローリーとの衝突による火災,トンネル内での2トントラックとの衝突による火災にかかわる3種類の事故シナリオを策定し、汎用有限要素法計算コードLS-DYNA及びABAQUSを用いて衝撃解析,熱安全性解析を実施した。また、これらの結果に基づいた輸送容器の損傷時の臨界安全性解析について、連続エネルギーモンテカルロ法計算コードMVPを用いて行った。これらにより、輸送中に想定される過酷事故においても輸送容器は健全性を保ち、放射性物質が漏洩せず、公衆及び環境に影響を及ぼさないことを示した。

報告書

トリチウム含有照射キャプセル解体プロセスの設計検討,1; 概念検討及び基本設計

林 君夫; 中川 哲也; 小野瀬 庄二; 石田 卓也; 小高 英男; 勝山 幸三; 北島 敏雄; 高橋 孝三; 土谷 邦彦; 中道 勝; et al.

JAEA-Technology 2008-010, 68 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-010.pdf:11.31MB

原子力機構では、国際熱核融合実験炉(ITER)に装荷するテストブランケット・モジュール(TBM)を用いて、核融合炉用増殖ブランケットの炉内機能試験を実施することを計画している。本報告書は、炉内機能試験の準備として材料試験炉(JMTR)で照射試験を行った照射キャプセルの解体プロセスの概念検討及び基本設計について述べるものである。本設計においては、照射キャプセルはバンドソー(帯のこぎり)で切断され、放出されたトリチウムは、パージガス系によって安全に回収され、固化されて放射性廃棄物となる。さらに、事故時にトリチウムが解体装置外へ放出される可能性があることに対する安全対策として、解体装置を覆うインナーボックスを採用することにより、通常のトリチウム透過性材料を用いた既存のホットセル(ベータ・$$gamma$$セル)を、大きな改造を行うことなく使用できる見通しを得た。以上により、トリチウムを含有する照射済みJMTRキャプセルについて、本解体プロセスが実現可能であることを示した。

報告書

IASCC照射試験に係るキャプセルの製作,1; き裂進展試験用キャプセル(共同研究)

井手 広史; 松井 義典; 川又 一夫; 田口 剛俊; 金澤 賢治; 小沼 勇一; 渡邊 浩之; 井上 修一; 出雲 寛互; 石田 卓也; et al.

JAEA-Technology 2008-011, 46 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-011.pdf:19.39MB

軽水炉の炉内構造物材料に使用されているオーステナイト系ステンレス鋼には、高線量の中性子照射を受けると照射誘起応力腐食割れが発生することが知られており、原子力プラントの高経年化対策のためにはその挙動の解明が重要な課題となっている。これまでの研究では中性子照射済試料の照射後試験を行うことにより評価してきたが、IASCCの適切な評価のためには、軽水炉内の環境を模擬した温度,水環境及び照射条件下で試験を行うことが必要である。そこで、照射下での応力腐食割れ試験を行うために、照射下試験用の飽和温度キャプセルを開発した。照射下応力腐食割れ試験には、き裂進展試験,き裂発生試験等があり、本報ではこのうちき裂進展試験を行ったキャプセルについてまとめたものである。

報告書

IASCC照射試験に係るキャプセルの製作,2; き裂発生試験用キャプセル(共同研究)

井手 広史; 松井 義典; 川又 一夫; 田口 剛俊; 金澤 賢治; 小沼 勇一; 渡邊 浩之; 井上 修一; 出雲 寛互; 石田 卓也; et al.

JAEA-Technology 2008-012, 36 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-012.pdf:10.09MB

軽水炉の炉内構造物材料に使用されているオーステナイト系ステンレス鋼には、高線量の中性子照射を受けると照射誘起応力腐食割れが発生することが知られており、原子力プラントの高経年化対策のためにはその挙動の解明が重要な課題となっている。これまでの研究では中性子照射済試料の照射後試験を行うことにより評価してきたが、IASCCの適切な評価のためには、軽水炉内の環境を模擬した温度,水環境及び照射条件下で試験を行うことが必要である。そこで、照射下での応力腐食割れ試験を行うために、照射下試験用の飽和温度キャプセルを開発した。照射下応力腐食割れ試験には、き裂進展試験,き裂発生試験等があり、本報ではこのうちき裂発生試験を行ったキャプセルについてまとめたものである。

報告書

IASCC照射試験に係るキャプセルの製作,3; 腐食電位計測用キャプセル(共同研究)

井手 広史; 出雲 寛互; 石田 卓也; 斎藤 隆; 塙 悟史; 松井 義典; 岩松 重美; 金澤 賢治; 三輪 幸夫; 加治 芳行; et al.

JAEA-Technology 2008-013, 32 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-013.pdf:17.96MB

軽水炉の炉内構造物材料の応力腐食割れ挙動の評価指標としては、従来用いられてきた溶存酸素濃度や塩素イオン濃度に加え、腐食電位を用いて整理することが一般的に行われるようになってきた。このため、IASCC照射試験の一環として、酸化鉄型及び白金型の腐食電位センサーを用いて、BWR冷却水の条件下で照射試験を行った。この結果、腐食電位センサーによる一部の計測は成功したものの、センサーの改良等が必要であることが明らかとなった。本報では、これらの試験で使用した腐食電位計測用キャプセルの開発についてまとめたものである。

報告書

水素製造用Sr-90/Y-90線源の製造法開発

本木 良蔵; 青木 博道; 内田 昇二; 永石 隆二; 山田 禮司

JAEA-Technology 2008-014, 23 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-014.pdf:9.05MB

現在、放射性廃棄物の有効利用の一環として、核分裂生成物であるSr-90/Y-90を用いた水素製造実験が計画されている。効率よく水素製造を行うために、Sr-90と水素製造触媒を固化体とする方法を開発した。この方法はシリカゲル内に$$^{90}$$SrTiO$$_{3}$$とTiO$$_{2}$$、又は、$$^{90}$$SrSO$$_{4}$$とTiO$$_{2}$$を固化する方法である。この固化体は多孔質であり、耐放射線性と耐薬品性を有し、また、Sr-90の娘核種のY-90も水素製造に利用できるものである。

報告書

JRR-4における12インチNTD-Si照射実験装置に関する概念設計(受託研究)

八木 理公; 渡邊 雅範; 大山 光樹; 米田 政夫; 山本 和喜; 加島 洋一

JAEA-Technology 2008-015, 91 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-015.pdf:22.92MB

最大12インチ径までの大口径シリコンの中性子照射技術を開発のため、中性子輸送計算モンテカルロ計算コードMCNP5を用いて12インチ径のNTD-Siの径方向の中性子束分布を改善する照射条件を解析的に見いだすことにより照射実験装置を設計し、JRR-4で照射実験を行う。これによって、照射装置の設計手法の妥当性を確証する。12インチNTD-Si照射実験装置は、炉心タンク外壁脇に設置し、中性子束の増大を目的とした反射体カバー内で直径12インチ,高さ60cmのシリコンを回転させることにより周方向に均一照射することとし、熱中性子フィルタを周囲に覆ったシリコンを回転させながら上下移動させるスルー法に関する均一照射条件を検討した。検討の結果、厚さ2mmの天然ボロン濃度1.5%含有アルミニウムを用いた熱中性子フィルタをシリコンに覆い、シリコン上下移動範囲を炉心中心-42$$sim$$+22cmにした場合、ダミー領域の上下10cmを除いて$$^{30}$$Si中性子吸収反応率の偏差が-3.2%$$sim$$5.3%、シリコン中心に対する外周の$$^{30}$$Si中性子吸収反応率の比(O/C比)が1.09となり、本実験装置における12インチNTD-Siの最適な均一照射条件を導くことができた。

報告書

照射済キャプセル外筒管を用いた試験片加工技術の開発とこれを用いた高照射量ステンレス鋼の強度評価試験

林 光二; 柴田 晃; 岩松 重美; 相沢 静男; 高田 文樹; 近江 正男; 中川 哲也

JAEA-Technology 2008-016, 51 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-016.pdf:45.58MB

本報告は、原子炉構造材料並びに照射用キャプセル材料として用いるステンレス鋼SUS304の高照射量下での強度評価のための試料製作技術の開発と開発した技術を適用した強度試験結果をまとめたものである。SUS304製の照射用バスケットキャプセル(74M-52J)は、JMTR炉心において通算136サイクル照射され、その外筒管の照射量は最大で3.9$$times$$10$$^{26}$$n/m$$^{2}$$を達成している。この外筒管を用いて機械的強度試験を行うため、JMTRホットラボのセル内で外筒管から試験片を遠隔操作で簡易に製作する打ち抜き法による製作技術を開発した。打ち抜き法と従来の精密機械加工法との比較試験により、打ち抜き法は、十分実用化できることを明らかにした。さらに、この方法により試験片を製作し、高照射量、288$$^{circ}$$C以下の低温域におけるステンレス鋼の強度評価試験を実施した。その結果、残存伸びは試験温度150$$^{circ}$$Cで18%、試験温度288$$^{circ}$$Cで13%で、このような高線量下でも十分な延性を示すことが明らかとなった。

報告書

FBR用低密度MOX燃料ペレットの製造条件確認試験

村上 龍敏; 鈴木 紀一; 畑中 延浩; 塙 幸雄; 篠崎 雄; 村上 真一; 飛田 良正; 川崎 猛; 小林 良仁; 飯村 直人; et al.

JAEA-Technology 2008-017, 97 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-017.pdf:2.76MB

「もんじゅ」用低密度MOX燃料ペレットについては、平成7年度に実施した「もんじゅ」一次取替燃料の製造以降、約9年間製造されていない。この間、プルトニウム燃料第三開発室の主要工程設備の約6割が新設又は更新されるとともに、原料である混合転換粉のAm-241の蓄積が進み、発熱量が増加している。さらに、原料の一つである乾式回収粉末についても、設備の更新によりその粉末特性が大きく変化している。以上を踏まえ、次期「もんじゅ」用低密度MOX燃料ペレット製造を円滑に実施するため、平成16年10月から平成18年8月の間、従来に比べAm-241が蓄積した原料及び粉末特性の大きく変化した乾式回収粉を用いて、低密度MOXペレットの製造条件確認試験を実施した。本報告は、この試験結果をまとめたものである。試験の結果、従来に比べAm-241が蓄積した原料を用いても、製造条件を適切に管理することにより、一次取替燃料製造時と同程度の収率で低密度MOX燃料ペレットが製造可能であることを確認した。

報告書

Evaluating and categorizing the reliability of distribution coefficient values in the sorption database, 2

齋藤 好彦; Ochs, M.*; Kunze, S.*; 北村 暁; 舘 幸男; 油井 三和

JAEA-Technology 2008-018, 116 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-018.pdf:1.08MB

本報告書においては、JNC-SDBに含まれるKdデータのうち、特に幌延岩石を対象にしたKd設定検討への活用を念頭に、泥岩系のKdデータを主な対象(1,056データ)として、前報告書にて設定した手法に従って信頼性評価を行った。この信頼度評価の手法は、Kdデータ設定において、利用可能な関連データ集を速やかに抽出し、参照すべきデータを適切に選定するうえで、有効な手法である。

報告書

Examination on small-sized cogeneration HTGR for developing countries

坂場 成昭; 橘 幸男; 島川 聡司; 大橋 弘史; 佐藤 博之; Yan, X.; 村上 知行; 大橋 一孝; 中川 繁昭; 後藤 実; et al.

JAEA-Technology 2008-019, 57 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-019.pdf:8.59MB

安全性に優れ、発電のみならず水素製造,地域暖房等に利用できる小型コジェネレーション高温ガス炉は、送電網等のインフラが整備されていない発展途上国に最適な原子炉の一つと考えられている。そこで、発展途上国で建設することを想定した小型コジェネレーション高温ガス炉HTR50Cについて検討した。HTR50Cプラントの仕様,機器構成等を決定し、経済性評価を行った結果、小型軽水炉と経済的に競合できることがわかった。

報告書

HTTR-IS水素製造システムに供するブンゼン反応器及び硫酸分解器の構造概念

原 輝夫; 坂場 成昭; 佐藤 博之; 大橋 弘史; 橘 幸男; 國富 一彦

JAEA-Technology 2008-020, 28 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-020.pdf:5.69MB

原子炉の核熱を利用した水素製造の実用化には、他の水素製造法に対して経済的に競合できる必要があり、そのためには水素製造プラントの建設コストを削減することが重要である。高温ガス炉HTTRに接続する熱化学法ISプロセス水素製造システムにおいては、機器数の低減や小型化及び汎用材料の使用により機器製作コスト削減を可能とするミキサセトラ型ブンゼン反応器及び一体型硫酸分解器の概念を提案してきた。本報では、これら機器の詳細な構造検討を行い、新しい概念を提案することにより、さらなる性能向上及び小型化を可能とした。ブンゼン反応器においては、マイクロバブル生成装置を内蔵したスタティックミキサによる水と二酸化硫黄及び亜硫酸とヨウ素の混合促進を提案し、加えてセトラ部の隔壁による硫酸とヨウ化水素酸の分離促進を提案した。また、硫酸分解器においては、流路構成の最適化による機器小型化を可能とさせ、機器物量の低減が図れることを示した。

報告書

JT-60プラズマ映像データベースシステムの開発

末岡 通治; 川俣 陽一; 栗原 研一; 関 暁之

JAEA-Technology 2008-021, 23 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-021.pdf:10.47MB

プラズマ映像は、実験放電がどのようなものかを直接知るために最も効率的な手段の一つである。JT-60のプラズマ映像は、プラズマを撮影する可視テレビ映像とプラズマ断面CG映像,磁場揺動信号を音声として加えた動画が放電ごとに放映されている。このプラズマ映像を広く実験放電の評価に利用するために、新たにプラズマ映像データベースシステムを開発した。このシステムの特徴は、放電シーケンスに従って自動的にプラズマ映像を記録・保存・管理し、さらに、WEBサーバーを介して放電映像データをネットワーク配信することができる。特に、大幅な経費の節減を目指して最も割高感の大きい従来使用して来たリアルタイムOSを使用しない実時間システムの開発に取り組み、汎用的なWindows OS下で動作させることに成功している。本報告では、本システムの設計・製作にかかわる詳細とシステムの稼動結果について報告する。

報告書

JT-60SAにおける加熱装置のための交流電源系の設計検討

島田 勝弘; 寺門 恒久; 栗原 研一

JAEA-Technology 2008-022, 24 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-022.pdf:8.01MB

臨界プラズマ試験装置JT-60の次期装置としてJT-60SA(Super Advanced)の設計検討が進められている。JT-60SAでは、NBI装置,RF装置で構成される加熱装置の加熱時間が大幅に延伸される。既存の給電システムである電動発電機のエネルギーだけでは不足となるため、系統から直接受電する新しい給電システムを構築する必要がある。本報告書では、増力される加熱装置への給電を商用系統から直接行う新しい交流電源系の提案を示し、加熱装置で系統直接受電する場合に問題となる那珂核融合研究所の受電条件を満たすために、電源解析シミュレーションの一つである「PSCAD/EMTDC」を用いた高調波フィルタ及び力率改善コンデンサ等の無効電力補償装置の設計検討について報告する。

報告書

JRR-3熱交換器ボール洗浄方式の効率化の検討

太田 和則; 池亀 吉則; 大和田 稔; 福島 学; 大場 敏充; 竹内 真樹; 今橋 正樹; 村山 洋二

JAEA-Technology 2008-023, 31 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-023.pdf:3.3MB

JRR-3熱交換器はシェルアンドチューブ型であり、管側を2次冷却材が流れる構造となっている。洗浄方法はボール洗浄方式であり、高圧力で流れる2次冷却材中に混入させたスポンジボールによって伝熱管内部の汚れを剥離する方法である。熱交換器の性能低下は、1次冷却材炉心出口温度の上昇をもたらし、原子炉の安全安定運転に影響を与えるおそれがある。これまでの洗浄データをもとに、熱交換器洗浄方法の効率化の検討を行った。その結果、最適な洗浄ボールの種類や洗浄時間の決定方法等が明らかとなった。

報告書

K110 AVFサイクロトロン建設総合報告書

荒川 和夫; 横田 渉; 上松 敬; 中村 義輝; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 宮脇 信正; 奥村 進; 神谷 富裕; 奈良 孝幸; et al.

JAEA-Technology 2008-024, 141 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-024.pdf:14.07MB

高崎研究所(現高崎量子応用研究所)では、イオンビームを用いた放射線高度利用研究を推進するため、4基のイオン加速器群から構成されるイオン照射研究施設(Takasaki Ion Accelerators for Advanced Radiation Application: TIARA)の建設・整備を1988年より2期に分けて開始した。その第1期に、K110 AVFサイクロトロンが建設され、1991年9月に完成した。JAEAのサイクロトロンは、これまで主として核物理の研究用として開発・発展してきたAVFサイクロトロンを世界で初めて材料・バイオ技術研究専用加速器として建設されたものであり、TIARAの中核加速器である。サイクロトロンシステムは、3台の外部イオン源、イオン入射系、K110 AVFサイクロトロン、外部ビーム輸送系及び制御系から構成されており、1991年3月に$$^{4}$$He$$^{2+}$$ 50MeVでファーストビームの引き出しに成功した。本報告書は、K110 AVFサイクロトロンシステムの構成機器、諸元についての詳細と建設時に行った性能試験結果についてまとめたものである。

報告書

防災業務情報共有システムECHOの開発

渡辺 文隆; 山本 一也; 佐治木 健二郎; 安 貞憲*; 五十嵐 幸*

JAEA-Technology 2008-025, 63 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-025.pdf:2.71MB

原子力緊急時の活動では、複数の活動拠点に分かれた多数の関係者が、相互に連携しながら協調して行動することが求められる。これまでの原子力緊急時では、関係者間でタイムリーな情報共有ができず、状況把握までに時間を要し、その結果広報内容に混乱を招くなどの問題がみられた。そこで、過去の教訓や情報通信手段の長所・短所を考慮し、「防災業務情報共有システムECHO」を開発した。本システムは、ネットワーク上のPCから入力された情報を、セキュリティ機能を有するサーバへ一元的に登録し、Web画面上の電子的な情報掲示板において時系列的に表示する。Web環境で動作するシステムにより、離れた地点の多数の関係者のリアルタイムな情報共有が円滑・確実になり、同時に情報管理にかかわる作業負担の大幅な軽減が可能となった。現在、本システムは原子力防災関係省庁と全国22か所のオフサイトセンター等を結ぶ原子力防災ネットワークにて24時間体制で運用され、全国各地で実施された原子力防災研修,防災訓練での利用実績を積み重ねている。

報告書

光学断面画像の斜め方向からの計測による複雑流路形状測定手法の開発

小林 順; 佐藤 博之; 林 謙二; 上出 英樹

JAEA-Technology 2008-026, 30 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-026.pdf:8.59MB

ナトリウム冷却高速炉では、炉心の高燃焼度化により燃料ピンが変形し、集合体内流路断面積の変化によって集合体内の冷却性能が低下する可能性があることから、燃料ピン配置の変化が集合体内の熱流動現象に与える影響を把握することが重要な課題となっている。そこで、燃料ピンとワイヤースペーサを水と屈折率を一致させた透明部材で構成した水流動試験装置を用いて、ピン束内の流速分布の測定が試みられている。このとき境界条件として湾曲による模擬燃料ピンの変位を計測する必要がある。ここでは、模擬集合体の斜め上方向からピン束の水平断面を撮影し、試験体壁面の屈折の影響を考慮に入れて撮影画像を正対位置に変換し、その画像を解析することで燃料ピンの変位量を求める手法を開発した。

報告書

大強度陽子加速器計画1MW核破砕中性子源の中性子ビームシャッター制御系の設計

高田 弘; 甲斐 哲也; 及川 健一; 酒井 健二

JAEA-Technology 2008-027, 34 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-027.pdf:13.17MB

大強度陽子加速器計画(J-PARC)で建設する1MW核破砕中性子源の中性子ビームシャッターシステムの制御系の設計を行った。本制御系はユーザーがビームタイムに実験ホールでシャッターの開閉操作ができ、かつ、保守時期に施設側の作業員がシャッター駆動装置室でシャッターを駆動することができるよう構成されている。また、作業者はシャッターが閉じている場合に中性子実験装置室に入室することができることを大前提とし、この条件を人的保護系(PPS)に組み込んでユーザーの安全を確保する設計とした。さらに、このシステムを信頼度の高いものとするために、シャッター閉信号をリミットスイッチとロータリーエンコーダの二系統で形成すること、シャッターの電源系を無停電電源に接続し、停電時の信号喪失を防止するという機器設計を施した。

報告書

イメージングプレートによるプルトニウム試料の画像解析法の開発; MOX燃料製造施設のプルトニウム試料の測定

高崎 浩司; 佐川 直貴; 黒澤 重行*; 塩谷 聡; 鈴木 一教; 堀越 義紀; 水庭 春美

JAEA-Technology 2008-028, 73 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-028.pdf:5.88MB

近年、イメージングプレートが開発され、各種の放射能測定への応用が研究されている。日本原子力研究開発機構においても先行工学基礎研究でイメージングプレートによるPu分析が実施され、Puの検出及びラドン子孫核種弁別の有効性が示された。本研究は、これらの研究成果をもとにイメージングプレートの放射線管理現場への適用として、Puの放射能評価,ラドン子孫核種とPuの弁別,Pu粒子の空気力学的放射能中央径の簡便な評価等の実用化を目的とするものである。従来のポラロイドフィルムによるオートラジオグラフィでは目視によるPuの汚染状態の把握のみであるが、イメージングプレートでは位置ごとの放射線に比例した数値データが得られ、目視では不可能なレベルの検出及びPu粒子の放射能評価が可能となる。今回の研究の結果、イメージングプレートは従来オートラジオグラフィと同様に$$alpha$$線に適用可能であるとともに、$$beta$$$$gamma$$線にも適用可能であった。また、Pu粒子の測定では、Image J(汎用画像解析ソフト)の解析機能は非常に有効であった。$$alpha$$スペクトルによる感度の影響が見られたものの、Puの放射能の評価が可能であった。

報告書

IASCC試験用キャプセルの組立てのための溶接技術の開発

柴田 晃; 川又 一夫; 田口 剛俊; 加治 芳行; 清水 道雄*; 金澤 賢治; 松井 義典; 岩松 重美; 相沢 静男; 田山 義伸; et al.

JAEA-Technology 2008-029, 40 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-029.pdf:25.78MB

照射誘起応力腐食割れ(IASCC: Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)は軽水炉の高経年化を考えるうえで最も重要な課題の一つである。IASCCの機構解明のためには、原子炉内でき裂進展試験や定荷重引張試験を行うことが必要とされているが、この試験を実現するためには、JMTRで所定の照射量まで照射をした試験片をホットセル内で遠隔操作により、IASCC試験用キャプセルに組込み、かつキャプセルの組立てを行うという技術的ハードルをクリアしなくてはならなかった。本報告書では照射済みの試験片を装荷したIASCC試験用キャプセルの組み立てのために必要不可欠な、遠隔操作による試験片装荷やキャプセル溶接等の組立技術の確立、すなわち、新たな遠隔操作型溶接装置の開発及び、TIG溶接による肉厚3mmの突き合せ溶接手法の開発について報告する。なお、開発されたこれらの技術を用いて合計8体のIASCC試験用キャプセルをセル内で組立て、JMTRにおいて照射下試験を実施されている。

報告書

Analyses of benchmark problems for the shielding design of high intensity proton accelerator facilities

松田 規宏; 岩元 洋介; 原田 正英; 勅使河原 誠; 明午 伸一郎; 前川 藤夫; 小栗 朋美*; 中野 秀生*; 中尾 徳晶*; 中根 佳弘; et al.

JAEA-Technology 2008-030, 150 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-030.pdf:20.67MB

大強度陽子加速器施設J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)の放射線遮蔽設計及び許認可申請における安全解析においては、数種類の高エネルギー粒子輸送計算コードが用いられている。そこで、これらの計算コードについて精度評価を行うため、おもに実験に基づいた、厚いターゲットからの中性子生成量,ビームダンプ体系,遮蔽体深層透過及びストリーミングといった遮蔽ベンチマーク問題を作成し、解析を行った。その結果、各計算コードによる結果が、全体としてファクター2以内の精度で実験値を再現することを示した。

報告書

JT-60SAにおける直流電源系の初期設計検討

島田 勝弘; 大森 栄和; 岡野 潤; 松川 達哉; 寺門 恒久; 栗原 研一

JAEA-Technology 2008-031, 38 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-031.pdf:10.84MB

臨界プラズマ試験装置JT-60の次期装置としてJT-60SA(Super Advanced)の設計検討が進められている。JT-60SAでは、トロイダル磁場コイル(TFコイル),ポロイダル磁場コイル(PFコイル)が超伝導化され、100s以上のフラットトップを持つ長時間プラズマ運転が可能となる。このようなプラズマ運転,コイルの超伝導化に対応するために新しい直流系電源システムの構築を行う必要がある。これらの超伝導コイルに直流電力を供給する電源は、既存のJT-60電源を有効に再利用した電源機器と新規製作による電源機器を組合せた構成とし、コストの低減を図った。また、超伝導コイルを用いるため、コイルクエンチ時にコイル蓄積エネルギーを急速に消費させるクエンチ保護回路を新規に導入した。本報告書では、JT-60SAの直流系電源(TFコイル電源,PFコイル電源)の回路構成やそれらの制御手法の検討結果及びPSCAD/EMTDCを用いた設計した電源システムでの初期電源制御シミュレーション結果について報告する。

報告書

改質硫黄固化処理法による模擬鉛廃棄物及び模擬低レベル放射性廃液の固化性能確認試験(共同研究)

曽根 智之; 佐々木 紀樹; 宮本 泰明; 山口 大美; 井上 陽佳*; 木原 勉*; 武井 義久*; 竪川 孝生*; 深谷 正明*; 入矢 桂史郎*; et al.

JAEA-Technology 2008-032, 25 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-032.pdf:5.54MB

改質硫黄はセメントに比べて遮水性,耐酸性等に優れた性能を有しており、これを用いて作製した固化体には、セメント固化体に比べて高い耐浸出性が期待できる。本試験では、放射性鉛廃棄物及び低レベル放射性廃液の模擬試料を対象に作製した改質硫黄固化体を用いて一軸圧縮強度試験及び浸出試験を実施し、それぞれの廃棄物に対する改質硫黄固化法の適用性を検討した。今回の試験で得られた結果から、金属鉛を対象に作製した改質硫黄固化体の耐浸出性は、セメント固化体を大きく上回ることが明らかとなり、改質硫黄固化法は金属鉛廃棄に対してセメント固化法に代わる有効な処理法となる可能性を有することが確認された。一方、酸化鉛及び模擬低レベル放射性廃液を対象に作製した改質硫黄固化体の耐浸出性は、セメント固化体と同程度もしくはそれ以下であり、改質硫黄固化法はセメント固化法に代わる処理法としては期待できないことがわかった。

報告書

水銀ターゲット容器の熱流動設計

羽賀 勝洋; 涌井 隆; 粉川 広行; 原田 正英; 二川 正敏; 林 健一*; 仲村 宏二*

JAEA-Technology 2008-033, 40 Pages, 2008/05

JAEA-Technology-2008-033.pdf:4.9MB

日本原子力研究開発機構(原子力機構)では、J-PARCプロジェクトの核破砕中性子源として世界最高レベルである1MWビーム出力に対応可能な水銀ターゲットシステムを完成させた。中性子源の中核となる水銀ターゲット容器の流路・構造設計は原子力機構が基本設計を行い、平成15年度から受注メーカーによる詳細設計,部品加工,組立などの製作作業が行われてきた。これら受注メーカーによる製作設計、及び製作の状況を考慮し、熱流動の観点から水銀ターゲット容器の最終的な性能評価を行った。熱流動解析には汎用熱流動解析コードSTAR-CDを用い、容器と流体の核発熱及び伝熱を考慮した三次元熱流動解析を行った。乱流モデルは標準k-$$varepsilon$$モデル、対流項の差分スキームはMARSを基本とするが、異なる組合せについても解析を行い、これらを比較した結果、入り口流速,流体の最高温度,容器の最高温度,流体の圧力損失等、水銀ターゲット容器の基本設計をもとにした要求条件を満足することを確認した。

報告書

NBI補助真空排気系設備及び1次冷却系設備制御システムの更新

菊池 勝美; 秋野 昇; 海老沢 昇; 池田 佳隆; 関 則和*; 竹之内 忠; 棚井 豊

JAEA-Technology 2008-034, 25 Pages, 2008/04

JAEA-Technology-2008-034.pdf:3.7MB

NBI補助真空排気系設備は、主排気システムであるクライオポンプの補助を行う真空排気設備である。1次冷却系設備は、NBI加熱装置の受熱機器への冷却水を供給する設備である。この補助真空排気系設備及び1次冷却系設備の両設備の制御システムは、約22年前に製作され、入出力数約2000点、ラダーソフト3600ラインからなる大規模なものである。しかし、高経年化により信頼性の低下や修理の対応が困難となった。今回、高経年化対策として低価格の最新汎用PLCを最大限に活用した更新用制御システムを原子力機構独自で設計・製作した。その結果、低価格なPLCでも、従来の大規模制御機能を完全に実現できることを示した。さらに最新PLCの有するPLCネットワーク機能を用いることで、従来不可能であった遠隔制御を実現した。この結果、各機器の詳細な状態判別が可能となり、機器トラブル箇所の調査と修復が迅速となるとともに、運転監視業務が軽減できた。

報告書

JMTRを用いた$$^{99}$$Mo製造設備の概念検討

飯村 光一; 細川 甚作; 菅野 勝; 北島 敏雄; 中川 哲也; 坂本 太一; 堀 直彦; 河村 弘

JAEA-Technology 2008-035, 47 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-035.pdf:7.91MB

日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターでは、2011年度に材料試験炉(JMTR)を再稼働させる予定で改修計画が進められている。再稼働後におけるJMTRの有効利用の一環として、放射性医薬品として核医学の分野で最も多く用いられているテクネチウム-99m($$^{rm 99m}$$Tc)の親核種であるモリブデン-99($$^{99}$$Mo)の製造が計画されている。$$^{99}$$Moは、その供給をすべて輸入に依存している状況にあることから、産業界と共同で$$^{99}$$Moの一部国産化を目指すものである。本報告書では、$$^{99}$$Moの製造に必要な照射装置の選定,構成及び照射後工程において製品化のために必要な装置等の技術的な検討並びに製造にかかわるコスト面の検討結果について述べる。

報告書

トリチウムを含んだ照射試験体のJMTR炉心からの取出試験

冨田 健司; 土谷 邦彦; 小沼 勇一; 井上 修一; 渡邊 浩之; 斎藤 隆; 菊地 泰二; 林 君夫; 北島 敏雄

JAEA-Technology 2008-036, 61 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-036.pdf:7.47MB

材料試験炉(JMTR)を照射場として、トリチウム増殖材(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)微小球充填体を装荷した照射試験体を用いた第2期照射試験(ORIENT-II,JMTRキャプセル名:99M-54J)の終了に伴い、JMTR炉心からの照射試験体の取出方法の検討及び取出試験を行った。まず、照射試験体,スイープガス配管,接続箱・保護管等に残留するトリチウムの除去試験を行うとともに、微小球を充填した充填体の配管からのトリチウム漏洩を防止するための閉止栓の溶封試験を行った。次に、得られた試験結果に基づき、照射試験体の取出方案を策定し、試験体の取出試験を行った。本報告書は、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$微小球充填体を装荷した照射試験体の取出しに備えて行った、トリチウム除去に関する特性試験及び閉止栓の溶封試験結果、並びに、照射試験体の取出し試験及びそこから得られた知見についてまとめたものである。

報告書

フッ化ヨウ素ガスによる系統除染技術開発; IF$$_{7}$$処理条件とウラン除染結果の評価

江間 晃; 横山 薫; 中塚 嘉明; 島池 政満; 杉杖 典岳

JAEA-Technology 2008-037, 50 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-037.pdf:3.15MB

遠心法ウラン濃縮プラントでは、六フッ化ウラン(UF$$_{6}$$)ガスを長期間に渡り供給する。長期間UF$$_{6}$$ガスを流通させたウラン濃縮プラントの遠心機内で生成される中間フッ化物等のウラン化合物は、固体の中間フッ化物UFx(4$$leqq$$x$$leqq$$5)が主であると推定されている。この中間フッ化物は、七フッ化ヨウ素(IF$$_{7}$$)との反応により、再フッ化され、常温では気体のUF$$_{6}$$とIF$$_{5}$$が生成される。この反応を利用した系統での除染技術を確立するために、実プラントに対して、4パターンの異なる処理条件によるIF$$_{7}$$処理試験を実施し、実プラント内に滞留しているウラン化合物の除染試験を行った。実プラント内のウラン化合物の除染を効率的に実施するためには、IF$$_{7}$$処理条件と除染特性の関係を解明し、最適な処理条件を設定する必要がある。そのため、IF$$_{7}$$処理試験で実施した、UF$$_{6}$$とIF$$_{5}$$の回収重量測定,$$gamma$$線計測,ICP-MSによる組成分析の結果をもとに、ウラン化合物の除染状況を評価し、カスケード内のウラン化合物の異なる処理条件での除染結果を、除染傾向,処理時間・除染レベル及び除染レベルのバラツキの観点からまとめて、除染特性解明のための知見を整理した。

報告書

JMTRを用いたシリコン半導体製造装置の概念検討

細川 甚作; 菅野 勝; 坂本 太一

JAEA-Technology 2008-038, 24 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-038.pdf:2.95MB

日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターでは、2011年度に材料試験炉(以下、JMTRという。)を再稼働させる予定で改修計画が進められている。再稼働後におけるJMTRの有効利用の一環としてシリコン半導体の製造を検討している。シリコン半導体は今や世界各国、さまざまな産業分野で使用されており、最近は、大口径シリコン半導体(シリコンウェーハ)の需要が高まってきている。シリコン半導体を製作するには、さまざまな方法があるが、ここでは、大洗研究開発センターのJMTRにおいてNTD法(Neutron Transmutation Doping)を用いたシリコン半導体の製造について検討を行った。本報告では、JMTRへ設置予定のシリコン半導体製造装置の概念検討をまとめたものである。

報告書

中性子反射体用ベリリウムの長寿命化に関する予備検討,1; 中性子照射キャプセル及びキャプセル開封装置の製作

塙 善雄; 田口 剛俊; 坪井 一明; 斎藤 隆; 石川 和義; 綿引 俊介; 土谷 邦彦

JAEA-Technology 2008-039, 53 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-039.pdf:6.18MB

ベリリウムは、中性子捕獲断面積が非常に小さく、散乱断面積が大きいため、試験研究炉の中性子反射体及び減速材として利用されており、材料試験炉(JMTR)の中性子反射体として使用されているベリリウム枠は、S-200Fの金属ベリリウムである。このベリリウム枠は、一定期間ごとに交換する必要があり、JMTRの改修のために停止された165サイクルまでの運転期間のうち、5回の交換が行われた。このため、ベリリウム枠の長寿命化のための開発として、金属ベリリウムの予備照射試験をJMTRを用いて行った。本照射試験では、異なった2種類の金属ベリリウム(S-200F及びS-65C)を準備し、材質の違いによる照射効果を調べた。本報告書は、照射キャプセルの設計製作及びインナーキャプセル中にあるトリチウムを除去するための開封装置の設計製作についてまとめたものである。

報告書

JMTR炉心管理システムの高度化に関する検討; SRAC2006コードシステムの適用性

五来 滋; 那珂 通裕; 出雲 寛互; 長尾 美春; 河村 弘

JAEA-Technology 2008-040, 17 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-040.pdf:1.82MB

現在停止中であるJMTRに関して、2011(平成23)年度の再稼動に向けたさまざまな検討が進められている。この中ではJMTRにおいて運転計画書作成等の核計算に使用されてきた炉心管理システムの高度化の検討も行われている。JMTRにおける炉心管理システムは大型汎用計算機上で稼動しているSRACコードシステムを利用しているが、UNIX上で稼動する最新のSRAC2006コードシステム等に移行することによって機能拡張等が期待できる。今回は運転計画書作成の際に行われる核計算をSRAC2006コードシステムを使用して実施することによって、その適用性及び有効性の評価を行った。

報告書

中性子反射体用ベリリウムの長寿命化に関する予備検討,2; 高精度寸法測定法の開発

田口 剛俊; 塙 善雄; 綿引 俊介; 土谷 邦彦

JAEA-Technology 2008-041, 23 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-041.pdf:3.76MB

ベリリウムは、中性子捕獲断面積が非常に小さく、散乱断面積が大きいため、試験研究炉の中性子反射体及び減速材として利用されている。日本原子力研究開発機構が所有する材料試験炉(JMTR)の中性子反射体(ベリリウム枠やベリリウム反射体)として使用されているが、ベリリウム枠に関しては、一定期間ごとに交換する必要がある。このため、ベリリウム反射体の長寿命化のための開発として、金属ベリリウムの予備照射試験を行った。照射試験の終了後、曲がり測定試験片を用いた金属ベリリウム試料の寸法変化を測定した。本報告書は、予備照射試験における照射後試験の一環として開発した高精度寸法測定装置の開発とその結果についてまとめたものである。

報告書

JT-60U負イオン源における無負荷時の絶縁破壊位置

小林 薫; 花田 磨砂也; 鎌田 正輝; 秋野 昇; 佐々木 駿一; 池田 佳隆

JAEA-Technology 2008-042, 25 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-042.pdf:4.16MB

JT-60U負イオン源の耐電圧改善化研究の一環として、負イオン源加速器の絶縁破壊位置について実験的に調べた。本加速器の特長は、大面積多孔電極(0.45m$$times$$1.1m)を有する3段の静電式加速器であり、絶縁材として内径1.8mの大型FRP絶縁体を用いている点である。試験では、加速段ごとに高電圧を印加し、絶縁破壊位置をCCDカメラやアクリル板の電子励起発光から詳細に調べた。各段の耐電圧は、ほぼ同等の120$$sim$$130kVであり、設計加速電圧167kVより低かった。絶縁破壊位置を絞り込むために、加速器から加速電極とその支持枠を取り除きFRP絶縁体のみにして高電圧を印加した。FRP絶縁体の耐電圧は、少ないコンディショニング時間で167kVに到達した。これらの結果から、絶縁破壊位置はおもに加速電極か支持枠で発生していることがわかった。さらに絶縁破壊位置が加速電極間か支持枠間かの同定に関しては、CCDカメラやアクリル板で観測された光の位置から、第1及び第2加速ギャップでは、放電破壊位置は加速電極支持枠で発生している可能性が高いことがわかった。一方、第3加速ギャップに関しては、絶縁破壊の多くは加速電極間で発生することが明らかとなった。

報告書

JMTRキャプセル照射温度評価法の開発; 有限要素法「NISA」コードによるCT試験片及び2分割熱媒体の温度評価

冨田 健司; 細川 甚作; 松井 義典

JAEA-Technology 2008-043, 21 Pages, 2008/07

JAEA-Technology-2008-043.pdf:9.2MB

JMTRでは平成23年度再稼働に向けて、材料キャプセルの温度評価の高精度化を進めている。従来のサブプログラムでは矩形の試料形状により温度を評価していた。今回の開発では、特殊な形状であるCT試験片をモデル化して温度分布を解析できるようにした。また、この不均一な温度分布による熱応力分布も解析できるサブプログラムを開発した。さらに、再照射試験に有効と考えられる2分割熱媒体の構造をモデル化できるようサブプログラムの開発を行った。

報告書

高温用N型多対式熱電対の開発

綿引 俊介; 斎藤 隆; 土谷 邦彦; 小原 浩史; 飯村 光一

JAEA-Technology 2008-044, 42 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-044.pdf:5.43MB

本報告書は1000$$^{circ}$$C以上の中性子照射環境下で使用でき、1本のシースにおいて軸方向に最大7点の測温接点を有する高温用N型多対式熱電対の開発についてまとめたものである。設計,製作及び炉外試験を通じて製作性と電気的性能を確認し、製作法を確立した。

報告書

HTTR原子炉圧力容器溶接線部に対する超音波探傷試験; 下鏡ドーム子午線方向溶接線

野尻 直喜; 大和田 博之; 加藤 康

JAEA-Technology 2008-045, 38 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-045.pdf:6.95MB

本報は高温工学試験研究炉(HTTR: High Temperature Engineering Test Reactor)の供用期間中検査(ISI)として行った原子炉圧力容器の溶接線部に対する超音波探傷試験について、検査方法,検査範囲等、並びに2008年に実施した下鏡ドーム子午線方向溶接線の探傷結果を記載したものである。また、供用期間中検査の結果から欠陥の発生,進展等を評価するために必要な供用前検査結果(1996年実施)についても記載している。

報告書

光ファイバー式岩盤内変位計の開発,2

柏井 善夫*; 真田 祐幸; 松井 裕哉

JAEA-Technology 2008-046, 52 Pages, 2009/07

JAEA-Technology-2008-046.pdf:37.92MB

本報告書は、大成基礎設計が日本原子力研究開発機構との契約により実施した研究成果に関するものである。この業務は、幌延深地層研究計画の第2段階以降における調査・研究計画(地下施設関連)に伴い、立坑部と水平坑道部の周辺岩盤の変形挙動計測を有効に行うための多段式の光ファイバーセンサー式岩盤内変位計を開発することを目的としている。この業務では、従来型の電気式岩盤変位計では困難であった$$phi$$66mmボーリング孔における10段あるいはそれを上回る連装が可能な岩盤内変位計の開発に関して前年度に実施した装置の基本仕様の検討などの成果に基づき、原位置測定に適用可能なプロトタイプを製作してその性能を確認するとともに、実地盤中に掘削したボーリング孔において設置方法を含めた実証実験を実施した。

報告書

光ファイバー式岩盤内変位計の開発,3

柏井 善夫*; 大丸 修二*; 真田 祐幸; 松井 裕哉

JAEA-Technology 2008-047, 77 Pages, 2009/07

JAEA-Technology-2008-047.pdf:31.84MB

本報告書は、大成基礎設計が日本原子力研究開発機構との契約により実施した研究成果に関するものである。この業務は、幌延深地層研究計画の第2段階以降における調査・研究計画(地下施設関連)に伴い、立坑部と水平坑道部の周辺岩盤で生じる大変形$$sim$$微小変形までを長期間に渡り安定して計測するための多段式の光ファイバセンサ式岩盤内変位計を開発することを目的としている。本年度は、前年度まで浅部用1種類、深部用1種類であったプロトタイプを浅部用1種類,深部用2種類の構成に変更して、測定対象領域を拡大した実証実験用装置を製作し、設置実験と1か月の継続観測データの取得を行った。また、爆発危険場所において作業可能な防爆型の光ファイバ融着接続装置のプロトタイプを試作した。以上の結果をとりまとめるとともに本格的な機器の製作に向けた課題を抽出整理した。

報告書

JT-60SAにおけるP-NBI加熱装置データ収集システムのプロトタイプの開発

篠崎 信一; 本田 敦; 大島 克己; 清水 達夫; 沼澤 呈*; 池田 佳隆

JAEA-Technology 2008-048, 23 Pages, 2008/07

JAEA-Technology-2008-048.pdf:8.1MB

国際熱核融合実験炉(ITER)のサテライトトカマク及びトカマク国内重点化装置として、JT-60U本体を超伝導トカマク装置に改造するJT-60SA計画が進められている。JT-60U用正イオンNBIは、入射パルスを30秒から100秒に伸長が求められている。一方、既存のデータ収集システムは高価なCAMACをベースとしており、製作から20年以上が経過したため、故障頻度が高くなり、運転にも支障をきたすようになっている。このためJT-60SAに向けて、100秒のデータ収集機能と高い信頼性のあるデータ収集システムの開発に着手した。第1段として、今回、低コストの汎用品を組合せた100秒データ収集システムの検証システムを開発・製作し、その基本性能を検証した。この結果、ユーザー要求に柔軟に対応可能な100秒システムをユーザー独自で構築できることが確認できた。

報告書

長パルス入射に向けたJT-60正イオンNBI加熱装置の加速電源ブリーダ抵抗器の検討

能登 勝也; 薄井 勝富; 河合 視己人; 池田 佳隆

JAEA-Technology 2008-049, 23 Pages, 2008/06

JAEA-Technology-2008-049.pdf:8.49MB

超伝導化するJT-60SAでは、1ユニットあたり85kV, 2MWの入射が要求される正イオンNBI装置(以下、P-NBI装置)を12ユニット用いて、合計24MWのD$$^{0}$$ビームを入射することが要求されている。1ユニットあたりのパワーは現行通りであるが、ビームパルス幅は現行の30秒から100秒まで大幅に延ばす必要がある。JT-60SAの実現に向けて、P-NBI装置の主要機器である加速電源の水冷ブリーダ抵抗器の設計及び開発を行った。設計では、既存機器を最大限利用することを考慮し、検討を進めた。その結果、抵抗器を構成している冷却水筒内の抵抗素子のみを交換し、抵抗値を現行より4倍増大することによって、100秒入射できる見通しを得た。さらに、高抵抗ブリーダ抵抗器の問題点であるブリーダ電流不足による加速電源の動作について、実際にビーム加速試験を行い評価した。ビーム電圧,ビーム電流、及び電圧比などを広範囲に変えて評価した結果、中間電極の電流が大きい悪条件下においても、加速電源は安定に動作した。これらの結果、P-NBI装置の電源設備の主要機器である水冷ブリーダ抵抗器に関しては、抵抗素子のみの交換で、100秒化に対応できることがわかった。

報告書

スイープガス装置用トリチウムモニタの更新

冨田 健司; 井上 修一; 石田 卓也; 小沼 勇一; 土谷 邦彦

JAEA-Technology 2008-050, 41 Pages, 2008/07

JAEA-Technology-2008-050.pdf:6.6MB

材料試験炉(JMTR)を用いてチタン酸リチウム(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$)微小球充填体を装荷した照射試験のための試験設備として、ブランケット照射試験設備を整備した。本試験設備は、微小球充填体から生成・放出されるトリチウムをオンラインで測定・回収するスイープガス装置及びトリチウム増殖材領域の温度制御と中性子束の測定を行うキャプセル制御盤から構成されている。スイープガス装置の5台のトリチウムモニタのうち、測定系トリチウムモニタ(TmIRA201)検出部が使用不能となり、そのTmIRA201検出部の交換が必要となった。本報告書は、トリチウムモニタ検出部の製作及びその交換作業についてまとめたものである。

報告書

レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)による銅プラズマの発光特性(受託研究)

丸山 庸一郎; 若井田 育夫

JAEA-Technology 2008-051, 13 Pages, 2008/07

JAEA-Technology-2008-051.pdf:2.07MB

レーザー誘起ブレークダウン分光法(LIBS)を用いて銅プラズマの発光特性を測定した。プラズマの発光強度は、雰囲気ガスの影響が大きく、アルゴン,ヘリウム,大気の中でアルゴン雰囲気中での強度が最も高いことがわかった。スペクトル強度は、レーザー照射後、1$$sim$$2$$mu$$秒で最大になった後、減衰する傾向が観測された。スペクトル幅は、シュタルク効果の影響が大きく、観測遅延時間及び雰囲気ガスによって変化し、スペクトル分解能を高めるためにはヘリウム雰囲気が適していることがわかった。複数のスペクトルの強度比から求めたプラズマ温度はレーザー照射後、1$$sim$$2$$mu$$秒で最大約10,000Kになり、その後低下すること、入射レーザーエネルギーの増大に伴って高くなる傾向を示すことがわかった。

報告書

静電気捕集法による天然ラドン($$^{222}$$Rn)の核種同定

中村 暢彦; 松田 誠; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋; 石井 哲朗; 浅井 雅人; 大倉 毅史

JAEA-Technology 2008-052, 17 Pages, 2008/07

JAEA-Technology-2008-052.pdf:1.0MB

原子力機構タンデム加速器建家地下通路において有意なアルファ線が検出されたため、検出箇所周辺のサーベイを行いつつ、アルファ線放出核種の同定を進めた。サーベイ作業中に検出箇所のコンクリートに亀裂があるのを発見し、この亀裂から放射性気体が漏出していると推定できる事象を得た。さらに、この亀裂上部で$$gamma$$線の直接測定を行い、測定された$$gamma$$線はすべて環境放射線であることを確認した。この気体はラドンであろうと予想できるが、一般に大気中のラドンを捕集して直接同定するのは簡単ではない。そこで、われわれは静電気捕集法を用いてこの気体の同定を試みた。今回用いた捕集方法は特別な装置を使用しない簡便な手法であるが、アルファ線及び$$gamma$$線を測定することにより捕集した核種を同定できた。本報告ではわれわれが行った静電気捕集と、捕集したラドンの崩壊生成物である$$^{218}$$Po, $$^{214}$$Pb及び$$^{214}$$Biの同定について述べる。これらの調査より、この放射性気体が$$^{222}$$Rnであると結論した。

報告書

JT-60負イオンNBI加熱装置電源設備の長パルス化改造検討

薄井 勝富; 能登 勝也; 河合 視己人; 大賀 徳道*; 池田 佳隆

JAEA-Technology 2008-053, 35 Pages, 2008/08

JAEA-Technology-2008-053.pdf:10.56MB

JT-60の超伝導化装置であるJT-60SAでは、負イオンNBI装置(以下N-NBI装置)のビームパルス幅を現行の30秒から100秒に延ばすことが要求されている。N-NBI装置は1ユニットで2つのイオン源を有しており、1イオン源あたりの中性粒子ビーム入射パワーは5.0MW、ビームエネルギーは-500keVである。長パルス化においては、既存の短パルス用電源設備を最小限の改造で100秒の長パルス運転を可能とすることが求められている。今回、N-NBI装置の電源設備の100秒化に向けて、保護協調の観点及び主要機器の熱設計を中心に、改造が必要な箇所の抽出を行った。2003年に実施した30秒化改造とその後の運転実績をもとに検討を進めた。その結果、加速電源については、既設GTO(Gate Turn-off thyristor)と新設・追加するIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)との組合せによる出力電圧制御方式に変更することで100秒化への対応が可能であることを明らかにした。5種類の負イオン生成部電源については、ダミー抵抗器等の容量の増強や冷却能力強化により、100秒運転についてのおおよその目途がたった。

報告書

JRR-4利用設備(照射設備,中性子ビーム設備,プール設備)の特性測定

岸 敏明; 本橋 純; 山本 和喜; 熊田 博明; 鳥居 義也

JAEA-Technology 2008-054, 99 Pages, 2008/08

JAEA-Technology-2008-054.pdf:3.22MB

JRR-4は、燃料ウラン濃縮度低減化を目的として改造を実施した。この改造の中で利用設備については、簡易照射筒の孔径12cmのLパイプから孔径15cmのNパイプへ大型化した。気送管照射設備については、短寿命放射化分析ができるよう改造を行った。ウラン濃縮度低減化した初装荷炉心と平衡炉心におけるJRR-4利用設備の特性測定結果について報告するものである。簡易照射筒のSパイプ及びDパイプ,水力照射設備,気送管照射設備について、特性測定結果により、改造後のその性能は改造前とほぼ同等の性能であることを確認した。Nパイプの照射均一度については、5%以下を達成することができた。新設した中性子ビーム設備では、中性子束が最大2.2$$times$$10$$^{13}$$m$$^{-2}$$・s$$^{-1}$$であり、即発$$gamma$$線分析装置では、中性子束が1$$times$$10$$^{11}$$m$$^{-2}$$・s$$^{-1}$$であり、当初の設計目標を満足する値が得られた。これらは、医療照射,医療照射の基礎実験等を行うのに十分な性能である。

報告書

タンデム加速器高電圧端子内におけるビーム通過率の改善のための再アライメント及び電荷分析電磁石コイルの更新

石崎 暢洋; 松田 誠; 花島 進; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; 遊津 拓洋

JAEA-Technology 2008-055, 24 Pages, 2008/08

JAEA-Technology-2008-055.pdf:6.28MB

原子力科学研究所東海タンデム加速器は折り返し型であるため、高電圧端子のビームライン上には、イオン源から入射された各種イオンビームを電荷分析電磁石により180度偏向し、高エネルギー側の加速管へ導くためのビームライン光学機器が設置されている。タンデム加速器は運転開始より25年間順調に運転してきているが、2007年の定期整備時に高経年化対策として電荷分析電磁石のコイルを更新した。その際、電磁石本体とその前後に設置されているビームライン光学機器の位置を正確に測定し、基準ビーム軸に対する位置ずれを統括的に補正するアライメントを計画し実施した。測定の結果、最大で約5mmの位置ずれの機器があることがわかった。これらを基準となるビーム軸上に再アライメントしたところビーム通過率を大きく向上させることができ、その結果、安定に加速できるイオンビーム電流を増やすことができた。

報告書

放射線グラフト重合法により作製した捕集材を用いた瑞浪超深地層研究所における湧水処理の検討; 2006年度成果報告書(共同研究)

弥富 洋介; 尾方 伸久; 杉原 弘造; 瀬古 典明; 保科 宏行; 岡田 健治*; 玉田 正男

JAEA-Technology 2008-056, 12 Pages, 2008/08

JAEA-Technology-2008-056.pdf:1.24MB

東濃地科学センター瑞浪超深地層研究所における研究坑道掘削工事において、掘削に伴って発生する湧水には、天然由来のふっ素(7.2$$sim$$9.5mg/L),ほう素(0.8$$sim$$1.5mg/L)が含まれている。そのため、環境基準値(ふっ素0.8mg/L,ほう素1mg/L)まで除去した後、河川に放流している。そこで、湧水処理の効率化のため、放射線グラフト捕集材を利用した湧水からのふっ素・ほう素の除去について検討を行った。放射線グラフト捕集材を用いたカラム試験及び排水処理設備における現場通水試験を行った結果、ほう素については、通液速度50h$$^{-1}$$において、捕集材体積の760倍の湧水量について湧水中濃度の95%除去が可能であった。ふっ素についても、通液速度36h$$^{-1}$$において、捕集材体積の320倍の湧水量について湧水中濃度の95%除去が可能であった。しかし、湧水中のふっ素のように高濃度の物質を低濃度まで吸着する場合は、捕集材の吸着性能が十分に発揮されず、ふっ素除去効率化を図るためには今後も検討が必要である。今後は、長時間処理の捕集材の耐久性・吸着性能の評価を行う予定である。

報告書

HTTRにおける水質管理

関田 健司; 古澤 孝之; 江森 恒一; 石井 太郎*; 黒羽 操; 早川 雅人; 大内 弘

JAEA-Technology 2008-057, 45 Pages, 2008/08

JAEA-Technology-2008-057.pdf:12.0MB

高温工学試験研究炉(HTTR)の原子炉冷却系統施設である加圧水冷却設備等の機器及び配管には、主要材料に炭素鋼を使用している。これらの設備の冷却水には、脱酸素及び腐食を防止・抑制するために、ヒドラジンを用いて水質を維持管理しており、水質確認のため定期的に分析を行っている。これまで実施した水質分析の結果から、得られた成果は以下のとおり。(1)1次冷却材の除熱により冷却水温度が高くなる加圧水冷却設備では、ヒドラジンの一部が熱分解し、アンモニアが形成されることによって、電気伝導率は上昇し、ヒドラジン濃度は低下するが、計画どおりであり問題はない。(2)冷却水温度が比較的低い補助冷却水系及び炉容器冷却設備においては、ヒドラジンの熱分解が起こっていない。(3)これまで不明瞭であった手順を明確にし、HTTRにおける水質分析手順を確立することができた。(4)溶存酸素及び塩化物イオンは濃度が低いことから、現時点においては、機器・配管の腐食量は極めて少ないものと推察される。これらのことから、HTTRの冷却水設備の水質は、十分満足できる状態であることを確認した。

報告書

JT-60本体室における高周波加熱装置の解体検討

横倉 賢治; 下野 貢; 鈴木 貞明; 澤畠 正之; 五十嵐 浩一; 和田 健次; 森山 伸一

JAEA-Technology 2008-058, 103 Pages, 2008/08

JAEA-Technology-2008-058.pdf:33.88MB

本報告は、大型トカマク実験装置JT-60Uの次期装置であるJT-60SAの建設に伴う、JT-60U高周波加熱装置の解体作業のうちJT-60本体室内の解体作業について検討した結果をまとめたものである。同作業においてはトリチウム汚染物や中性子による放射化物を取り扱う必要があるため、作業安全管理に十分配慮して検討を行い、(1)作業対象,(2)作業内容,(3)物量の推定,(4)解体手順方法のそれぞれについてまとめた。

報告書

電気化学測定用超高入力インピーダンス低オフセットアンプの設計・製作

佐川 淳; 森山 清史; 錦沢 友俊; 中村 秀夫

JAEA-Technology 2008-059, 43 Pages, 2008/09

JAEA-Technology-2008-059.pdf:8.45MB

水溶液のpHやイオン濃度等を測定するための電気化学プローブは、一般的に非常に出力インピーダンスの高いセンサであり、その信号をデータ収録装置等の一般的な計測器により測定するためには、超高インピーダンスのプローブ出力を低インピーダンスに変換するためのインピーダンス変換用アンプが必要である。このような電気化学プローブに対しては専用の計測器が市販されているが、多チャンネルの時系列計測に適するものは市販品にほとんどない。そこで、このような用途に使用できる超高入力インピーダンス低オフセットアンプを設計・製作した。本アンプの概略仕様は、入力インピーダンス10G$$Omega$$以上,入力電圧範囲$$pm$$1V,ゲイン1$$sim$$20,応答時間約1s,出力電圧$$pm$$10V,出力インピーダンス50$$Omega$$,独立チャンネル数5chである。本報告書はこのアンプに関する独自の回路設計と実装にあたっての部品構成,作成した回路の特性試験結果、及び、製作方法等をまとめたものである。

報告書

Synchronization of femtosecond laser pulses and RF signal by using a Sagnac Loop Mach-Zehnder interferometer

Dai, H.*; 羽島 良一

JAEA-Technology 2008-060, 26 Pages, 2008/11

JAEA-Technology-2008-060.pdf:7.47MB

フェムト秒X線パルスの発生が可能なERL型次世代放射光源において、超高速現象の科学を展開するためには、放射光施設の任意のビームラインに対してX線パルスに同期した基準信号を分配しなければならない。このような基準信号の分配方式として、サニャックループ型のマッハツェンダー干渉計を利用し、フェムト秒モードロックレーザに同期したRF信号の発生を試みた。この方式では、RF信号とレーザーパルスのタイミングのずれ(位相差)を干渉計の出力信号(2つの信号の強度差)に変換することで、高精度の同期が期待できる。実験では、83.3MHzのモードロックレーザに同期させたオシレータ(VCO)でRFを発生したところ、10kHzから1MHzの周波数範囲で位相ノイズの大幅な低減を確認した。

報告書

電離イオン式測定器に関する技術開発; クリアランスレベル測定装置への適用性評価

美田 豊; 松村 敏博; 横山 薫; 杉杖 典岳

JAEA-Technology 2008-061, 35 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-061.pdf:3.87MB

人形峠環境技術センターでは、今後の廃止措置段階において、ウランで汚染した解体物及び廃棄物が多量に発生する。これらの解体物及び廃棄物の一部は、環境保全,処分費用低減の観点から、除染処理を行い、クリアランス化する計画としている。これを実現するためには、クリアランス検認に必要な、極めて低いレベルの$$alpha$$放射能を測定する技術が必要である。このような技術として電離放射線イオン移送型計測技術が有望であると考えている。電離イオン式測定器の基本技術である、電離イオン流体移送型計測技術は、原理的に、極低レベルの$$alpha$$放射能が測定可能であり、またサーベイメータのように人手による詳細操作の方法と比べ、大型物品まで一括して測定できるという長所がある。一方、本装置は、新しい技術であることから、実際の測定対象の測定実績が極めて少なく、実使用環境下でのバックランドからの影響や、検出限界,測定性能や信頼性に関する情報が不足している。そこで、本測定試験では、本装置を用いて、除染済実規模サンプルを用いた測定試験を行い、クリアランスレベル測定のための適用性について評価した。

報告書

HTTR原子炉格納容器漏えい率試験計画の改善; 実績を考慮したA種,B種及びC種試験の組合せプログラムの導入

近藤 雅明; 君島 悟*; 江森 恒一; 関田 健司; 古澤 孝之; 早川 雅人; 小澤 太教; 青野 哲也; 黒羽 操; 大内 弘

JAEA-Technology 2008-062, 46 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-062.pdf:11.62MB

高温工学試験研究炉(HTTR)では、原子炉格納容器(CV)の気密性を確認するために漏えい率検査を実施している。本検査は、原子炉格納容器漏えい率試験規程(JEAC4203)のA種試験(全体漏えい率試験)で行ってきたが、準備から復旧に至るまで相当の費用と時間を要する。そこで、HTTRの保守の効率化の観点から、A種試験とB種及びC種試験(局部漏えい率試験)を組合せたスケジュールに移行できるよう漏えい率検査実施方針を見直した。JEAC4203-2004では、試験スケジュール移行要件として、全体漏えい率に経年的増加が認められないこと、全体及び総合漏えい率(局部漏えい率の総和)が各々判定基準を満足すること、全体及び総合漏えい率に相関が認められることが規定されるとともに、総合漏えい率の判定基準が見直された。著者らは、これまでの試験実績に基づき、移行要件への対応方針及び検査実施方針を定め、これらが規制当局に了承された。本報では、HTTRのCV漏えい率試験について概説し、従来方法の問題点及びJEAC4203-2004における試験スケジュール移行上の要件を整理するとともに、各要件への対応方針及びCV漏えい率検査実施方針をまとめている。

報告書

アスファルト固化体等の浸出試験

芳中 一行; 高野 祐吾*; 木村 之彦*; 菅谷 篤志; 鬼澤 寿和

JAEA-Technology 2008-063, 135 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-063.pdf:5.88MB

本報告書は、固化体処分時の固化体からの放射性核種や化学種の浸出挙動の調査を行うため、平成15年度から平成18年度にかけて実施した、アスファルト固化体及びプラスチック固化体の浸出試験の結果をまとめて報告するものである。本試験において、以下の知見,データが得られた。(1)アスファルト固化体の浸出試験においては、従来は検出困難であったI-129についてピークを検出し、I-129の浸出挙動にかかわるデータを初めて取得することができた。検出されたピーク面積からI-129の放射能量を評価したところ、約50日間の浸出期間で供試体に含まれるI-129の約40%から100%に相当する量が浸出していることがわかった。また、供試体形状や浸出液の温度などを変えて、異なる条件下で浸出試験を実施し、処分時の評価において考慮すべき硝酸イオン等の化学種の浸出挙動にかかわるデータを取得した。(2)プラスチック固化体の浸出試験においては、TBP等の化学種及びI-129等の放射性核種に着目した浸出試験を実施し、TBP等の浸出挙動にかかわるデータを取得することができた。

報告書

JRR-3における12インチNTDシリコン照射方法の検討(受託研究)

米田 政夫; 山本 和喜; 八木 理公; 佐川 尚司

JAEA-Technology 2008-064, 77 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-064.pdf:6.7MB

現在、6インチNTDシリコンの生産が行われているJRR-3において、12インチNTDシリコンの均一な照射を行うための手法について、中性子輸送計算モンテカルロコードMVPを用いた検討を行った。12インチNTDシリコン照射では、6インチNTDシリコンと同じ照射方法では、径方向のドーピング分布の偏差は1.17となる。そこで、径方向に均一(偏差が1.10以下)なドーピングが得られるように熱中性子フィルターを使用することとした。検討の結果、厚さ2mmの天然ボロン濃度1.0%含有アルミニウムを用いることにより、径方向のドーピング分布の偏差が1.10以下となる見通しを得た。

報告書

JT-60高周波加熱装置大電力増幅設備及び電源設備等の解体検討

横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; 五十嵐 浩一; 佐藤 文明; 和田 健次; et al.

JAEA-Technology 2008-065, 98 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-065.pdf:38.83MB

本報告は、大型トカマク実験装置JT-60Uの次期装置として計画されているJT-60SAの建設に先立って必要な、JT-60高周波加熱装置大電力増幅設備及び電源設備等の解体について検討した結果をまとめたものである。RF増幅室I,RF増幅室II,RF増幅室III,加熱電源棟,トランスヤード,一次冷却棟,加熱ポンプ室,ドライエリアを含むJT-60実験棟地下設備,JT-60実験棟屋上に至る広い範囲での設備解体について検討を行い、その(1)対象機器,(2)作業内容と内訳,(3)物量の推定,(4)解体の手順方法と留意事項についてまとめた。

報告書

建屋コンクリートを対象としたクリアランス一括測定法に関する一評価手法の提案(受託研究)

前田 真吾*; 平野 貴弘*; 島田 太郎; 中山 真一

JAEA-Technology 2008-066, 35 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-066.pdf:4.83MB

建屋コンクリートなど大きな表面積を有する物体に対するクリアランス測定手法の一つとして、可搬型Ge半導体検出器を用いた一括測定法と呼ばれる方法がある。従来の一括測定法では、表面汚染が均一に分布していることを前提にすることから、表面汚染の均一性を確認するためにサーベイメータ等による全面走査測定等による事前サーベイを必要としている。本報告では、クリアランスレベル検認にかかる表面汚染の均一性に関する基準を満足しつつ、事前サーベイを省略できる方法として、1トンの評価対象に対し最遠地点点線源として評価した放射性核種量を測定単位100kgで除すことにより放射性核種濃度を算出し、クリアランス判定値と比較する方法を提案した。

報告書

再処理特別研究棟廃液貯槽LV-2の一括撤去作業,1; 撤去前準備作業

里見 慎一; 金山 文彦; 萩谷 和明; 明道 栄人; 小林 忠義; 富居 博行; 立花 光夫

JAEA-Technology 2008-067, 53 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-067.pdf:8.66MB

再処理特別研究棟(JRTF)では、廃止措置の一環として、平成8年度より設備・機器等の解体を実施している。平成18年度から湿式再処理試験で発生した廃液を貯蔵していた廃液長期貯蔵施設において、地下1階LV-2室に設置された廃液貯槽LV-2の一括撤去工法に関する安全性の確認試験を進めており、その準備として、LV-2室への資機材の搬出入口確保のため、コンクリート壁に開口を設け、LV-2室内の配管類及び廃液貯槽LV-2内のスラッジを除去した。これらの作業において、作業工数,放射線管理,廃棄物に関するデータを収集するとともに、作業効率等の分析を行った。コンクリート壁の開口作業では、コアボーリング装置による穿孔とハンドブレーカーによる破砕との作業効率を比較した。また、エアラインスーツに塩化ビニールの追加防護を行うことにより、作業員の局部被ばくを大幅に低減できることを確認した。

報告書

ハイブリッド熱化学法による水素製造試験; システム成立性及び効率の簡易的評価

高井 俊秀; 中桐 俊男; 稲垣 嘉之

JAEA-Technology 2008-068, 63 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-068.pdf:3.73MB

高速増殖炉用水素製造技術として提案されたハイブリッド熱化学法に基づく工学試験装置を使用し、システム成立性を確認するための試験を実施するとともに、本試験装置の現状における水素製造効率を簡易的評価し、改良点の摘出を行った。実験においては、SO$$_{3}$$電解器に装着されたYSZ管7本のうち4本を作動させ、SO$$_{3}$$電解器温度約600$$^{circ}$$Cの条件で、約1.1時間の間、ほぼ約0.4NL/h-H$$_{2}$$(1.1$$times$$10$$^{-7}$$Nm$$^{3}$$/s-H$$_{2}$$)の速度で水素を発生できることを確認した。現状の装置における水素製造効率を簡易的に評価することにより、水素製造効率を向上させるには、水素製造に寄与しない余剰の硫酸循環量の低減,電解電圧の低減が有効であることを明らかにした。

報告書

JT-60U用NBIのドリフト管内再電離損失量算出法の改良

河合 視己人; 秋野 昇; 池田 佳隆; 海老沢 昇; 本田 敦; 椛澤 稔; 菊池 勝美; 藻垣 和彦; 能登 勝也; 大島 克己; et al.

JAEA-Technology 2008-069, 32 Pages, 2008/10

JAEA-Technology-2008-069.pdf:6.75MB

JT-60用NBI加熱装置は、正イオン源を用いた正イオンNBI装置(P-NBI)と、負イオン源を用いた負イオンNBI装置(N-NBI)から構成されている。両NBI装置とも、NBIビームラインとJT-60U本体真空容器とを結ぶドリフト管内の再電離損失量を、従来、ドリフト管近傍の真空度のベース値,ピーク値の各一点データとイオン源及び中性化セルへのガス導入量から概算する方法を採用していた。このため、長パルス入射時には真空度が変化し、正確な入射パワーの評価が困難であった。そこで、時間的に変化する真空度等を自動的に収集・計算する計算機システムによる自動計算機能を構築した。この結果、時系列データとして再電離損失量の算出が可能となり、長パルス入射における入射パワーを精度よく求めることができるようになった。

報告書

JRR-4反射体要素割れの原因調査報告書

JRR-4反射体要素割れの原因調査アドホック検討会

JAEA-Technology 2008-070, 121 Pages, 2008/09

JAEA-Technology-2008-070(errata).pdf:0.06MB
JAEA-Technology-2008-070-1.pdf:40.24MB
JAEA-Technology-2008-070-2.pdf:56.57MB

2007年12月28日に、JRR-4の反射体要素1体の溶接部に割れが確認された。これに対し、研究炉加速器管理部は、機構内の専門家の協力を得てアドホック検討会を組織して原因を調査し、今後の対応に資することとした。割れが生じた反射体要素の外観検査,寸法検査,破面検査等を行い、反射体要素溶接部の割れの主たる要因は、反射体要素に内蔵された黒鉛反射材の膨張であること,膨張の原因として照射成長の可能性が高いことを明らかにした。割れを生じたもの以外の反射体要素については放射線透過試験等を行い、内蔵された黒鉛反射材の成長のために複数の反射体要素が使用に適さないと判断した。これらの調査に基づき、必要な反射体要素を製作することとし、反射体要素の製作にあたっては、黒鉛反射材の照射成長と照射量の関係をもとめ、設計に反映することとした。

報告書

電子線・$$gamma$$線照射施設データ; 1号加速器・コバルト60照射施設

清藤 一; 春山 保幸; 花屋 博秋; 山縣 諒平; 金沢 孝夫; 金子 広久; 小嶋 拓治

JAEA-Technology 2008-071, 29 Pages, 2008/11

【本報告書は、諸般の事情により、全文ファイルの公開を取りやめています。】日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所の電子線・$$gamma$$線照射施設を利用する実験の実施にあたり利用者に有用と考えられる、照射場の特性や付帯する設備などの各照射室の機能及び照射試料の照射・線量評価のための基本的なデータなどを取りまとめた。

報告書

JRR-4反射体要素黒鉛反射材の照射成長に関する調査

八木 理公; 堀口 洋徳; 横尾 健司; 大山 光樹; 楠 剛

JAEA-Technology 2008-072, 79 Pages, 2008/09

JAEA-Technology-2008-072.pdf:43.31MB

JRR-4において1体の反射体要素の溶接部に割れを確認した。調査の結果、反射体要素の割れの主たる要因は、要素内部の黒鉛反射材の膨張であり、膨張は高速中性子の低温照射によるものと考えられた。また、放射線透過試験の結果、割れを生じていない他の反射体要素についても黒鉛反射材が照射成長により膨張していることを確認した。JRR-4照射環境下における黒鉛IG-110の照射成長挙動を明確にするため、これまで使用してきた反射体要素を分解し、黒鉛反射材の外観観察及び寸法測定を行った。その結果、いずれの反射体要素においても黒鉛の寸法は高速中性子照射量の増大とともに大きくなることが確認できた。また、JRR-4環境下における照射成長係数(単位高速中性子照射量あたりの寸法変化率)は、高速中性子照射量2.5$$times$$10$$^{24}$$n/m$$^{2}$$以下において、最大7.13$$times$$10$$^{-25}$$%m$$^{2}$$/n,最低4.21$$times$$10$$^{-25}$$%m$$^{2}$$/n,平均5.71$$times$$10$$^{-25}$$%m$$^{2}$$/nであった。

報告書

ZrC被覆粒子の製造技術開発,1(受託研究)

安田 淳; 植田 祥平; 相原 純; 竹内 均; 沢 和弘

JAEA-Technology 2008-073, 18 Pages, 2008/11

JAEA-Technology-2008-073.pdf:3.81MB

第四世代原子炉の候補の一つである超高温ガス炉(VHTR)の燃料として、既存のSiC被覆燃料粒子とともにZrC被覆燃料粒子が期待されている。そこで定比ZrC(ZrとCの原子比が1:1の化合物)のZrC被覆条件取得のため、ZrC被覆実験装置を使用したZrC被覆粒子の製造技術開発を行った。原料粒子は模擬燃料核を用い、製造規模の大型化に寄与する基礎製造技術の確立を目的に粒子装荷量100gを目標としたパラメータ試験(被覆ガス流量,被覆温度等)を行った。定比ZrCのためのZrC被覆パラメータ試験では、粒子装荷量100gにおいてZrC定比性・ZrC層密度がともに高品質の約30$$mu$$mのZrC層を持つZrC被覆粒子を製作できるところまで到達した。ZrC層定比性及びZrC層密度は、ともに被覆温度と密接な関係があり、被覆温度を最適化することで高品質な結果を得られることを明らかにした。

報告書

ISプロセス材料腐食試験装置の配管リークの原因調査

田中 伸幸; 諏訪 博一*; 古川 智弘; 稲垣 嘉之

JAEA-Technology 2008-074, 20 Pages, 2008/12

JAEA-Technology-2008-074.pdf:1.73MB

熱化学水素製造法ISプロセスでは、腐食性が極めて強い硫酸及びヨウ化水素酸を取り扱うため、各種構造材料に対する腐食データを取得することを目的とした腐食試験装置を設置し、試験を行っている。硫酸を用いた400$$^{circ}$$C試験実施中に、腐食試験装置の還流コンデンサー配管においてリークが発生し、硫酸が漏洩する事象が発生した。上記リークは、硫酸を用いた試験装置の運用・管理において有効な知見となることから、配管リークの発生原因調査を実施し、以下の知見を得た。配管に貫通孔が生じていることが確認された。また、配管切断後の目視検査により、配管内面の貫通孔周辺の溶接部において減肉が観測された。さらに、EPMAにより、貫通孔近傍において配管材料の構成元素の不均一な分布が観察された。これらより、配管リークの発生は、溶接熱影響部の鋭敏化による耐食性の低下が原因であると推定された。

報告書

次期財務・契約系情報システムの概念設計

木村 英雄; 青柳 哲雄; 酒井 学; 佐藤 泰一; 辻 実

JAEA-Technology 2008-075, 32 Pages, 2008/11

JAEA-Technology-2008-075.pdf:8.29MB

原子力機構では2005年の独立行政法人化に際して、財務会計や契約管理等の基幹業務を支援するために財務・契約系情報システムを開発し、運用を行ってきた。本報告では、最新の情報通信技術を適用した次期財務・契約系情報システムの概念設計を検討し、その有効性を検証するためのプロトタイプシステムを開発した。また同時に、システムの容易・迅速な機能追加の実現を目的とした簡易機能拡張ツールの設計・開発を実施した。本設計の結果、次期システムの構成としてXML技術によるデータ交換・連携を中核に据えることで、システムの拡張性・柔軟性の向上,他システムとの接合性の確保,サブシステムの独立性の向上に関する達成の見通しを得た。また、簡易機能拡張ツールに関しても、所期の目的を達成可能であることを実証した。

報告書

Conceptual design and related R&D on ITER mechanical based primary pumping system

丹澤 貞光; 廣木 成治; 阿部 哲也; 清水 克祐*; 井上 雅彦*; 渡辺 光徳*; 井口 昌司*; 杉本 朋子*; 猪原 崇*; 中村 順一*

JAEA-Technology 2008-076, 99 Pages, 2008/12

JAEA-Technology-2008-076.pdf:35.19MB

国際熱核融合実験炉(ITER)の真空排気システムは、DT核融合反応で生じたヘリウム(He)を大量の未反応DT燃料とともにトカマク真空容器外へ排出する役割を担うとともに、大気圧から超高真空までの排気や真空漏洩試験,壁洗浄などにも使う。機械式真空ポンプシステムは、クライオポンプシステムと比較しての長所として連続排気や極低トリチウム滞留量,低運転コストが挙げられる。一方、短所として磁気シールドの必要性や水素(H$$_{2}$$)排気性能の不十分性などが一般に認識されている。ITER条件での機械式ポンプシステムの上記短所を克服するため、ダイバータH$$_{2}$$圧力0.1-10Paで十分な排気性能を有するヘリカル溝真空ポンプ(HGP)ユニットを開発し、その性能試験を行った。そしてその開発・試験を通して、軽元素ガス排気用ヘリカル溝真空ポンプユニットの大型化設計・製作に関する多くのデータベースを取得した。また、同データベースをもとにヘリカル溝真空ポンプユニットを使い、ITER条件に合わせて最適配置した磁気シールド構造を有する機械式真空ポンプシステムの概念設計を行った。さらに、タービン翼とヘリカル翼を組合せた複合分子ポンプユニットを使ったコスト低減化(RC)ITER機械式真空ポンプシステムの概念設計も行った。

報告書

高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCTプロジェクト); 工学規模ホット試験施設の設計検討(中間報告)

中村 博文; 永井 俊尚; 須藤 俊幸; 小坂 一郎; 中崎 和寿; 須藤 真也; 中村 友隆; 中林 弘樹; 林 直人; 角田 大作

JAEA-Technology 2008-077, 276 Pages, 2008/12

JAEA-Technology-2008-077.pdf:25.66MB

日本原子力研究開発機構では、高速増殖炉サイクルの実用化を目指した研究開発として、「高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCTプロジェクト)」を2007年度より実施している。再処理システムの研究開発においては、要素技術開発成果に基づき工学規模ホット試験を実施して革新的技術やシステム,プラントに関する性能,運転・保守等に関する実証データを提示するとともに、得られた技術的知見を実証施設の設計に反映することを計画している。本報告書は、上記の先進湿式法再処理システムについて工学規模ホット試験を行うための施設に関する設計検討の中間報告である。本報告書では、試験施設の設計成果に加えて、工学規模ホット試験の位置づけ,試験施設に求められる要求仕様や施設基本計画についても整理を行った結果も取りまとめた。また、本書では検討の幅を広げるために実施した幾つかのケーススタディの結果についても示した。

報告書

ループ照射設備解体と廃棄物分別に関する検討

小沼 勇一; 石田 卓也; 阪田 生馬*; 小平 顕*; 坂井 純*; 大場 誠一郎*; 菅野 勝; 斎藤 隆; 木名瀬 宗之*; 石塚 悦男

JAEA-Technology 2008-078, 39 Pages, 2008/12

JAEA-Technology-2008-078.pdf:13.42MB

核分裂生成物や腐食生成物で汚染されたループ照射設備の解体方法及び解体によって発生する廃棄物の分別を合理的に行う方法の検討を行った。検討に際しては、JMTRに設置されたループ照射設備の炉外装置の解体を想定し、装置が設置されているキュービクル内の空間及び機器の表面線量率測定、並びに配管内に沈着した放射性核種濃度の評価を行った。この結果、有意な放射性核種は$$^{60}$$Coであること、解体によって発生する廃棄物は、トレンチ処分となるもの、クリアランスレベル以下になり得る可能性のあるもの、放射性廃棄物でない廃棄物に分類できることが明らかになった。さらに、汚染防止及び二次廃棄物発生量を最小限にするための切断手法の検討を行い、切断部を囲い込む切断機の試作開発により、汚染物が飛散しない切断機を開発した。

報告書

JRR-3冷中性子導管の交換工法に関する検討

羽沢 知也; 田村 格良; 高澤 宏充

JAEA-Technology 2008-079, 76 Pages, 2009/01

JAEA-Technology-2008-079.pdf:6.17MB

研究炉加速器管理部では冷中性子導管についてもスーパーミラー化を行い、冷中性子源装置減速材容器の高性能化とあわせて、ビーム強度の10倍化計画を立案した。冷中性子導管の交換作業にあたってはガイドトンネルという狭隘な作業空間での作業を要求される。さらに冷中性子導管は先端部分の形状が熱中性子導管に比べて約3倍の長さで、熱中性子導管より炉心に近い部分に設置されていることから、高線量下での作業を要求される。冷中性子導管のスーパーミラー化は、ガイドトンネルの狭隘な空間でしかも高線量環境下において炉体内部に設置されている中性子導管の交換作業を行わなければならず、さらに精度よく設置しなければならないため、作業には細心の注意を払い慎重に実施しなければならない。本書は、冷中性子ビーム強度の10倍化計画の第1段階である冷中性子導管のスーパーミラー化の交換作業についての検討結果をまとめたものである。

報告書

HTTRの燃焼を通じた燃料温度の評価; 850$$^{circ}$$C運転の場合

栃尾 大輔; 篠原 正憲; 藤本 望

JAEA-Technology 2008-080, 56 Pages, 2009/01

JAEA-Technology-2008-080.pdf:3.31MB

HTTRは黒鉛ブロック積層構造型の高温ガス炉であり、炉心の構造上の観点から燃料温度を直接的に計測することが非常に困難である。そのため、HTTRでは、核特性評価コードにより出力分布を計算し、その結果を用いて燃料温度評価コードにより燃料温度評価を行っている。本報は、HTTRの出力上昇試験,供用運転のデータをもとに、850$$^{circ}$$C運転(定格運転)時の燃焼を通じた出力分布評価及び燃料温度評価の結果をまとめたものである。

報告書

Mod.9Cr-1Mo鋼伝熱管の高温硬さ試験

古川 智弘; 吉田 英一

JAEA-Technology 2008-081, 25 Pages, 2009/01

JAEA-Technology-2008-081.pdf:24.45MB

Na-水反応の機構論的解析手法の確立に資することを目的とした基礎実験の一つとして、Mod.9Cr-1Mo製伝熱管の高温硬さ試験を実施した。本試験における温度範囲は室温から1200$$^{circ}$$Cであり、試験雰囲気は不活性ガス雰囲気と真空雰囲気の2環境条件とした。得られた知見は以下のとおり。(1)Mod.9Cr-1Mo鋼伝熱管の硬さは、温度の上昇とともに低下する一般的な傾向を示した。800$$^{circ}$$Cから900$$^{circ}$$Cの温度範囲において、$$alpha$$$$rightarrow$$$$gamma$$相変態に起因する硬さの停滞が観察された後、引き続き温度の上昇とともに硬さは低下した。これらの挙動に対する試験雰囲気の影響は観察されなかった。(2)高温硬さの温度依存性に対して、高温引張強さの温度依存性と比較した結果、室温から1200$$^{circ}$$Cの温度範囲に至るまで、両者には良好な相関がみられた。(3)これら高温における伝熱管の強さに関する知見は、ウェステージ現象解明の基盤データとして反映できると考えられる。

報告書

ニューラルネットワークに基づくHTTR850$$^{circ}$$C 30日間運転時の運転監視

清水 厚志; 鍋島 邦彦; 中川 繁昭

JAEA-Technology 2008-082, 44 Pages, 2009/01

JAEA-Technology-2008-082.pdf:3.77MB

高温工学試験研究炉(HTTR)は、初めて30日間の定格運転(原子炉出口冷却材温度850$$^{circ}$$C)を平成19年3月27日から4月26日にかけて実施した。本運転において、ニューラルネットワークを用いた運転監視モデルによりHTTRの監視を行い、定格出力時における状態量の微少な変動の検知性能について検証した。運転監視に用いたニューラルネットワークは、3層構造の階層型で31入力31出力、隠れ層が20ユニットから形成されるオートアソシアティブネットワークで、学習則には誤差逆伝播法を用いた。運転監視モデルについては、原子炉出力30%$$sim$$定格運転間の出力上昇中のデータをランダムに学習させて初期学習モデルを構築し、定格運転時の原子炉の燃焼等に伴う状態量の変化に合わせて、初期学習モデルの内部構造を変えていく適応学習を行いながら運転監視を行った。その結果、制御系動作による微少な状態量の変動等を検知し、原子炉施設の早期異常診断に適用できる見通しを得た。

報告書

ZrC被覆粒子の製造技術開発,2(受託研究)

安田 淳; 植田 祥平; 相原 純; 石橋 英春*; 沢 和弘

JAEA-Technology 2008-083, 11 Pages, 2009/01

JAEA-Technology-2008-083.pdf:3.14MB

ZrC被覆燃料粒子は、第四世代原子炉の候補の一つである超高温ガス炉(VHTR)のさらなる高性能化を可能にすると期待されており、原子力機構ではZrC被覆粒子の製造技術開発を行っている。平成19年度は原料粒子として模擬燃料核を用いてZrC-外側熱分解炭素(OPyC)層連続被覆試験を行い、粒子装荷量100gにおいて、厚さ約27$$mu$$mまでのZrC層と、厚さ約48$$mu$$mまでのOPyCを連続被覆することができた。

報告書

硝酸塩廃液生物処理システム試験

高橋 邦明; 目黒 義弘; 川戸 喜実; 黒田 一彦*; 小川 尚樹*

JAEA-Technology 2008-084, 12 Pages, 2009/02

JAEA-Technology-2008-084.pdf:1.06MB

再処理施設から発生する低レベル濃縮廃液は、硝酸ナトリウムを含んでおり、これをセメント等で直接固化して埋設処分した場合、固化体中の硝酸ナトリウムが地下水を介して環境中に移行する可能性がある。そこで、硝酸ナトリウム廃液を分解,処理する方法として一般産業界で広く普及している生物処理技術について、4wt%の硝酸ナトリウムを含む廃液への適用試験を行った。生物処理技術が抱える課題に対して、余剰汚泥発生量の削減試験,脱窒性能の限界見極め試験を行い、以下の結果を得た。(1)余剰汚泥の焼却灰発生量は従来比1/10に低減され、二次廃棄物処分費低減の目途を得た。(2)脱窒性能はこれまでの4kg-N/m$$^{3}$$/dから7kg-N/m$$^{3}$$/dまで上昇させることができた。膜分離システムの改良を行うことによりさらに装置の小型化が期待できる。

報告書

Evaluation of inductive heating energy of a PF Insert Coil conductor by the calorimetric method (Contract research)

松井 邦浩; 名原 啓博; 布谷 嘉彦; 小泉 徳潔; 奥野 清

JAEA-Technology 2008-085, 7 Pages, 2009/02

JAEA-Technology-2008-085.pdf:7.18MB

PFインサートは、ITERのPFコイル用の超伝導導体を用いた単層ソレノイド・コイルである。PFインサートはCSモデル・コイルのボア内に挿入され、CSモデル・コイルが発生する磁場中において導体の安定性試験が実施される。安定性試験では、導体に取り付けた誘導加熱ヒータから導体に熱を投入することで導体に擾乱を発生させる。しかし、PFインサートの導体は超伝導撚線とコンジットから構成されるケーブル・イン・コンジット導体であるため、導体に投入する誘導加熱量を計算で求めることは困難である。そこで、誘導加熱量の評価を熱量法により行った。導体,撚線,コンジット及びダミー導体の誘導加熱に対する比例定数は、それぞれ、0.138[J/A$$^{2}$$s], 0.028[J/A$$^{2}$$s], 0.118[J/A$$^{2}$$s]及び0.009[J/A$$^{2}$$s]となった。ダミー導体の加熱量は誘導加熱ヒータのジュール発熱によるものであるため、導体,撚線及びコンジットの誘導加熱に対する比例定数は、それぞれ、0.129[J/A$$^{2}$$s], 0.019[J/A$$^{2}$$s]及び0.109[J/A$$^{2}$$s]と評価できた。

報告書

Irradiation sample fabrications for VHTR; Research and development for advanced high temperature gas-cooled reactor fuels and graphite components (Contract research)

茂住 泰寛; 植田 祥平; 相原 純; 沢 和弘

JAEA-Technology 2008-086, 16 Pages, 2009/02

JAEA-Technology-2008-086.pdf:4.0MB

超高温ガス炉(VHTR)の燃料は、現在の高温ガス炉より過酷な照射環境でかつより高温下で使用される。原子力機構は、現行燃料より優れ高温かつ高燃焼度に耐えうると期待される高性能で厚肉な炭化ケイ素(SiC)被覆燃料粒子や炭化ジルコニウム(ZrC)被覆粒子を開発している。試験炉で照射試験を実施するための、これら高性能な炭化ケイ素(SiC)被覆燃料や炭化ジルコニウム(ZrC)被覆粒子の製造に成功した。本報は、照射試料の製造データをまとめたものである。

報告書

模擬燃料棒ヒーターにおける表面温度計測の技術開発; 細径熱電対温度信号のノイズ対策

佐川 淳; 柴本 泰照

JAEA-Technology 2008-087, 34 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-087.pdf:4.03MB

原子炉システム応答試験や燃料健全性の検証のために実施される試験では、試験装置の炉心に実機燃料棒を実規模で模擬した電気ヒーターが使用されてきた。この電気ヒーターは一般に模擬燃料棒と呼ばれ、金属製の被覆管の中に発熱体であるニクロム線をコイル状に収めた一種のシースヒーターである。発熱電源には交流電源が用いられ、被覆管の表面には温度を測定するための細径シース熱電対が埋め込まれる。すなわち、交流電力制御にはサイリスタによるスイッチングが利用されることになり、ヒーター電流の時間変化が原因で熱電対温度信号に無視できないノイズが重畳する。従来の定常実験では、カットオフ周波数の低いローパスフィルタを用いることでノイズ除去を行ってきたが、過渡変化実験ではフィルタの遅れによって変化速度の速い温度挙動を追随できない問題が浮上する。本研究ではこれを解決するために、熱電対信号に重畳するノイズ特性を明らかにし、従来よりも遅れを10分の1程度までに抑えたノイズ低減フィルタを設計・製作した。フィルタの時定数は10ms以下で、細径熱電対自身の熱容量に由来する応答時定数より小さく、実用上問題のない応答速度といえる。

報告書

Characterization of the DD-neutron source for the 80 degrees beam line of the Fusion Neutronics Source (FNS)

近藤 恵太郎; 落合 謙太郎; 沓掛 忠三; 今野 力

JAEA-Technology 2008-088, 90 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-088.pdf:26.83MB

FNS施設において、重水素化チタンターゲットを用いたd-D中性子源を核融合中性子工学研究に利用するために、d-D中性子源の中性子発生特性の評価を行った。d-D反応による中性子の生成を反応の運動学に基づいて記述した。またMCNP計算のためにターゲットアッセンブリーを詳細にモデル化した。このMCNP計算の妥当性を確認するために、中性子源からの放出強度の角度分布を放射化箔法によって測定した。放射化箔の反応率はMCNPによる計算値とよく一致し、本計算の有効性を確認した。本計算の結果から、DD中性子を用いた実験の解析をMCNPで行うためのソース項を作成した。

報告書

平成20年度茨城県原子力総合防災訓練における自家用車避難訓練の評価

山本 一也

JAEA-Technology 2008-089, 80 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-089.pdf:1.64MB

2008年9月30日の平成20年度茨城県原子力総合防災訓練において実施された「自家用車避難訓練」は、原子力災害時における住民避難を住民自身の自家用車で実施することを想定した訓練としては、実質的に我が国で最初のものであった。本評価は、この「自家用車避難訓練」における約200台の避難車両の移動状況を3つの動態データ、(1)訓練参加者に対するアンケート調査, (2)GPSデータ、及び(3)茨城県警察のヘリコプターからの空中撮影、をもとに分析したものである。また、「自家用車による住民避難」に関する意識調査アンケートを訓練参加者に実施し、その結果をまとめた。避難車両の動態データから、今回の「自家用車避難訓練」で発生した渋滞は、停止時間の長い2か所の信号によって発生し、「自家用車による住民避難」の計画では、信号機の設定変更など避難車両の交通流を優先する交通規制を行うことが重要であることが示された。また、意識調査アンケートから、「自家用車での避難」では、避難先施設及び避難経路を事前に決定し、平常時に住民に周知しておくこと、及び、原子力災害時には「避難の必要ない地域」に対する情報提供が重要であることが示された。

報告書

TIARAイオン注入装置におけるイオン生成法の開発

山田 圭介; 大越 清紀; 齋藤 勇一; 織茂 貴雄*; 大前 昭臣*; 山田 尚人*; 水橋 清

JAEA-Technology 2008-090, 95 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-090.pdf:11.36MB

高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設(TIARA)の400kVイオン注入装置では、搭載しているフリーマンイオン源を使用して、材料科学やバイオ技術に関する研究開発を中心とする数多くの実験利用にイオンビームとして提供してきた。これまで、フリーマンイオン源によるイオン生成は、ガス状試料を使用するガス方式,固体で蒸気圧が高い試料を用いるオーブン方式が用いられてきた。しかし、実験の高度化及び多様化が進むにつれ、これらの方式では生成が困難なイオン種への要望が多くあったため、各々の試料物性に適したイオン発生方式の開発を進めてきた。その結果、高融点の物質に対してはディスク方式,高融点かつ低蒸気圧の物質に対してはSF$$_{6}$$プラズマ方式,2400$$^{circ}$$C以上の融点を有する金属に対してはフィラメント方式を新たに開発し、物質の特性に合った方式を選択することで、これまでに水素からビスマスまでの元素のうち、44種類のイオンを生成し加速した。さらに、加速エネルギーを高めることを目的に多価イオンの生成が容易な小型ECRイオン源(MINI-ECR)を開発した。本報告書では、これらのイオン生成技術と生成したイオン種について、その生成方法,得られるビーム電流量,マススペクトル及び各イオンを安定に引き出すための運転パラメータ等をまとめ報告する。

報告書

NBI用大電力イオン源プラズマ生成部の製作

大楽 正幸; 渡邊 和弘; 戸張 博之; 柏木 美恵子; 井上 多加志; 坂本 慶司; 花田 磨砂也; 秋野 昇; 池田 佳隆; 山本 巧*

JAEA-Technology 2008-091, 23 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-091.pdf:5.82MB

核融合実験炉の中性粒子入射装置(NBI)用イオン源の大電力長パルス化に向けた技術開発の一環として、NBI用大電力イオン源プラズマ生成部の設計,製作を実施した。イオン加速部と組合せた最終的なNBI用イオン源としての出力性能目標は、120keV, 65A, 200秒以上の重水素正イオンビームの生成である。この大電流イオンビームを引出すため、本プラズマ生成部は約100kWの大パワーアーク放電で生成したプラズマを長時間安定に維持可能で、かつ、大面積ビーム引出し領域(最大12$$times$$46cm$$^{2}$$)に対応できる構造とした。本プラズマ生成部の設計にあたっては、高密度で一様なプラズマ生成のために特に重要な磁場配位と電子軌道についてシミュレーションを行い、磁石配置とフィラメント陰極構造を決定した。また、高真空保持や長パルス運転に向けた十分な冷却性能の確保など、高性能プラズマ生成と整合を取ることに留意し、大容積プラズマ源(内寸: 幅25cm$$times$$長さ59cm$$times$$高さ31cm)の製作を完了した。

報告書

中性子照射環境における光学計測を用いた水分析装置の予備検討

北岸 茂; 稲葉 良知; 土谷 邦彦; 石塚 悦男

JAEA-Technology 2008-092, 37 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-092.pdf:3.99MB

炉内環境において、水の放射線分解生成物である溶存酸素及び過酸化水素は、炉内構造材料の腐食を引き起こし、応力腐食割れ(SCC)を助長させる要因の1つとして考えられている。このため、原子炉構造材料の健全性評価や長寿命化を図る上では、溶存酸素及び過酸化水素の濃度を正確に測定することが必要である。炉内環境で生成される溶存酸素及び過酸化水素濃度を精度よく測定する計測機器の開発として、化学物質の吸光度や化学反応による発光度を測定することにより、放射線かつ高温高圧水中における化学物質の同定・定量を行う方法を考案し、光ファイバーを用いた分光測定装置及び化学センサーを組合せた炉水分析装置の開発に着手した。本研究では、試作した炉水分析装置の基本性能試験及びガイド管を用いた光ファイバーの光伝播率測定を行い、炉内での計測手法の検討を行った。

報告書

高温ガス炉水素製造システムにおける安全評価方針について

大橋 一孝*; 西原 哲夫; 田澤 勇次郎; 橘 幸男; 國富 一彦

JAEA-Technology 2008-093, 56 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-093.pdf:2.31MB

日本原子力研究開発機構で開発を進めているHTTR-ISシステムやGTHTR300Cに代表される高温ガス炉水素製造システムは、原子炉に化学プラントを結合するという世界的にも前例のないものであるため、その安全設計上のロジックや安全規制の枠組みについて、新たに構築を図っていく必要がある。そこで、高温ガス炉水素製造システムの安全評価において考慮すべき現象や事故解析の対象とすべき評価事象について検討を行い、さらに、その結果に基づき、爆発事故と毒性ガス漏えい事故に対する新たな判断基準を設定するための検討を実施した。特に、爆発事故については、建屋の健全性を判断する基準を具体的に定め、試計算を実施することにより、その適用性を確認した。また、水素製造設備の非「原子炉施設」化のためには、水素製造設備で発生する異常事象は外部事象として扱う必要が生じるが、その際の評価の基本方針についても明らかにした。

報告書

超高温ガス炉用炭素複合材料の照射による特性変化の測定; 寸法,熱膨張率,弾性率

高木 俊*; 牧田 太陽*; 國本 英治; 柴田 大受; 沢 和弘

JAEA-Technology 2008-094, 22 Pages, 2009/03

JAEA-Technology-2008-094.pdf:5.49MB

高温ガス炉の性能及び安全性を向上させる手段として、金属に替わるより高温で使用できる耐熱性材料の炉内構造物への使用が望まれている。高温に耐え得る材料の一つとして、炭素繊維強化型炭素複合材料(C/Cコンポジット)が有望な材料であり、超高温ガス炉(VHTR)においても制御棒等炉内構造物へのC/Cコンポジットの採用が検討されている。本報告は、材料試験炉(JMTR)において03M-47ASキャプセルで照射されたC/Cコンポジットの照射による特性変化として照射後試験で実測した照射誘起寸法変化,熱膨張率,弾性率についてまとめたものである。

94 件中 1件目~94件目を表示
  • 1