1998年度

可視化情報学会全国講演会(CD−ROM)


26958
真空破断事故時に浮力流に同伴されるダストの移行特性
高瀬和之・柴田光彦
可視化情報学会全国講演会(CD-ROM), 11p.(1998);(JAERI-J 15908)

 核融合炉の真空容器が破断すると,容器内外の圧力差のために外部流体が容器内部に侵入し,容器内に蓄積された放射化ダストを巻き上げることが考えられる.その後,侵入した外部流体は炉内の崩壊熱により加熱されて高温になるため,容器内外の流体温度差に起因して破断箇所に浮力流が形成され,この浮力流によって容器内の放射化ダストが容器外に同伴されることが考えられる.そこで,真空破断時における微粒子ダストの飛散挙動を数値解析的に検討評価した.解析には流体の圧縮性を考慮した3次元円筒座標系を使用した.流体と粒子間の相互作用として粒子に及ぼす流体力を運動方程式に付加した.また,可視化実験を行って微粒子ダストが浮力流に同伴されて移行することを確認した.解析結果と実験結果の比較から,本解析は真空破断後の容器内圧力の上昇を良く模擬していることがわかった.今後は真空容器外部に流出するダスト量を定量的に評価し,核融合炉の熱流動安全設計に資する考えである.


[ page top ]
JAEA > JAEA図書館 > JOPSS > 学会誌等掲載論文[バックナンバー] >  累積情報(1998年度) > 当ページ
Copyright(C), Japan Atomic Energy Agency (JAEA)