1998年度

Complex Systems 98


27168
Crystallisation of two-dimensional cellular automata
鈴土知明
Complex Systems '98, p.364-375(1998);(JAERI-J 16137)

 原子炉出力の空間振動のようにミクロな要素が相互作用することによりマクロなパターンを形成する現象を理解することは容易ではない.たとえば,あるパターンを形成するミクロな相互作用を観察によって見つけることができても,そのパターンが形成されるため一般的な条件を求めることは困難である.セル・オートマトン(CA)は適用されるルールによって,様々なパターンを形成することが知られている.ある特定のパターンを形成する多数のルール群から共通する性質を導き出し,それを実際の現象に関連づけることができれば,現実の世界においてそのパターンが形成されるため一般的な条件を求めることができる.本報告では,そのような研究の第1段階として,結晶化を取り上げた.CAの結晶化から得られた一般的な性質は,相転移によって生じる現実の結晶化の性質と一致することが認められた.


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