1998年度

J.Environ.Radioact.


27220
Intercomparison of model predictions of tritium concentrations in soil and foods following acute airborne HTO exposure
P. J. Barry*・B. M. Watkins*・Y. Belot*・P. A. Davis*・O. Edlund*・D. Galeriu*・W. Raskob*・S. Russell*・外川織彦
J. Environ. Radioact. 42(2-3), p.191-207(1999);(JAERI-J 16167)

 生態圏核種移行モデルの検証に関する国際共同研究BIOMOVS II計画におけるトリチウムに関するワーキンググループでは,HTOの大気への短期放出に対する生態圏移行のモデル予測を相互に比較した.参加者は決められた放出条件の下で,農畜産物におけるHTOとOBTの濃度を推定することを求められた.8種類のモデルがこのシナリオに参加した.昼間の放出については,ほとんどのモデル予測は1桁以内で一致し,相違の多くは単にパラメータ値の違いで説明される.しかし夜間の放出については,モデル予測には大きな相違が見られた.これは,夜間におけるHTOの取り込みとOBTへの変換率に関するモデル化の違いに起因しており,実験データと今後の研究が必要であることが明らかとなった.


27125
Long-term contaminant migration and impacts from uranium mill tailings
H. Camus*・R. Little*・D. Acton*・A. Agueero*・D. Chambers*・L. Chamney*・J. L. Daroussin*・J. Droppo*・C. Ferry*・E. Gnanapragasam*・C. Hallam*・J. Horyna*・D. Lush*・D. Stammose*・高橋知之・L. Toro*・C. Yu*
J. Environ. Radioact. 42, p.289-304(1999);(JAERI-J 16094)

 生態圏核種移行モデルの検証に関する国際共同研究BIOMOVSIIにおいて,ウラン鉱滓処分場から放出される汚染物質の長期的影響評価に用いられる移行モデルの比較を目的としたワーキンググループが設置された.本ワーキンググループは,まず仮想的なシナリオを用いて,主要な移行過程に関する各モデルの妥当性について確認し(V1),ついでより現実的なシナリオを用いて,各モデルによる解析結果の比較を行った(V2).この二段階の方法を用いたことにより,V2シナリオでは,ほとんどの評価項目においてファクター3以内とよく一致した解析結果が得られた.


27126
Effects of model complexity on uncertainty estimates
M. Elert*・A. Butler*・J. Chen*・C. Dovlete*・A. Konoplev*・A. Golubenkov*・M. Sheppard*・外川織彦・T. Zeevaert*
J. Environ. Radioact. 42, p.255-270(1999);(JAERI-J 16095)

 BIOMOVS計画におけるモデル複雑さに関するサブワーキンググループでは,複雑さの異なるモデルを核種の土壌への浸透という問題に適用した.この目的は,モデル予測の不確かさがモデルの複雑さによって如何に変わるかまたモデルの簡略化を如何に行うべきかを検討することである.牧草土壌の表面汚染に関するシナリオを定義し,137Cs,90Sr及び129Iという3核種を計算対象とした.さまざまなモデルに必要となるパラメータの詳細な記述を,それらの不確かさとともに与えた.7機関から13種類のモデルがこのシナリオに参加した.これらのモデルは,2ボックスモデルから数値解析モデルまでさまざまであった.本報告では,設定されたシナリオ,参加したモデル,比較結果と議論,及び導かれた結論を記述する.


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