1998年度

パリティ


27158
トカマク核融合研究の最近の展開
岸本浩
パリティ 13(12), p.117-119(1998);(JAERI-J 16127)

 EDAの当初予定の終了時期1998年7月を迎えるにあたって,ITERのコスト低減のための設計見直しと米国の延長協定署名問題が大きな問題となった.設計見直しについては,日本が主導するかたちで,有限エネルギー増倍率による定常運転を指向することで,大巾なコスト低減の見通しを得た.米国では,下院の強い反対があって署名できなかったが,1年間の終結猶予と新たな協定に向けた協力の協議をDOE長官が表明して,当面活動の断絶をさけた.トカマク研究全体では,負磁気シアによる先進トカマク運転が世界をふうびし,閉じ込め性能の向上と準定常維持に大きな見通しを得た.また,低アスペクト比の球形トカマクでβ値34%を実現し,トカマク研究に1つのブレークスルーをもたらした.


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