2000年度

Transactions of the American Nuclear Society


290239
Monte Carlo analysis of HTTR with the MVP statistical geometry model
森貴正 ; 奥村啓介 ; 長家康展 ; 安藤弘栄
Transactions of the American Nuclear Society 83, p.283-284(2000) ; (JAERI-J 17927)

 燃料コンパクト中の被膜粒子燃料による非均質性がHTTRの核特性に与える影響を,連続エネルギーモンテカルロコードMVPの確率論的幾何形状モデルを用いた評価した.本モデルで必要となる最近接セル分布(NND)として計算コストの高いモンテカルロ充填模擬法コードMCRDFによる高精度NNDと理論的近似式NNDの両者を用いて評価した結果,30燃料カラム全装荷のコールド炉心において,その非均質効果は約1%δ/kk'であった.また,代表的なHTTR燃料ロッドセルを対象とした燃焼解析の結果,非均質性に起因する増倍係数の差異(δk)は,HTTRの最大取り出し燃焼度である33GWd/tまではほぼ一定であることがわかった.


280719
Natural convection heat transfer with micro-encapsulated phase-change-material slurry
久保真治・秋野詔夫
Transactions of the American Nuclear Society 81, p.352-353(1999) ; (JAERI-J 17668)

 原子炉やエネルギー機器の熱を非電力用途に利用するためには,高効率の熱輸送と熱貯蔵技術が必要である.このような熱輸送に応用可能な熱媒体を試作した.これは,大きな融解凝固潜熱を有する相変化物質(PCM)をマイクロカプセル化(MCPCM)し,さらに低粘性の搬送流体中に分散しスラリー状にすることによって,常時流動性を維持させ,かつ,大きな熱量を保持させるようにした熱媒体である.純水にMCPCMを添加することによる効果を調べるため,この熱媒体を容器内に注入し,水平円柱を用いて加熱する自然対流熱伝達実験を行った.その結果,円柱の熱伝達率は,相変化が生じる温度レベル条件では,数十%程度増加するが,相変化が生じない条件ではわずかに減少することを見いだした.この熱伝達率の増加率は,MCPCM濃度を上げるに従って増加し,また,境膜温度差を小さくするに従って増加した.


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