2000年度

原子力eye


280559
わが国における放射線利用の経済規模
柳澤和章・久米民和・幕内恵三*・竹下英文
原子力 eye 46(8), p.62-68(2000) ; (JAERI-J 17527)

 放射線は工業分野に限らす,農業(アイソトープ利用も含む)及び医学・医療分野でも利用され国民福祉の向上に役立ってきている.ところが,その利用度を定量的に説明しようとすると意外にわからないことが多い.物事の実態を定量化する尺度として,俗に「ヒト,モノ,カネ」といわれるが,放射線利用産業の売上高(すなわち経済規模は)一体どの位の拡がりを持って存在しているのであろうか.このような素朴な疑問の答えるため,平成11年度,科学技術庁からの委託により意外にわからないことが多い.物事の実態を定量化する尺度として,俗に「ヒト,モノ,カネ」といわれるが,放射線利用産業の売上高(すなわち経済規模は)一体どの位の拡がりを持って存在しているのであろうか.このような素朴な疑問の答えるため,平成11年度,科学技術庁からの委託により原研を中心に大学,民間が一致協力して我が国における放射線利用の経済規模を網羅的に調べあげた.その結果,以下のような知見を得た.(1)放射線を利用した産業の経済規模は,工業で7兆2,627億円,農業で1,167億円,医学・医療で1兆1,905億円となった.この三分野の合計は8兆5,699億円となっている.(2)エネルギー利用の経済規模は,放射線利用とほぼ同じような考え方で算出すると約7兆2,742億円となった.(3)放射線利用とエネルギー利用の合計を原子力利用の経済規模と称するとその額は約16兆円となる.半導体加工(約5兆4千億円)を放射線利用に含めるかどうかによって,放射線利用とエネルギー利用の大小関係は逆転するが,いずれにいても放射線利用はエネルギー利用に勝るとも劣らぬ経済規模を有していた.


280799
21世紀における放射線利用の展望
渡辺宏
原子力eye 46(8), p.57-61(2000) ; (JAERI-J 17736)

 19世紀末に発見された放射線は,20世紀になってその利用が大きく開花した.そこで,20世紀がどんな世紀であったのか,その中で放射線がどんな役割を果たしてきたのかを考察するとともに,21世紀に望まれる社会においても重要な課題となっているエネルギー,環境,食糧の中で,特に環境と食糧に絞って,放射線が果たすべき役割について展望した.


280312
超並列計算機による光量子-物質相互作用シミュレーション
山極満
原子力eye 46(6), p.64-65(2000) ; (JAERI-J 17309)

 光量子科学研究の現状と将来についての紹介の一環として,光量子シミュレーション研究のうち,高調波発生,X線レーザー発振,レーザー加速,及び高速イオン発生に関する最近の成果を特別記事「関西文化学術研究都市における先端レーザー研究」にまとめた.


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