2000年度

Japanese Journal of Applied Physics


290096
Second harmonic generation in CdTe plate by free electron laser
山内俊彦 ; 菊澤信宏 ; 峰原英介 ; 永井良治 ; 西森信行 ; 沢村勝 ; 羽島良一 ; 静間俊行 ; 早川岳人
Japanese Journal of Applied Physics 39(10), p.5912-5913(2000) ; (JAERI-J 17816)

 自由電子レーザーの波長22μmをCdTeの結晶に入射させて,2次高調波(SHG)を発生するのに成功した.CdTe結晶は複屈折結晶でないため位相整合条件ΔK≠0であるが,コヒーレント長lc〜0.1mm以上と大きいうえに,非線形定数はII-VI族結晶として大きい値を持つ.実験からSHGの変換効率〜3×10-5/MW・cm-2を得た.


280435
Efficient noncollinear second-harmonic generation with proper frequency chirp and tilted pulse fronts femtosecond laser pulses
青山誠*・Zhang, T.*・塚越幹郎*・山川考一
Japanese Journal of Applied Physics 39(5A-Pt.1), p.2651-2652(2000) ; (JAERI-J 17414)

 高エネルギー・チタンサファイア・フェムト秒レーザー光の短波長化による,さらなる応用研究の拡充を目的にフェムト秒レーザー光の高効率波長変換の研究を行っている.従来の方法でフェムト秒レーザーを波長変換する場合,群速度,位相不整合により変換効率が低下する問題点がある.この問題点を克服するために,われわれは非平行配置型のチタンサファイア・フェムト秒パルスレーザー光の第2高調波発生について研究を行っている.本方式では,回折格子のような分散素子によって入射基本波レーザーパルスを進行波に変換した後に非線形光学結晶に斜入射させ入射角を制御することによって第2高調波の伝搬方向における群速度不整合を補償することが可能である.さらに,基本波レーザーパルスの周波数チャープを制御することで位相不整合補償が可能である.今回,基本波レーザーパルスの周波数チャープによる位相不整合補償の実験的検証を行った.実験では基本波レーザーパルスの非線形結晶への入射角を位相不整合条件に設定した.基本波レーザーパルスに周波数チャープがない場合,エネルギー変換効率は計算上0.4%以下であった.しかし,周波数チャープにより位相不整合を補償することでエネルギー変換効率が30.1%に改善される実験結果が得られた.本論文では,この実験結果について発表を行う.


280549
Effect of multipulse waveform on gains of soft X-ray lines of lithium-like Aluminum ions in recombining plasmas
岡坂和尊*・河内哲哉・大山等*・原民夫*・山口直洋*・安藤剛三*
Japanese Journal of Applied Physics 39(1), p.70-81(2000) ; (JAERI-J 17517)

 再結合プラズマを用いたリチウム様アルミニウムイオンの軟X線レーザーは数ジュールのエネルギーで軟X線レーザー光が発生できる方法として研究が進められているが,今回,照射レーザーのパターンを変え,それによる発生ゲイン係数の変化を観測し,結果を数値シミュレーションと比較することにより,ゲイン発生のための照射レーザーパターンの最適化を行った.


280698
Change ordering in La1-xSrxMnO3(x〜0.12)
稲見俊哉・池田直*・村上洋一*・小山一郎*・若林裕助*・山田安定*
Japanese Journal of Applied Physics 38(suppl.38-1), p.212-214(1999) ; (JAERI-J 17647)

 低SrドープのLaMnO3においては,金属−非金属,強磁性−常磁性同時相転移に加えて,さらに低温において,低温絶縁体相へ転移することが知られている.山田らは,中性子散乱からこの低温絶縁体相で超格子反射を見いだし,それからこれが電荷秩序相であると結論した.われわれは,この電荷秩序の空間パターンを調べるべく,x=0.12の試料について,KEK,PF,BL4Cの装置を用い放射光X線回折実験を行った.その結果,超格子の消滅則から,cubicペロブスカイトの単位で1×4×1という構造がもっともらしいという結論を得た.


[ page top ]
JAEA > JAEA図書館 > JOPSS > 学会誌等掲載論文[バックナンバー] >  累積情報(2000年度) > 当ページ
Copyright(C), Japan Atomic Energy Agency (JAEA)