2000年度

伝熱


280556
熱と流れの粒子シミュレーション
渡辺正
伝熱 38(149), p.8-13(1999) ; (JAERI-J 17524)

 本報告は,平成10年第37期秋季伝熱セミナーにおいて講演したものをまとめたものである.流体方程式を解くのではなく,粒子の運動を調べることにより熱流動現象を計算する手法の概要と結果を示す.まず直接シミュレーションモンテカルロ法により熱伝導対流遷移過程を計算し,対流開始点が流体方程式から得られる理論値と一致すること,遷移過程では流れ場のゆらぎの相関が強まることを明らかにする.また,3次元の系では対流パターンが実験で見られるような複雑な遷移を起こすことを示す.次に同様の計算を分子動力学法により行い,流動遷移により分子運動の乱雑さが増加することを示す.最後に格子ガス法により二相流の混合過程で計算し,二相界面積の変化が代表速度と相関づけられることを明らかにし,数値実験相関式の可能性を示す.


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