2000年度

日本ラテックスアレルギー研究会誌


280602
放射線加硫天然ゴムラテックスの脱タンパク質
幕内恵三・Upul, R. M.*・Soebianto, Y. S.*・吉井文男
日本ラテックスアレルギー研究会誌, p.31-37(1999) ; (JAERI-J 17570)

 天然ゴムラテックス(NRL)の放射線加硫(RV)では,タンパク質も変性し,抽出可能な水溶性タンパク質(WSPR)が増加する.このWSPRの除去法として,(1)RV NRLの遠心濃縮,(2)水溶性ポリマー(WSP)添加RV NRL乾燥フィルムの水洗,の2つの方法を報告した.今回は,WSPとして分子量のことなるポリビニリアルコールとポリビニルピロリドンを使用し,WSP添加と遠心濃縮の併用効果を検討した.最も脱タンパク質効果のあったのは低分子量WSPをゴム濃度30%のRV NRLに添加後遠心濃縮する方法で,重合度500の低分子量PVAを2phr添加し,遠心濃縮したRV NRLからのゴムフィルムは,20分間水洗でWSPRが検出限界(5μg/g)以下となった.以上の結果から,WSPRの極めて少ない前加硫ラテックスの製法として,低分子量WSP添加・遠心濃縮法が有効であるとの結論を得た.


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