2000年度

Proceedings of the International Symposium of Molten Salts 12


280748
The Reverse Monte Carlo studies of molten alkali carbonates
小原真司*・鈴谷賢太郎・大野英雄
Proceedings of the International Symposium of Molten Salts 12 Vol.99-41, p.253-262(1999) ; (JAERI-J 17697)

 溶融アルカリ炭酸塩は燃料電池の次世代材として大変重要であり,多くの研究がなされているが,その融体構造が明らかになったとは言い難い.本研究では,Li2CO3,Na2,CO3,K2CO3融体のX線回折及び中性子回折の結果について逆モンテカルロ法(RMC法)を適用し,その融体構造を詳細に解析した.その結果,いずれの融体においても,アルカリ金属イオンはCO32-イオンのコーナーサイトには存在せず,エッジサイトにおもにあることが明らかになった.しかし,すべてのアルカリ金属イオンがエッジサイトにあるモデルでは回折結果を完全には表現できず,フェイスサイトにも存在するモデルが良く表現できることが明らかになった.アルカリ金属イオンがCO32-イオンのフェイスサイトにも存在するという知見は,従来の分子動力学法などではCO32-イオンが剛体球近似されていたので,得られなかった情報である.


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