2000年度

信学技報


290115
オーバーサイズ導波管を用いた9.46GHz FELの高周波特性
前原直 ; 森本巌* ; 志甫諒
信学技報 100(405), p.61-64(2000) ; (JAERI-J 17835)

 JLA線形誘導加速器を用いて9.46GHz FELの研究を進めている.1kAの電子ビームを用いて数100MW以上の発振を達成するためにオーバーサイズ矩形導波管(129.64×64.77mm)を採用したフォーカスィングウイグラーを開発した.3D-FELコードによる解析により設計モードTE01以外のTE11,TE21,TE51モードが増幅し,TE21モードの空間成長率が設計モードのTE01の約20倍高いことが明らかになった.この結果から高周波入力系やモード変換器系の設計ではTE01モードに対するTE21モードの電力割合を約0.5%以内に抑えなければならない設計指針が明らかになった.本講演では高周波入力系やモード変換器系の解析結果を含む高周波特性について詳細に述べる.


290247
多重パス矩象波長変換方式による高出力Nd: YAGレーザーの高効率第二高調波発生
桐山博光 ; 中野文彦* ; 山川考一
信学技報 100(391), p.37-42(2000) ; (JAERI-J 17935)

 極短パルス・超高ピーク出力チタンサファイアレーザーの励起効率の向上を目的として高効率波長変換器の開発を行っている.本波長変換器は低い入射レーザー光強度で高い変換効率を達成するため,光軸を垂直に配置した2つの非線形光学結晶中を偏光の回転を利用して入射レーザー光が多数回通過できる新たに考案した4パス構成矩形波長変換方式を採用している.CLBO結晶を用いた高出力第二高調波発生実験において,変換効率83%を得た.平均出力32.7Wの入射1064-nm Nd: YAGレーザー光に対して平均出力23.3Wの第二高調波出力が繰り返し率10Hzで得られた.


290065
9.4GHz帯フォーカスィングウイグラーの設計
前原直 ; 森本巌* ; Zheng, X. D.* ; 木代純逸* ; 高山健* ; 川崎温* ; 志甫諒
信学技報 99(498), p.63-66(1999) ; (JAERI-J 17795)

 フォーカスィングウイグラーの設計条件として,発振周波数9.4GHz,発振出力500MW以上,電子ビームエネルギー2MeVウイグラーピッチ数20以下の下に,3次元自由電子レーザー解析コードを用いて設計を行った.ウイグラー磁場による電子ビームの蛇行運動方向(x軸方向)の波数Rxを5.7[cm-1]とするフォーカスィングウイグラーの断面形状により,また100kWの高周波入力電力,16ピッチ数から20ピッチ目にかけてウイグラー磁場強度をBy=1.8kGからBy=0.6kGに線形的に減衰することにより,高周波変換効率35%,高周波出力700MWの解析結果が得られた.本講演では,さらに詳細なフォーカスィングウイグラーの設計について述べる.


[ page top ]
JAEA > JAEA図書館 > JOPSS > 学会誌等掲載論文[バックナンバー] >  累積情報(2000年度) > 当ページ
Copyright(C), Japan Atomic Energy Agency (JAEA)