2000年度

溶融塩および高温化学


290121
高エネルギーX線回折と逆モンテカルロ法によるランダム系物質の構造解析
小原真司* ; 鈴谷賢太郎 ; 大野英雄
溶融塩および高温化学 43(2), p.41-52(2000) ; (JAERI-J 17841)

 高エネルギーX線回折(40〜300keV)がSPring-8などの第3世代放射光で行うことが可能になってきている.高エネルギーX線を用いることにより,ガラスや封入された液体を透過法で測定できるほか,吸収補正が小さく,また高い波数ベクトルQまで測定できるので,高い実空間分解能を得ることができる.したがって,ガラスや液体の構造を正確に調べるには,これまで行われてきた中性子回折やX線異常散乱に加えて,この高エネルギーX線回折を併用するのが効果的である.逆モンテカルロ法(RMC)は,このような複数の実験データを説明する構造モデルを構築する方法であり,正確な実験データに適用するほど,信頼性の高いモデルが得られる.われわれは,SPring-8において高エネルギーX線回折実験を進めており,パルス中性子回折の結果と併せてRMCによって,数々の液体やガラスの構造を明らかにしてきており,その結果をレビューする.


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