2002年度

Computer Physics Communications


310209
New numerical method for the solutions of the MCDF equations based on the CIP method
内海隆行* ; Koga, J. K.
Computer Physics Communications 148(3), p.281-290(2002) ; (JAERI-J 19839)

 レーザーの固体やプラズマへの照射におけるプラズマの状態解析においては,大量・高精度な原子素過程データが必要であるために,現在,原子構造・衝突輻射断面積計算コードの開発を進めている.原子構造コードにおいては,Multiconfiguration Dirac-Fock(MCDF)方程式の解を高精度に求めることが重要な要件である.従来,2点境界値問題であるMCDF方程式の解法としては差分法による積分とシューティング法を組み合わせたものが用いられてきた.これは,適応範囲に制約があることが難点であった.このため,ここでは,Green関数によるMCDF方程式の求解という新しい高精度数値解法を提案する.この手法の特徴は,流体計算手法として開発されたCIP(Constrained Interpolation Profile)法により高精度Green関数を求める点にある.提案した数値解法を原子構造コードGRASP92に組み込み,良好な結果が得られ,本手法がコード開発のための基礎となる解法であることを確認した.


310210
Accurate numerical method for the solutions of the Schrodinger equation and the radial integrals based on the CIP method
内海隆行* ; Koga, J. K.
Computer Physics Communications 148(3), p.267-280(2002) ; (JAERI-J 19840)

 レーザーの固体やプラズマへの照射におけるプラズマの状態解析においては,原子素過程データが重要であるために,現在,原子構造・衝突輻射断面積計算コードの開発を進めている.このコード開発においては原子核まわりの束縛電子と自由電子の波動関数,及び行列要素の高精度数値解が必要となる.このため,ここでは,シュレディンガー方程式,ディラック方程式の求解と内積計算のための新しい高精度数値解析法を提案する.この手法の特徴は,流体計算手法として開発されたCIP(Constrained Interpolation Profile)法,高精度常微分方程式積分法である最適刻み幅制御Runge-Kutta法,及び自由電子波動関数を位相と振幅の関数とするPA(Phase-Amplitude)法を組み合わせた点にある.提案した数値解法をクーロン場での解析に適用し,解析解と比較し良好な結果が得られ,コード開発のための基礎となる解法であることを確認した.


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