2002年度

Health Physics


300963
Isotopic ratio of 129I/127I in seaweed measured by neutron activation analysis with γ-γ coincidence
藤暢輔* ; 初川雄一 ; 大島真澄 ; 篠原伸夫 ; 早川岳人 ; 櫛田浩平 ; 上野隆
Health Physics 83(1), p.110-113(2002) ; (JAERI-J 19409)

 129Iは半減期が1.6×107yと非常に長く,一旦環境中に放出されると長い間環境にとどまり,人間に影響を与えるレベルに到達する恐れがあることで,その増加が懸念されている.大洗海岸より採取したカジメからヨウ素をPbI2として抽出し,多重γ線検出法を用いて129I/127Iの同位体比を測定した.その結果,その同位体比は(8 ± 4)×10-10という低い値であった.


300870
Formation and retention of organically bound deuterium in rice in deuterium water release experiment
安藤麻里子 ; 天野光 ; 柿内秀樹* ; 一政満子* ; 一政祐輔*
Health Physics 82(6), p.863-868(2002) ; (JAERI-J 19336)

 トリチウムの環境中での挙動を調べるため,安定同位体である重水を使用して放出実験を行い,稲による重水の取り込みと有機結合型重水素(OBD)の生成及び生成したOBDの収穫までの残留について調べた.結果として,昼のOBD生成が夜間の2-3倍であること,昼の実験で生成されたOBDの方が夜間に生成されたOBDに比較して収穫時まで残留する割合が高いことなどが示された.また,昼夜の差について,生成過程が光合成によるかそのほかの反応によるかによる違いを考慮したモデルを用いて解析を行い,実験値と一致する結果が得られることを確認した.


300962
An Experimental study on radiation streaming through a labyrinth in a proton accelerator facility of intermediate energy region
田中進 ; 中島宏 ; 坂本幸夫 ; 中根佳弘 ; 明午伸一郎 ; 田中俊一 ; 中村尚司* ; 高田真志* ; 黒沢忠弘 ; 平山秀夫* ; 中尾徳晶* ; 上蓑義朋* ; 今村峯雄* ; 秦和夫*
Health Physics 81(4), p.406-418(2001) ; (JAERI-J 19408)

 日本原子力研究所高崎研究所イオン照射研究施設において,68MeVの陽子で銅ターゲットを照射している照射室及び長さ29mの3脚迷路内の漏洩放射線測定実験を行った.実験では,中性子及びγ線のエネルギースペクトル並びに線量当量率,中性子反応率を各種検出器及び線量計で測定した.中間エネルギー領域の陽子加速器施設の設計において,測定値は,照射室内の熱中性子束及び迷路内漏洩熱中性子の評価に経験式が応用可能であることを示した.測定データは,中性子捕獲反応による生成2次γ線が支配的となっている迷路内のγ線線量当量率の評価が必須であることを示唆している.


[ page top ]
JAEA > JAEA図書館 > JOPSS > 学会誌等掲載論文[バックナンバー] >  累積情報(2002年度) > 当ページ
Copyright(C), Japan Atomic Energy Agency (JAEA)