2002年度

European Physical Journal A


301021
Formation and decay of super-heavy systems
丸山敏毅 ; Bonasera, A.* ; Papa, M.* ; 千葉敏
European Physical Journal A 14(2), p.191-197(2002) ; (JAERI-J 19458)

 フェルミ多体系の分子動力学手法である「拘束条件分子動力学」(CoMD)を用いて非常に重い原子核同士の比較的低エネルギーでの衝突をシミュレートする.そこで形成された巨大な複合系は古典的な崩壊障壁が存在しないにもかかわらず非常に長い時間(約10-20秒)存在するという結果が得られた.これは「静的なQED過程による自発的な電子陽電子放出」を起こすと言われている強い静電場を作り出すメカニズムの候補になり得ると言う意味でも重要である.また,この巨大複合系が非対称分裂を起こした場合に超重核を作り出す可能性についても議論をした.


300947
Gamma-ray spectroscopy of the neutron-rich Ni region through heavy-ion deep-inelastic collisions
石井哲朗 ; 浅井雅人 ; 牧嶋章泰* ; Hossain, I.* ; Kleinheinz, P.* ; 小川雅生* ; 松田誠 ; 市川進一
European Physical Journal A 13(1-2), p.15-19(2002) ; (JAERI-J 19393)

 γ線分光により中性子過剰Ni領域核を研究した.重イオン深部非弾性散乱により生成された半減期1ナノ秒以上のアイソマーから放出されるγ線を「アイソマースコープ」で測定した.二重閉殻Ni-68とその隣接核Cu-69の核構造を殻模型に基づいて考察する.さらに,中性子過剰Ni領域核の将来計画についても議論する.


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