2002年度

Plant Physiology


300889
An Ultraviolet-b-resistant mutant with enhanced DNA repair in arabidopsis
田中淳 ; 坂本綾子 ; 石垣靖人* ; 二階堂修* ; Sun, G.* ; 長谷純宏 ; 鹿園直哉 ; 田野茂光* ; 渡辺宏
Plant Physiology 129(1), p.64-71(2002) ; (JAERI-J 19355)

 シロイヌナズナ種子にTIARAの炭素イオンビームを照射し,その後代において紫外線に耐性になる系統を初めて発見した.得られた4系統のうち,uvi1と名付けた系統では,紫外線高濃度環境下で野生株よりも約2倍の成長があったが,形態的には差異がなかった.紫外線損傷DNAの修復機構として明回復,暗修復の存在が植物で知られているが,これについてuvi1の能力を根の伸張テストやELISAで解析したところ,野生株に比べてuvi1は明回復,暗修復ともに向上していた.また,修復酵素であるCPDフォトリアーゼの遺伝子発現を調べたところ,uvi1では発現量が高まっていた.以上の結果から,uvi1では紫外線損傷DNAに対する修復能力が高まっているため,紫外線耐性が付与されたものと考えられる.


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