2002年度

日本計算工学会論文集


300837
並列分子動力学ステンシルの開発
清水大志 ; 君塚肇* ; 蕪木英雄 ; 荒川忠一*
日本計算工学会論文集 4, p.225-230(2002) ; (JAERI-J 19315)

 分子動力学法(MD)シミュレーションにおいて最も計算時間を要する部分は一般的に原子間の相互作用の計算である.各原子に作用する力を単純なアルゴリズムで計算するとペアを検索するコストが対象とする系の原子数の2乗に比例することから,短距離力の系について大規模なシミュレーションを行なう際は,粒子間に作用する力にカットオフを設定して計算コストを減らすカットオフ手法を用いることが必須となっている.また,計算の高速化や大容量のメモリを確保するのに並列計算が有効である.われわれは並列化などのシミュレーション手法の記述と系の性質の記述が分離した,見通しの良いプログラムを作成する枠組みとして並列分子動力学ステンシルを開発した.並列分子動力学ステンシルは,原子間相互作用を計算するプログラムを対象となる系の性質(モデル)の記述のみとなることを実現している.


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