2002年度

Journal of Applied Crystallography


301146
A High-performance neutron diffractometer for biological crystallography (BIX-3)
田中伊知朗 ; 栗原和男* ; 茶竹俊行* ; 新村信雄
Journal of Applied Crystallography 35(Part1), p.34-40(2002) ; (JAERI-J 19570)

 生体高分子の水素原子の位置を決定するために,生体高分子結晶構造解析用高性能中性子回折計(BIX-3)が日本原子力研究所(JAERI)JRR-3Mに建設された.これには,中性子イメージングプレートや筆者らが開発した弾性湾曲シリコンモノクロメータなどのいくつかの最新の革新的技術が採用されている.これらのおかげでこの回折計はコンパクトな垂直型配置が可能となった.タンパク質のミオグロビンやルブレドキシンからのデータ収集は約1ヶ月で,高精度に水素原子位置を同定できる1.5Å分解能のデータであった.ブラッグ反射強度を測定するために結晶ステップ走査法を採用することにより,シグナル・ノイズ比はラウエ法と比較して大変良好だった.これはBIX-3が現在,世界のタンパク質用の中性子結晶構造解析装置のなかで最良の装置の一つであることを示している.


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