2002年度

Journal of Materials Science Letters


301034
High-quality epitaxial TiO2 thin films grown on α-Al2O3 substrates by pulsed laser deposition
篠原竜児* ; 八巻徹也 ; 山本春也 ; 伊藤久義 ; 浅井圭介*
Journal of Materials Science Letters 21(12), p.967-969(2002) ; (JAERI-J 19471)

 レーザアブレーション法によりエピタキシャル酸化チタン(TiO2)薄膜をα-Al2O3上に作製し,その結晶構造の評価と表面形態の観察を行った.実験では,酸素雰囲気中でTiO2焼結体ターゲットをKrFエキシマーレーザでアブレーションし,室温から600℃に加熱したα-Al2O3(0001)及び(1010)基板(それぞれC,M面)上に薄膜を堆積した.X線回折分析により,成長させた薄膜と基板面とのエピタキシャル関係を明らかにした.また,基板温度の上昇とともにロッキングカーブの半値幅は小さくなり,600℃のときにはC面上で0.0265°,M面上で0.2416°となった.これらの値は,他の方法により作製した薄膜と比べて一桁ほど小さく,極めて良質な薄膜であることがわかった.原子間力顕微鏡による観察では,各基板上に表面形態の異なる薄膜が成長していることを確認した.


300794
Formation of TiO2-xFx compounds in fluorine-implanted TiO2
八巻徹也* ; 住田泰史* ; 山本春也
Journal of Materials Science Letters 21(1), p.33-35(2001) ; (JAERI-J 19272)

 本研究では,TiO2ルチル単結晶に対する200 keV Fイオン注入とその後の熱アニールの効果について調べた.注入試料を573K及び873K,各5時間,等時アニールすることによって,飛程付近の照射損傷は消失しTiO2本来の結晶構造がほぼ回復した.このアニールプロセスと同時に,注入されたFが表面へ優先的に拡散することがわかった.アニール後の試料に対するX線光電子分光スペクトルを解析することによって,高濃度にFドープされたTiO2-xFx (x=0.0039)が表面に形成されていることが明らかになった.


[ page top ]
JAEA > JAEA図書館 > JOPSS > 学会誌等掲載論文[バックナンバー] >  累積情報(2002年度) > 当ページ
Copyright(C), Japan Atomic Energy Agency (JAEA)