2002年度

Journal of the Electrochemical Society


310064
Coverage of the Cd underpotential deposited layer formed on an Au(111) substrate; Effect of the electrolytic condition
河村博行* ; 高橋正光 ; 水木純一郎
Journal of the Electrochemical Society 149(11), p.C586-C591(2002) ; (JAERI-J 19728)

 硫酸系電解液中でアンダーポテンシャル析出によりAu(111)基板上に形成されたCd層の面間構造をspecular X-ray reflectivity測定により調べた.1mM CdSO4+10mM H2SO4,及び1mM CdSO4+100mM H2SO4溶液中で1st UPD,2nd UPD電位にて形成されるCd UPD層に対して測定を行った.いずれの場合も,再配列構造に類似したAu(111)表面にCd原子層が位置し,さらにそのCd原子層の上に硫酸アニオン層が位置していることが明らかになった.従来の報告例とは異なり,Cd UPD層の被覆率はUPD電位には依らず,H2SO4濃度に依存している.Cd原子の被覆率は,H2SO4濃度が10mMから100mMに増加すると,0.5MLから0.6MLに増加している.また,硫酸アニオンの被覆率はCd原子の被覆率の約半分となっている.


300531
Evidence for the diffusion of Au atoms into the Te UPD layer formed on a Au(111) substrate
河村博行* ; 高橋正光 ; 北條伸彦* ; 三宅正男* ; 邑瀬邦明* ; 田村和久* ; 魚崎浩平* ; 粟倉泰弘* ; 水木純一郎 ; 松原英一郎*
Journal of the Electrochemical Society 149(2), p.C83-C88(2002) ; (JAERI-J 19062)

 電解液中でアンダーポテンシャル析出(UPD)によりAu(111)基板上に形成されたTe層の構造をin-situ表面X線回折法で調べた.UPD電位を4〜59時間にわたって保持した状態で試料に対して一連の測定を行った.その結果,Te UPD層は不安定であることが明らかになった.最表面層はUPDによるTe原子とAu(111)基板から拡散してきたAu原子で構成されていることがわかった.また,時間が経過すると,Te UPD層は従来報告されていた(√3×√3)R30°の周期性を持たないことがわかった.Te UPD層に対するストリッピングボルタンメトリーを行うと,時間とともにTeとAuとの相互作用が増加することが示され,最表面層がTeとAuの混合層であることを裏付けている.


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