2002年度

Physica E


300547
Magnetic circular dichroism in the soft X-ray absorption spectra of intercalation compounds FexTiS2
山崎篤志* ; 今田真* ; 宇都宮裕* ; 室隆桂之* ; 斎藤祐児 ; 根岸寛* ; 佐々木実* ; 井上正* ; 菅滋正*
Physica E 10(1-3), p.387-390(2001) ; (JAERI-J 19078)

 インターカレーション化合物FexTiS2の磁気モーメントの起源を直接調べるため,軟X線磁気円2色性(MCD)スペクトルの測定を行った.Ti 2pスペクトルにおいて明瞭なMCDスペクトルが観測され,Feの3d状態との混成によりTi原子に磁気モーメントが誘起されていることを示唆する.Fe及びTi原子の軌道及びスピン磁気モーメントを磁気総和則を用いて評価を行った.Fe原子の軌道磁気モーメントは,xの増加にともない1原子あたり0.7から0.3μBに減少し,Feの3d状態がxの増加とともに遍歴性が増すことを示している.一方,Ti原子の軌道モーメントは1原子あたり0〜0.06μBと見積もられた.


300546
Magnetic circular dichrosim in Mn 2p core absorption of Ga1-xMnxAs
上田茂典* ; 今田真* ; 室隆桂之* ; 斎藤祐児 ; 菅滋正* ; 松倉文礼* ; 大野英男*
Physica E 10(1-3), p.210-214(2001) ; (JAERI-J 19077)

 希薄磁性半導体Ga1-xMnxAs(x=0.025)のMn 2p内殻光吸収における磁気円2色性の測定をファラデー配置にて行った.得られたスペクトルを配置間相互作用を考慮したクラスターモデルを用いて解析し,3d電子間のクーロン相互作用,電荷移動エネルギー,Mn 3dとAs 4p間の移動積分,結晶場の大きさといったMn電子状態に関するパラメータの値を得た.また,得られたパラメータ値を用いp-d交換定数を評価した.


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