2002年度

Solid State Communications


301251
Phase relations of AgI under high pressure and high temperature
大高理* ; 竹部仁* ; 吉朝朗* ; 福井宏* ; 片山芳則
Solid State Communications 123(5), p.213-216(2002) ; (JAERI-J 19665)

 AgIの,α-AgI構造,岩塩構造,乱れた岩塩構造及び液体の間の相関系を調べるために,大容量高圧装置と放射光を用いたX線その場観察を,圧力6GPaまで,温度1000Kまでの高温高圧下で行った.α-AgI構造,不規則岩塩構造,液体の3つの相は823K,1.3GPaにある3重点で共存する.乱れた岩塩構造の融解曲線は直線で正の傾きを持つ.岩塩構造と乱れた岩塩構造の間の転移は,同じ構造の間での,幅の広いぼやけた無秩序化である.よって,乱れた岩塩構造の生成は(111)と(200)回折線の相対的な強度比の変化によって推定された.加圧にともない,岩塩構造はより高温でも安定となる.6.0GPaで岩塩構造は乱れた岩塩構造に転移することなく融解する.


300994
Anharmonicity of gold under high-pressure and high-temperature
奥部真樹* ; 吉朝朗* ; 大高理* ; 福井宏* ; 片山芳則 ; 内海渉
Solid State Communications 121(5), p.235-239(2002) ; (JAERI-J 19440)

 金の非調和性に対する圧力効果を調べるため,金のL3吸収端付近のEXAFSスペクトルを温度範囲300Kから1000Kで圧力14GPaまで,大容量プレスと放射光を用いて測定した.EXAFSデバイ−ワーラー因子,σ2とσ3の値は圧力が大きくなるにつれ,小さくなった.これはポテンシャルの幅が圧力の増加と伴に狭くなることを示している.金の非調和対ポテンシャル,V(u)=au2/2!+bu3/3!を,0.1MPa, 6及び14GPaで計算した.また,熱膨張係数の圧力依存性も評価した.


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