2002年度

Journal of Radiation Research


310063
Effects of heavy-ion radiosurgery on the hemopoietic function of the silkworm bombyx mori
Tu, Z.* ; 小林泰彦 ; 木口憲爾* ; 渡辺宏 ; 山本和生*
Journal of Radiation Research 43(3), p.269-275(2002) ; (JAERI-J 19727)

 原研高崎研イオン照射研究施設(TIARA) に設置された生物用重イオン照射装置を利用し,重イオンビームの局部照射によるラジオサージャリー技術を用いてカイコの造血器官の機能解析を試みた.カイコ幼虫における血液中の血球密度の変動を調べた結果,非照射の対照蚕の5齢0日目から5齢3日目まで血液中の血球密度が発育に伴い徐々に上昇し,それ以降熟蚕期にかけて急上昇した.一方,4齢催眠期幼虫の造血器官に致死的線量の重イオンを局部照射した場合は,造血器官の機能のみが障害をうけ,5齢0日目から5齢3日目まで血球密度は変化しなかった.5齢4日目以降になって,血球密度の上昇が認められたが,対照蚕と比較すると低いレベルに留まった.一方の造血器官にのみ照射した場合,もう一方の造血器官による血球密度の補償作用は見られなかった.


300528
Summary of the JCO criticality accident in Tokai-mura and a dose assessment
田中俊一
Journal of Radiation Research 42(Suppl.), p.S1-S9(2002) ; (JAERI-J 19059)

 1999年9月30日,JCO東海事業所の転換棟で臨界事故が発生し,約19時間にわたって臨界反応が持続した.この間の核分裂数は,約2.5x1018と推測された.この事故によって3人のJCO従業員が重篤な被曝を受け,この内2名は致命的な被曝を受けた.住民234人,従業員169人,緊急作業者260人の被曝線量は,最大で48mSvであった.


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