2002年度

Journal of Biochemical and Biophysical Methods


301207
Novel approach for the effective determination of DNA scission site using the Sanger method
坂本文徳 ; 鈴木英治* ; 藤井有起*
Journal of Biochemical and Biophysical Methods 52(2), p.97-109(2002) ; (JAERI-J 19621)

 遺伝子研究の隆盛により,多くの分野でDNA本体を対象とした研究が広範に行われている.その一つとして,研究者の希望する位置でDNAを切断させる研究が行われているが,DNAの切断位置の特定はマキサム−ギルバート法を利用する手法が一般的だった.しかし,この手法は煩雑な点や不確実な点が多く,あまり利用されてこなかった.そこで,それらの問題点を改善する目的で,32Pとサンガー法を利用した特定法を新規に開発した.この新規手法は,切断されたDNAを32Pにより標識し,ポリアガロースゲル電気泳動後に,基準となる塩基配列とその32P標識DNAを比較することにより切断位置を特定するものである.この手法により,DNA切断位置の特定が,従来の方法に比べ,より簡便でより確実性が増し,また特定に要する時間は半分程度に短縮できた.さらに,この特定法の有効性を示すため,DNA切断物質の一種であるCu(II)TACH錯体によるDNAの切断位置を特定した.


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