2002年度

Application of High-Performance Computing in Engineering VII


301266
Large-scale parallel simulation of blood flow coupled with a diseased blood vessel
Guo, Z.* ; 平山俊雄 ; 松澤照男*
Application of High-Performance Computing in Engineering VII, p.125-134(2002) ; (JAERI-J 19680)

 本研究は市販流体と構造解析コードに異なるメッシュ間における物理量の補間ライブラリMpCCIを組込むことにより,弱連成シミュレーション・システムを開発することを目的としている.高度解析機能を持つ市販解析コードは多くの研究分野で多用されているため,複数の市販解析コードを,MPMD(Multi Program Multi Data)方式で分散メモリ並列計算機において,一つの解析システムに構築することによって,複雑な物理現象を連成で解析できる.また,異なる数値モデルを両コードで並列計算しているため,計算効率も向上できる.本研究では,弱連成で最も困難とされる,異なる数値モデルの境界における物理量の補間を,MpCCIライブラリより行うことにする.このシステムを用いて,周期的に発生する動脈拍動流と,動脈瘤の血管壁における動的力学挙動を解析し,本システムの実効性を立証した.


301265
Parallel lattice fluid simulations for transport phenomena in porous media
渡辺正 ; 河野浩二* ; 大橋弘忠*
Application of High-Performance Computing in Engineering VII, p.115-124(2002) ; (JAERI-J 19679)

 格子流体法により天然バリア中の物質輸送現象の並列計算を行うため,計算手法の特徴と並列計算効率について検討した.実数格子ガス法では粒子の位置と速度は実数値で表され,不特定のプロセッサ間において不特定の数の粒子の転送が生じる.格子ボルツマン法では粒子は格子上を移動するため,隣接するプロセッサ間で一定量の転送のみを行う.これらを考慮し分散メモリに対応した並列化を行うことにより32並列において18倍前後の高速化が達成された.また,不特定の粒子の転送にあたっては,まず一定量を転送し,次に残りを転送することが効率的であることがわかった.共有メモリを利用する場合は,メモリ使用量及び転送量を少なくし,同等の高速化が達成されることが明らかとなった.


[ page top ]
JAEA > JAEA図書館 > JOPSS > 学会誌等掲載論文[バックナンバー] >  累積情報(2002年度) > 当ページ
Copyright(C), Japan Atomic Energy Agency (JAEA)