2002年度

Proceedings of NTHAS3: 3rd Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety


310291
Thermal-hydraulic research on future reactor systems in the ROSA program at JAERI
与能本泰介 ; 大津巌 ; Svetlov, S.*
Proceedings of NTHAS3: 3rd Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety, p.521-528(2002) ; (JAERI-J 19921)

 原研では,将来型軽水炉システムの熱水力に関する研究計画を進めている.本論文では本計画の概要と最近の二つの研究内容を紹介する.初めに,SG二次側冷却による長期崩壊熱除去手法の評価のためには,蒸気発生器伝熱管群での非一様流動挙動解析手法の検討が重要であることを述べる.我が国の産業界が計画中の次世代加圧水型炉APWR+では,このような崩壊熱除去システムの使用が計画されている.次に,革新的原子炉用の非常用熱交換器に関し,ロシアのSPOT実験データを用いた検討について紹介する.この検討では,実験に用いられた曲がりや短い直線部を有する伝熱管の管内凝縮伝熱量が,十分長い直管で得られた凝縮相関式を用いて数%の精度で予測できることが示された.


301277
Numerical simulation of hydrodynamic dispersion in porous media
渡辺正 ; 伊藤豪一* ; 中村仁也* ; 河野浩二* ; 大橋弘忠*
Proceedings of 3rd Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS3), p.146-151(2002) ; (JAERI-J 19691)

 天然バリア中の物質輸送現象の予測のための格子BGK法によるシミュレーションモデルの開発と流体拡散現象の解析について発表する.流れの無い状態における溶質の濃度分布の時間変化の計算では,拡散係数が理論値とよく一致することが確認された.また,円管内流れにおける濃度分布計算では,実効拡散係数も理論値とよく一致することが示された.さらに円筒形の障害物を置いた矩形流路内流れにおける濃度分布計算では,濃度分布がトレーサーを用いた同様の実験とよく一致することがわかった.空隙率0.2の多孔質中の流れにおける拡散計算では,狭い流路において流速及び実効拡散係数が高くなることが明らかとなった.


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