2002年度

Carbohydrate Polymers


310114
Radiation synthesis and characteristic of the hydrogels based on carboxymethylated chitin derivatives
Zhao, L.* ; 三友宏志* ; 長澤尚胤* ; 吉井文男 ; 久米民和
Carbohydrate Polymers 51(2), p.169-175(2003) ; (JAERI-J 19758)

 蟹やエビの殻から得られるキチンをカーボキシメチル化したCM-キチン,それを脱アセチル化したCM-キトサンに橋かけ構造を導入するため,10%以上のペースト状で照射した.放射線橋かけには30〜40%の高い濃度ほど橋かけ収率が高く,これはセルロースやデンプン誘導体の橋かけと全く同じである.しかし得られるゲルシートの強度は,CM-キチン及びキトサンゲルの方が高い値を示す.橋かけによるゲル分率は,同じ照射線量で比較すると,CM-キチンの方がアセチル基が橋かけに寄与するためCM-キトサンよりも高い.オリジナルのキトサン試料には抗菌活性があり,橋かけによりゲル化させても抗菌活性が保持されていた.


310113
Syntheses of PVA/starch grafted hydrogels by irradiation
Zhai, M.* ; 吉井文男 ; 久米民和 ; Hashim, K.*
Carbohydrate Polymers 50(3), p.295-303(2002) ; (JAERI-J 19757)

 デンプンがポリビニルアルコール(PVA)ハイドロゲル強度を改善するために添加された.デンプンはPVAを水に溶解した後80-90℃のノリ状態で均一に混合し,照射を行った.デンプンの添加とともにハイドロゲル強度が増大し,8-10%が最も効果的であった.ゲル強度はデンプンを構成しているアミロースとアミノペクチンのうち,アミロースが支配的であることがわかった.このデンプンの効果は放射線分解したデンプンがPVA分子鎖にグラフトし,絡み合いを起こすためと考えられる.


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