2003年度

Chemical Communications


310442
Luminescence study of tetravalent uranium in aqueous solution
桐島陽* ; 木村貴海 ; 杤山修* ; 吉田善行
Chemical Communications (7), p.910-911(2003) ; (JAERI-J 20008)

 アクチノイドの光誘起による発光現象はこれまでCm(III),Am(III),U(VI)などについて確認され,その特性が研究されてきた.一方,4価及び5価アクチノイド溶存種については,ごく一部の錯体種を除けば蛍光は存在しないと考えられてきたが,溶液中のU4+イオンの5f電子エネルギーレベルの解析から,このイオンが蛍光を発する可能性を見いだした.この仮定に基づき実験を行ったところ,酸性溶液中で調製したU4+イオンの5f電子を紫外光により基底準位(3H4)からf-f遷移の励起準位(1S0)に励起すると,そこからの緩和過程に発光が存在することを発見した.得られた蛍光スペクトルの解析により10個のピークが同定され,吸収スペクトルと比較した結果,それぞれ1S0から1I61G43P01D23H63F33F43H5への遷移に相当する蛍光であることがわかった.時間分解して測定した蛍光寿命は20ns以下であった.


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