2003年度

Cryogenics


320175
Effect of electromagnetic force on the pressure drop and coupling loss of cable-in-conduit conductor
濱田一弥 ; 高橋良和 ; 松井邦浩 ; 加藤崇 ; 奥野清
Cryogenics 44(1), p.45-52(2004) ; (JAERI-J 20698)

 日本原子力研究所は,国際熱核融合実験炉(ITER)の工学設計活動の一環として,中心ソレノイド・モデル・コイルとCSインサート・コイル(CSIC)の通電試験を行った.その結果CSICの圧力損失が通電時に減少することや結合損失が電流値とともに大きくなることを観測した.これらは,電磁力によりジャケット内部で撚線が圧縮変形し,新たに流路ができたこと,また,圧縮により素線間の接触抵抗が低減し,結合時定数が増加したことが原因と考えられる.本論文では,これらの現象を定量的に説明することを試みた.その結果,電磁力によって撚線は最大1.4mm変形することが予想される.この結果から,電磁力による結合時定数の変化を考慮して結合損失を計算すると,通電電流値と共に結合損失は増加する計算結果を得ることができ,実験結果を定量的に説明することができた.


310354
Critical current test results of 13T-46kA Nb3Al cable-in-conduit conductor
小泉徳潔 ; 高橋良和 ; 布谷嘉彦 ; 松井邦浩 ; 安藤俊就 ; 辻博史 ; 奥野清 ; 東克典* ; Fuchs, A.* ; Bruzzone, P.* ; Vecsey, G.*
Cryogenics 42(11), p.675-690(2002) ; (JAERI-J 19932)

 ITER-EDAの一環として,Nb3All導体とReact-and-wind法のITER-TFコイルへの適用性を実証するために,13T-46kA級ステンレス鋼製ジャケットNb3Al導体を開発した.本導体が曲げ歪を加えた場合も含めて,臨界電流値性能を達成できることを確認するために,臨界電流値試験を実施した.試験は,磁場7,9,10,11T,温度6-9Kの範囲で行った.また,予想臨界電流値を評価するために開発した解析モデルによる計算の結果,実験結果は計算結果とよく一致することがわかった.したがって,本導体の製造過程が妥当であり,かつ,React-and-wind法の適用が可能であることを実証できた.


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