2003年度

Materials Research Society Symposium Proceedings


310706
Alteration-phase formation and associated cesium release during alteration of R7T7 waste glass
稲垣八穂広* ; 出光一哉* ; 有馬立身* ; 前田敏克 ; 小川弘道 ; 糸永文雄
Materials Research Society Simposium Proceedings, Vol.713, p.589-596(2002) ; (JAERI-J 20220)

 高レベルガラスに関するこれまでの研究により,地層処分されたガラスは長い時間をかけて水と反応し,より安定な鉱物相を形成するとされているが,鉱物の形成は長期間におけるガラスからの放射性核種の漏出に影響を及ぼす可能性がある.このため,本研究では高レベルガラスの鉱物相形成とそれに伴うセシウムの放出挙動を実験的に評価することを目的に,粉末状のR7T7ガラスを用いて高温のアルカリ溶液中における変質試験を行った.形成された鉱物相をXRDで観察した結果,主な生成鉱物としてゼオライト系鉱物のanalcimeがSiO2アモルファスとともに存在すること及び条件によってはスメクタイト系鉱物のbeidelliteやgibbsiteが形成されることが分かった.また,溶液の分析により,セシウムの大部分がbeidelliteやanalcimeといった鉱物相への吸着により固化体中に保持されていることが推察された.


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