2003年度

デコミッショニング技報


320123
「むつ」不用機器類の物量及び汚染放射能調査報告
畑中一男 ; 大枝悦郎 ; 渡辺正秋*
デコミッショニング技報 (28), p.47-53(2003) ; (JAERI-J 20657)

 むつ事業所内には,原子力船「むつ」の燃料取り出し時に使用した機器類で今後廃棄する予定の機器類が約200ton程度保管されている.これら不用機器類のうち,イオン交換塔及び体積制御系統の充てんポンプについて,解体計画策定の前提となる物量及び汚染放射能の実態を把握するため,調査を行った.今回の調査では,イオン交換塔及び充てんポンプの物量及び放射能の実態を把握できた.また,表面が平滑に仕上げられたイオン交換塔のような構造物については,拭き取り除染程度の簡単な除染法で,放射性廃棄物でない廃棄物として処分できる可能性のあることが確認できた.


320122
OECD/NEAにおける廃止措置に関する最近の活動状況
柳原敏
デコミッショニング技報 (28), p.2-9(2003) ; (JAERI-J 20656)

 欧米の原子力先進国ではさまざまな原子力施設の廃止措置活動が進められている.このような状況を背景に,OECD/NEAでは廃止措置に関するさまざまな課題を取り上げ,課題解決に向けた検討を進めている.廃止措置プロジェクトに関する科学技術情報交換協力計画では,廃止措置プロジェクトの技術課題を中心に情報交換が行われ,廃止措置と解体に関する作業部会では,廃止措置の規制,廃止措置作業の実施,技術開発に関する検討が行われている.また,廃止措置費用の評価,規制の経験に関する検討が行われ報告書が公開されている.このようなOECD/NEAの活動はわが国の原子力施設の廃止措置を安全で効率的に実施するうえで有用である.本報告はOECD/NEAの廃止措置に関する最近の活動状況をまとめたものである.


310473
雑固体廃棄物のプラズマ溶融処理
中塩信行 ; 中島幹雄
デコミッショニング技報 (26), p.45-55(2002) ; (JAERI-J 20039)

 低レベル放射性廃棄物の溶融処理は,減容比が大きいこと,放射性核種の閉じ込め性能が高い固化体を製作できることなど,処分を考慮した均質で安定な廃棄体を製作するための有望な処理方法として注目されている.日本原子力研究所(原研)では低レベル放射性廃棄物を溶融処理により減容し,処分に向けて均一で安定な廃棄体を製作するために,1999年から高減容処理施設の建設整備を進めている.施設の供用開始に先立って,原研では処分に適した安定で放射能分布の均一な溶融固化体を製作するための溶融条件を把握することを目的に,プラズマ溶融処理によって製作した溶融固化体の性能評価試験を行ってきた.溶融試験では,非金属廃棄物を中心とした模擬雑固体廃棄物とRIトレーサーを非移行式プラズマトーチの加熱によって溶融し,溶融時における核種移行挙動及び溶融固化体の均一性,化学組成及び機械的強度等を調べたので,その一部を紹介する.


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