2003年度

応用物理


310692
放射線グラフト重合法による金属捕集材の開発と有害金属除去への応用
玉田正男
応用物理 72(4), p.453-456(2003) ; (JAERI-J 20206)

 放射線グラフト重合法は既存の基材ポリマーに目的とする機能を導入することができる優れた手法である.基材ポリマーに放射線を照射して活性種を作成し,グラフト重合を行うが,その手順により,同時照射法と前照射法がある.前照射法はホモポリマーの生成が少なく,照射とグラフト重合の過程が分離できるため,工業化には有利である.金属とキレート結合する官能基を導入することにより,高い選択性有する金属捕集材を作製することが可能となる.作製した捕集材について,海水中の有用金属捕集や排水中の有害金属除去へ応用した例について記述した.


310691
電子ビームを用いた排煙排水処理技術とその実例
小嶋拓治
応用物理 72(4), p.405-414(2003) ; (JAERI-J 20205)

 ダイオキシン類を始めとして,ガスや水中に極微量含まれる環境汚染物の高度処理技術が重要となっている.ここでは,このような低濃度の環境汚染物質の酸化・分解・無害化に特長がある電子ビーム法について,基礎的研究,処理技術の開発,及び実用化例を紹介する.火力発電所排煙中の硫黄酸化物及び窒素酸化物の除去,換気ガス中揮発性有機化合物及びごみ燃焼排煙中のダイオキシン類の分解,上水及び排水の浄化,汚泥処理などについて述べる.


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