2003年度

Physical Chemistry Chemical Physics


310669
Quantum chemical study of LnIII(pyridine-dicarboxy-amide)1 complexes
Dobler, M.* ; 平田勝 ; 館盛勝一
Physical Chemistry Chemical Physics 2003(5), p.2499-2504(2003) ; (JAERI-J 20183)

 3価ランタノイド−ピリジンジカルボキシアミド(PDA)錯体の電子状態を第一原理分子軌道計算によって求めた.本研究では,主として,アミド基に結合する置換基の影響を調べた.水素原子をメチル基に置き換えることにより錯体の安定度は高くなり,フェニル基ではさらに安定となることが予測できた.これらランタノイドイオンとPDAとの錯体の基本的な情報を得ることで,配位子の電子的特性が理解できるほか,分子動力学シミュレーションによる動的挙動解析に応用することで溶液系での錯体の安定性を議論することが可能となった.


310552
Molecular dynamics simulations for the complexation of Ln3+ and UO22+ ions with tridentate ligand diglycolamide (DGA)
平田勝 ; Guilbard, P,* ; Dobler, M.* ; 館盛勝一
Physical Chemistry Chemical Physics 5(4), p.691-695(2003) ; (JAERI-J 20106)

 分子動力学シミュレーション法を用いて,3座配位ジグリコールアミド(DGA)によるランタノイドイオン(3価)とウラニルイオンの錯形成挙動を解析した.その結果,メタノール溶液中でDGA-Ln3+錯体が安定に存在するのに対し,DGA-UO22+錯体は不安定であり解離することがわかった.これらのシミュレーション結果は,DGA分子がよりランタノイドイオンと強く錯形成する実験事実と良好な相関が得られた.


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