2003年度

Macromolecular Chemistry and Physics


310459
Chemical modification of a poly(ethylene terephthalate) surface by the selective alkylation of acid salts
Li, J.* ; 前川康成 ; 八巻徹也 ; 吉田勝
Macromolecular Chemistry and Physics 203(17), p.2470-2474(2002) ; (JAERI-J 20025)

 イオン穿孔膜の高機能化のためには,微細孔表面の親水性や電荷量が重要である.そこで,PETイオン穿孔膜微細孔の親水性を制御する目的で,膜表面上のカルボン酸塩の選択的アルキル化による親水性PET膜表面の化学修飾を試みた.KF触媒下,臭化アシルを求電子試薬として用いると,アルキル化反応の進行に伴って膜表面の疎水性が増加した.アルキル化試薬の化学的導入は,フッ素試薬との反応においてフッ素由来のXPSスペクトルから確認できた.蛍光試薬との反応により,表面の励起,発光スペクトルのピーク強度が指数関数的に増加した.このことから,カルボン酸塩のエステル化は,反応後期まで阻害されることなく進行することが示唆された.さらに,アルキル化反応による接触角と蛍光スペクトル変化の比較から,反応の初期に,親水性表面の疎水性が回復していることが明らかとなった.


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