2003年度

Materials Science Research International


310944
Effect of air-oxidation on the thermal diffusivity of the nuclear grade 2-dimensional carbon fiber reinforced carbon/carbon composite
曽我部敏明* ; 石原正博 ; 馬場信一 ; 橘幸男 ; 山地雅俊* ; 伊与久達夫 ; 星屋泰二*
Materials Science Research International 9(3), p.235-241(2003) ; (JAERI-J 20427)

 2D-C/C複合材料は,次期の高温ガス炉(HTGRs)の炉心材料として有力な候補材の一つである.2D-C/C複合材料の空気酸化が,熱拡散率に及ぼす影響について検討した.熱拡散率は,室温から1673Kまで測定した.本2D-C/C複合材料は,PAN系の炭素繊維の二次元クロスと黒鉛マトリックスからなる.熱拡散率測定用の試験片は,この材料を823Kの大気中で1から11パーセントの間で重量減少させて製作した.酸化消耗は,マトリックス部分とりわけ炭素繊維束に近い部分から優先的に起こった.11パーセントまでの酸化消耗による室温での熱拡散率の減少率は,クロスの積層方向に平行方向では10〜20パーセント,垂直方向では5〜9パーセントであった.クロスの積層方向に平行方向では,酸化消耗が進むにしたがって熱拡散率が減少する傾向を示したが,垂直方向では酸化の初期に熱拡散率が低下しその後あまり変化しない傾向を示した.この違いについては,複合材料の構造と酸化挙動から検討した.熱伝導率も得られた熱拡散率の値から求めた.


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