2003年度

Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP2003) (CD-ROM)


311091
The High temperature gas cooled reactor fuel
沢和弘 ; 植田祥平 ; 伊与久達夫
Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP2003) (CD-ROM), 10p.(2003) ; (JAERI-J 20542)

 本報では,ZrC被覆粒子を含む被覆燃料粒子の研究開発の現状を述べる.現在の高温ガス炉では,SiC層被覆のいわゆるTRISO型燃料を用いている.安全設計では,1次冷却材中への核分裂生成物放出量が制限値を超えないよう,被覆燃料粒子内に核分裂生成物を閉じ込めることが重要である.TRISO型被覆燃料粒子の挙動は,各種実験や原子炉運転経験により研究されてきた.これらのデータは,TRISO型被覆燃料粒子は,正しく製造されれば優れた性能を有することを示している.一方,SiCは高温化では分解し,製造時のβ-SiC層からα-SiC層への遷移温度は1600から2200℃である.ZrCは遷移金属性の炭化物であり,高融点,熱化学的安定性を特徴とする.化学蒸着によるZrC被覆層について,製造過程,特性評価等の研究が進められてきた.


320141
Direct numerical simulation on fluid flow characteristics in a tight-lattice fuel bundle
吉田啓之 ; 高瀬和之 ; 小瀬裕男* ; 玉井秀定 ; 秋本肇
Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP 2003) (CD-ROM), 8p.(2003) ; (JAERI-J 20675)

 低減速軽水炉の燃料集合体をフルサイズで模擬した体系で,稠密炉心内の二相流挙動を大規模シミュレーションによって解明することを目的として,地球シミュレータを利用した二相流直接解析を行っている.燃料集合体の解析には従来からサブチャンネル解析コードが利用されているが,実験結果に基づく構成式を必要とする.したがって,本研究対象である1mm程度の狭隘流路における二相流データが存在しない場合には,高精度の予測は困難である.そこで,筆者らは実験データを必要としない直接解析手法を燃料集合体内二相流解析に適用した.今回,予備的に実施した非加熱等温流条件下における大規模シミュレーションの結果,稠密燃料集合体内の流速,ボイド率等の3次元分布を直接解析によって定量評価できる見通しが得られた.また,等温二相流条件の解析結果から,燃料棒に沿って流れ方向に進行する高ボイド域の存在が予測された.今後,大型熱特性試験データをもとに詳細な検証を行う考えである.


310974
Design study on Reduced-Moderation Water Reactor (RMWR) core for plutonium multiple recycling
大久保努 ; 岩村公道 ; 竹田練三* ; 山内豊明* ; 岡田祐之*
Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP2003) (CD-ROM), 8p.(2003) ; (JAERI-J 20457)

 軽水炉技術をベースとして,プルトニウムの多重リサイクルによる燃料の有効利用を目的として,低減速軽水炉の研究開発が進められている.この原子炉は,持続的なプルトニウム・リサイクルの観点から,MOX燃料を使用して1.0を超える転換比の達成が可能である.特に,プルトニウム多重の観点から,現行のピューレックス再処理法よりも低い除染係数を持つ先進的再処理法に関して,プルトニウム多重リサイクル時の炉心特性を検討し,1.0を超える転換比と負のボイド反応度係数の達成が可能であること等を示した.


311090
Subchannel analysis of CHF experiments for tight-lattice core
中塚亨 ; 玉井秀定 ; 呉田昌俊 ; 大久保努 ; 秋本肇 ; 岩村公道
Proceedings of International Conference on Global Environment and Advanced Nuclear Power Plants (GENES4/ANP2003) (CD-ROM), 6p.(2003) ; (JAERI-J 20541)

 低減速軽水炉の稠密格子炉心の熱的余裕を評価することは重要である.本研究では,サブチャンネル解析の稠密格子炉心への適用性を評価するため,COBRA-TFを用いて稠密格子限界熱流束実験を解析した.軸方向一様加熱バンドルに対して,COBRA-TFによる限界出力予測値は質量速度が500kg/(m2s)付近で測定値とよく一致し,これより低流量側で測定値より低い値に,高流量側で測定値より高い値となる.BT予測位置は,外周チャンネルで,実験とは異なった.軸方向二重出力分布バンドルでは,質量速度が200kg/(m2s)付近で測定値とよく一致し,これより高流量側で測定値より高い値となった.摩擦損失の二相増倍係数がサブチャンネル間の流量分布に大きな影響を与えることがわかった.計算の精度を向上するためには,稠密な体系における圧力分布の予測を含めた流量配分の正確な予測が求められる.


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