2003年度

電気学会プラズマ研究会資料


311110
低アスペクト炉におけるプラズマ電流分布の評価
仙石盛夫
電気学会プラズマ研究会資料 (PST-03-41), p.23-26(2003) ; (JAERI-J 20561)

 ITERや将来の核融合炉における定常運転シナリオでは,ブートストラップ電流(自発電流)の全電流に対する割合が十分大きいことが要請される.本講演では,ITERの非誘導定常運転シナリオの解析をもとに,アスペクト比(プラズマ大半径/小半径)の小さい場合にも適用可能なモデルにより,商用炉VECTOR(アスペクト比約2)についてブートストラップ電流と,外部駆動電流の分布を求めて最適化及び駆動電流のアスペクト比依存性を報告する.対象とするプラズマ放電モードは,弱負磁気シアー及び強負磁気シアーの電流ホールが発生している場合を扱った.


311108
ST炉におけるアルファ粒子閉じ込めに関する諸問題
谷啓二 ; 飛田健次 ; 西尾敏 ; 飯尾俊二* ; 筒井広明* ; 青木尊之*
電気学会プラズマ研究会資料 (PST-03-39), p.13-18(2003) ; (JAERI-J 20559)

 非円形断面トカマク炉におけるアルファ粒子のリップル損失の検討を軌道追跡モンテカルロ(OFMC)コードを用いて行った.また,負磁気シア配位の低アスペクト比コンパクト・トカマク炉におけるアルファ粒子のリップル損失をOFMCを用いて評価した.


311109
低アスペクト比トカマクの動力炉への展望
西尾敏
電気学会プラズマ研究会資料 (PST-03-37), p.1-6(2003) ; (JAERI-J 20560)

 低アスペクト比プラズマの性能卓越性に着目し,トカマク炉を小型高性能化することを試みた.改善の主なものは以下の3点である.(1)中心ソレノイドコイル(CSC)の排除.将来のトカマク炉は非誘導定常運転が想定されており,その際CSCは不可欠の機器ではなくなる.(2)上記(1)を前提として,トーラス中心領域のTFCを一体化構造,すなわちセンターポスト構造を採用する.これによりスリムで電流密度の高いTFCが可能となる.(3)遮蔽体の合理化.低アスペクト比化を優先しトーラス内側領域にトリチウム増殖ブランケットの設置は断念する.トーラス内側の遮蔽体は中性子の反射材,減速材,吸収材及びγ線の遮蔽材等で構成し,各構成成分の最適化を図る.これらの改善により従来トカマク炉の設計例と比べて,炉本体の重量出力密度を2倍程度増加することに成功した.炉本体重量自身も半分以下になり建設費低減による社会受容性の大幅な向上が期待される.


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