2003年度

Proceedings of 9th International Conference on Radiation Curing (RadTech Asia '03) (CD-ROM)


320134
Utilizatiion of bio-resources by low energy electron beam
久米民和
Proceedings of 9th International Conference on Radiation Curing (RadTech Asia '03) (CD-ROM), 4p.(2003) ; (JAERI-J 20668)

 放射線処理による生物資源の有効利用について報告する.キトサンなどの多糖類は,放射線分解により種々の生物活性が誘導される.放射線分解キトサンは,植物の組織培養での生育を促進することが明らかとなった.低エネルギー電子線照射システムを用いて,キトサン水溶液の照射を行い効果的に分子量を低下できることがわかった.また,メチルセルロースは,カルボキシメチルセルロースと同様に,特殊な条件下で放射線橋かけをすることが明らかとなり,作成したハイドロゲルは医学や農業分野での利用が期待できる.さらに,低エネルギーの電子線を用いてダイズの照射を行ったところ,根粒菌の着生が増大し生育が良くなることがわかった.これらの結果で明らかなように,低エネルギー電子線は生物資源の有効利用に活用できる.


320135
Electron-beam treatment of PCDD/Fs in the flue gas from a municipal solid waste incinerator
廣田耕一 ; 箱田照幸 ; 田口光正 ; 瀧上眞知子* ; 小嶋拓治
Proceedings of 9th International Conference on Radiation Curing (RadTech Asia '03) (CD-ROM), 4p.(2003) ; (JAERI-J 20669)

 流量1,000m3/hN,温度200度の条件で,ダイオキシン類を含むごみ燃焼排煙に電子ビームを照射した.その結果,吸収線量の増加に伴いダイオキシン類の分解率が高くなり,14kGyでその値は90%に達した.また,ダイオキシンとフランの分解挙動について考察を行った.


320133
Yields of primary products from chloroethylenes in air under electron beam irradiation
箱田照幸 ; 橋本昭司* ; 小嶋拓治
Proceedings of 9th International Conference on Radiation Curing (RadTech Asia '03) (CD-ROM), 4p.(2003) ; (JAERI-J 20667)

 電子ビーム照射による空気中クロロエチレンの分解処理技術の開発の一環として,塩素が4個のテトラクロロエチレンから1個のモノクロロエチレンについて一次分解生成物の定量を行い,その収率について調べた.その結果,一分解生成物の生成には,炭素炭素間の結合が開裂して生じる場合と,塩素原子が解離することにより生じる場合の2種類が存在する.クロロエチレン分子内で,どちらか一方の炭素原子に2つの塩素原子が結合している場合には,塩素原子の解離が支配的で,さらに分子全体の塩素原子数が大きいほど炭素炭素間の結合が開裂しにくくなることがわかった.また分子内の2つの炭素原子に1個以下の炭素が結合している場合には,炭素炭素間の開裂が支配的であることを明らかにした.


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