2004年度

Lecture Notes in Computer Science


320309
Ab initio study of hydrogen hydrate clathrates for hydrogen storage within the ITBL environment
Sluiter, M. H. F.* ; Belosludov, R. V.* ; Jain, A.* ; Belosludov, V. R.* ; 安達斉* ; 川添良幸* ; 樋口健二 ; 大谷孝之
Lecture Notes in Computer Science 2858, p.330-341(2003) ; (JAERI-J 20800)

 「水素分子が氷に大量に吸蔵されメタンと同様のクラスレートを形成する可能性がある」という実験的報告がある.構造はメタン吸蔵クラスレートと同様であり,水素ガスの500倍もの濃度で吸蔵がなされるという.ところが,実験的にはX線や中性子線を使っても水素分子の吸蔵位置や結合状況の詳細を決定できていなかった.われわれは,この結果に興味を持ち,その構造と物性の詳細を第一原理シミュレーション計算によって研究することにした.しかしながら,その計算には大規模な計算能力が不可欠である.このため,原研が開発しているITBL基盤技術を活用することによって複数台のスーパーコンピュータを連携し,大規模な第一原理計算を実現した.


330044
Searching for pattern-forming asynchronous cellular automata; An Evolutionary approach
鈴土知明
Lecture Notes in Computer Science, 3305, p.151-160(2004) ; (JAERI-J 21473)

 本論文は質量保存則を満たす2次元非同期セルオートマトン(CA)のパターン形成について議論したものである.これまで,遺伝的アルゴリズム(GA)によってパターン形成セルオートマトンを探索する方法を紹介し,それによって数種類のパターン形成CAが見つかったことを報告した.今回は,上記の方法によって得られたもののうち1種類のパターン形成ルール群を統計的に解析し,それによりそのパターン形成に必要なメカニズムの解明について議論した.この解析によって問題となったパターン形成に必要な幾つかの基本的な論理が明らかになったが,パターン形成のすべてを説明することはできなかった.よって,パターン形成には異なった遷移則間になんらかの協調作用が存在するものと思われる.


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