2004年度

Journal of Electronic Materials


320503
Deep level transient spectroscopy study of electron-irradiated CuInSe2 thin films
岡田浩* ; 藤田直樹* ; Lee, H.-S.* ; 若原昭浩* ; 吉田明* ; 大島武 ; 伊藤久義
Journal of Electronic Materials 32(9), p.L5-L8(2003) ; (JAERI-J 20951)

 宇宙用の耐放射線性薄膜太陽電池への応用が期待されているCuInSe2(CIS)半導体の電子線照射により発生する欠陥準位を調べるために,スパッタ法でGaAs上に作製したCIS薄膜単結晶に2MeV及び3MeV陽子線照射を行った.電子線照射は室温にて最大5×1017/cm2行った.Hall測定より1×1017/cm2以上の電子線照射によりキャリア濃度及び移動度が低下していくことが明らかとなった.深部準位(DLTS)測定を行ったところ,電子線照射により電子トラップが形成されることが判明した.電子トラップのエネルギーの温度依存性(逆数)を解析することで電子トラップの活性化エネルギーを見積もったところ220meVと求められた.この値は,未照射の試料で見られる電子トラップである330meVとは異なることから,電子線照射により,低エネルギーの電子トラップが発生しキャリアに散乱等の影響を与えることが明らかとなった.


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