研究開発報告書類

JAEA-Testing
2010年


38000972
原子力施設の廃止措置にかかわる管理データの収集マニュアル
立花 光夫; 福島 正*; 石神 努
JAEA-Testing 2010-001; July 2010,43p.
 原子力機構では、これまでの原子力施設の廃止措置における経験及び今後の原子力施設の廃止措置を通して得られる管理データや知見を有効に活用することを目的として、廃止措置計画の検討を支援する計算機システムとして廃止措置エンジニアリングシステム(DENESYS)の開発を進めている。DENESYSの開発においては、実際の原子力施設の廃止措置から得られる管理データを効率的に収集し、分析することが重要である。そこで、旧日本原子力研究所のJPDR廃止措置での管理データの収集項目及び収集方法を参考に、原子力機構における廃止措置計画の検討に必要となる管理データの収集項目を抽出し、その抽出した収集項目の効率的な収集方法について検討した。その結果、管理データの主な収集項目は、人工数,機器の重量等の作業管理データと内容物の重量,放射能等の廃棄物管理データとし、各拠点において、作業管理日報,廃棄物記録票,付随廃棄物記録票を用いて収集することとした。本報告では、原子力施設の廃止措置にかかわる管理データの収集項目及び収集方法,各種記録票を用いた管理データの収集マニュアルについてまとめたものである。

38001267
(n,γ)法用モリブデン吸着材の99Mo吸着及び99mTc溶離特性の再確認試験; RI製造に関する照射技術(STC No.2-II)に関する共同実験報告書(共同研究)
木村 明博; 出雲 寛互; 土谷 邦彦; 堀 直彦; 石原 正博; Bannykh, V.*; Gluschenko, N.*; Chakrova, Y.*; Chakrov, P.*
JAEA-Testing 2010-002; August 2010,20p.
 日本原子力研究開発機構の材料試験炉(JMTR)は、医療診断用RIである99mTcの親核種99Moの(n,γ)法による製造を検討している。モリブデン吸着材として、現在利用されている高分子ジルコニウム化合物(PZC)とモリブデン酸ジルコニウムゲル(Zrゲル)に着目し、2009年10月にカザフスタン国立原子力センター(NNC)との第一回共同実験により、99Mo吸着及び99mTc溶離試験を行った。PZC及びZrゲルの99Mo吸着性能に関しては従来の研究と同等の結果が得られたが、PZCからの99mTcの溶離性能に関しては従来の研究よりも低い結果となった。このため、NNCにて99Mo吸着及び99mTc溶離に関する再試験を行った。その結果、従来の研究と同等の99mTcの溶離性能が得られるとともに、アルミナカラムを使用した99mTcの溶離液からの不純物除去特性を明らかにし、高純度の99mTc溶離液を得る見通しが得られた。

38001368
インパイル水ループ2号(OWL-2)用SUS316鋼の照射後試験
柴田 晃; 木村 正; 永田 寛; 青山 征司; 菅野 勝; 近江 正男
JAEA-Testing 2010-003; November 2010,22p.
 インパイル水ループ2号(OWL-2)では、炉内管材料としてステンレス鋼(SUS316)を使用したが、高照射SUS316鋼材の機械的特性のデータはOWL-2が設置された当時から不足していた。このためOWL-2炉内管に材料であるSUS316サーベランス試験片を炉内に装荷し、3.4×1025n/m2(>1MeV)までのSUS316の照射データの蓄積が行われた。しかしながらSUS316はJMTRに設置する他の照射装置の炉内管,照射キャプセル等に使用されており、より高い照射量における機械的特性データが求められている。本報告書では、OWL-2炉内管で用いられたSUS316について、1.0×1026n/m2まで照射したサーベランス試験片の照射後試験について報告する。引張強度の変化傾向が速中性子照射量1024-1025n/m2での試験結果の延長上にあること、破断伸びが試験全域で37%以上残存していることを明らかにした。これにより、SUS316は、高速中性子照射量1.0×1026n/m2まで炉内構造物として十分な延性を有しているとの結論を得た。

39000328
J-PARC Linac, RCSにおけるEPICSレコード命名規則の策定; ユニークで規格化された名前の構築手順
福田 真平; 渡邉 和彦*; 榊 泰直; 高橋 博樹; 川瀬 雅人; 菊澤 信宏
JAEA-Testing 2010-004; February 2011,34p.
 J-PARCにおける加速器構成機器はEPICSを利用し制御される。EPICSは、EPICSレコードと呼ばれるユニークな名前を制御信号に付与し、この名前を使用してデータの収集や機器制御を実現する。EPICSレコード名に求められる条件は、(1)重複したEPICSレコード名ではないこと、(2)信号の内容が容易に想像できるEPICSレコード名であること、以上の2点である。また、J-PARCではEPICSレコードを機器情報管理用のリレーショナルデータベースにより管理するため、機械的な処理が容易に行えるような構造であることも要求される。これらの要件を実現させるため、レコード名称及びレコード構造を規格化することが必要となった。そこで、ユニークで規格化された名称を決定するためのEPICSレコード命名規則を策定した。

[ page top ]
JAEA >  JAEA図書館 >  JOPSS >  研究開発報告書類[バックナンバー] >  JAEA-Testing(2010年)
Copyright (C), Japan Atomic Energy Agency (JAEA)