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スーパーカミオカンデの光増倍管破損事故の解析

An Analysis of the accident in Super-Kamiokande

後藤 記一*; 今井 隆太*; 荒川 忠一

Goto, Norikazu*; Imai, Ryuta*; Arakawa, Chuichi

スーパーカミオカンデで起きた光増倍管連鎖破壊事故をモデルケースとして使用し、液体中の圧縮波の振る舞いを熱流体解析市販コードであるSTAR-CDを用いてシミュレーションした。光増倍管9本を、4気圧に加圧した水中に3行3列の正方形状に底面上に配置する。そして、中央の1本を破壊した場合に発生する圧縮波の様子を観察した。中央の増倍管からは、破壊に伴ない、初めは液体の膨張による負圧が発生し、続いて強い正圧が発生した。これらは波動現象としてほぼ音速で拡散していった。増倍管間に放出された圧縮波は、底面や隣接増倍管かからの反射により自己相殺を起こし、この第一波により極端な高圧に晒されることは無かった。しかし、増倍管間の空間は比較的に閉ざされた空間であったため、0.5msほどの遅延を持って液体の流入が発生した。そして、その流れ込み結果として高圧が発生し、その圧力は最大で20気圧ほどとなった。また、中央増倍管の破壊速度を遅くすると、この高圧は発生しないことがわかった。

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