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実用化近づくイオン照射によるバイオ技術

Ion-beam biotechnology coming near to practical use

渡辺 宏

Watanabe, Hiroshi

植物に対するイオンビーム照射の影響に関する研究は原研が中心となって大学や国立研究機関や民間などとの協力のもとに進められてきた。過去5年間の研究から、植物で起こる突然変異の特徴が明らかになりつつあり、新規の変異原としての有効性があきらかになるとともに、キクの花色変異体やオオムギの耐病性変異体などが実用的に使用される方向で研究開発が進んでいる。突然変異の利用以外にも花粉を照射することによって交雑不親和性を打破する技術の開発や花粉に直接外来遺伝子を導入する技術の開発が進んでおり、実用的な利用が期待される段階になりつつある。イオンビーム育種という新しい分野の現状と将来の可能性を紹介する。

no abstracts in English

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