低レベル放射性廃棄物処分用コンクリート構造物の劣化速度の評価方法に関する調査及び試算

Review and estimation of degradation rates for concrete barriers used in low-level radioactive waste disposal

大越 実

Okoshi, Minoru

低レベル放射性廃棄物の埋設処分施設の人工バリア材として使用される鉄筋コンクリートの劣化要因及び劣化速度の評価手法について、文献調査を実施するとともに、その調査結果を基に劣化速度の試算を行った。その結果、主要な劣化要因としては、鉄筋の腐食、水酸化カルシウムの溶出、硫酸塩による侵食、凍結溶解及びアルカリ骨材反応を考慮すれば十分であることがわかった。また、調査結果及び試算結果によれば、製作時における品質保証及び品質管理が適切に実施されれば、鉄筋コンクリート構造物は、相当長期間にわたってその健全性を維持することができるものと考えられ、米国等において要求されている処分施設としての寿命期間である500年を十分満足するものと判断された。

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