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Symmetric charge transfer in uranium ion-atom collisions

ウランのイオン・原子衝突での対称電荷移行

柴田 猛順; 小倉 浩一

Shibata, Takemasa; Ogura, Koichi

ウランのイオン・原子間の対称電荷移行では、U原子(f$$^{3}$$s$$^{2}$$($$^{4}$$I$$_{9/2}$$),d$$_{3/2}$$,J=6)のd$$_{3/2}$$電子が、U$$^{+}$$イオン(f$$^{3}$$s$$^{2}$$,$$^{4}$$I$$_{9/2}$$)のd電子サイトに入る。U$$^{+}$$イオン($$^{4}$$I$$_{9/2}$$)とd$$_{3/2}$$電子の角運動量の向きは互いにランダムなため、生成ウラン原子はJが基底状態の6、励起状態の5、4、3のいずれかである。衝突エネルギーが数10eV以下では共鳴電荷移行であるJ=6の原子が生成する反応のみが可能である。このため電荷移行断面積は4~5$$times$$10$$^{-15}$$cm$$^{2}$$で、従来考えられていた値より非常に小さくなることをはじめて指摘した。100eV以上ではU原子のs$$_{1}$$/2電子かU$$^{+}$$イオンのd電子サイトに移行する近共鳴電荷移行も進行するため、衝突エネルギーが増すと電荷移行断面積が増大する。

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