研究炉異常診断予測システムの開発; 早期異常検知スクラム回避エキスパートシステムの試作

Development of accident diagnosis and prediction system for research reactor; A Pilot system of early fault detection expert system to reduce scram frequency

横林 正雄; 松本 潔; 村山 洋二; 神永 雅紀  ; 鴻坂 厚夫

Yokobayashi, Masao; Matsumoto, Kiyoshi; Murayama, Yoji; Kaminaga, Masanori; Kosaka, Atsuo

本報告書は、研究炉(JRR-3)を対象にした異常時診断予測システムのサブシステムの一つとして、早期に定常からのずれを検知し、スクラム作動の可能性の予測とその回避を目的とするエキスパートシステムの試作結果について述べている。本システムは異常診断システムDISKETの機能を拡張しており、従来の機能に対し次の特徴を有している。(1)スクラム条件毎にスクラムの原因をフレームで表すことにより知識ベースの構造を簡単化している。(2)知識ベースに数式を定義しルールに数式を取り入れることによりルール表現に柔軟性を持たせている。本システムの性能を過渡事象を用いて評価した結果、検知された定常からのずれの原因が同定され、スクラム作動の時間余裕がスクラム回避のための手順と共に示され、外乱発生初期に対し、本手法は有効であることがわかった。

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