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JMTRにおけるステンレス鋼の中性子スペクトル調整照射によるヘリウム生成量制御範囲の核的検討

Neutronics analysis on helium production control in stainless steel by neutron spectral tailoring in the JMTR

島川 聡司; 小森 芳廣 ; 長尾 美春  ; 桜井 文雄

Shimakawa, Satoshi; not registered; Nagao, Yoshiharu; not registered

材料試験炉における中性子スペクトル調整照射に関する検討の一環として、一定照射量(dpa)に対する304ステンレス鋼のヘリウム生成量制御範囲に対する検討を実施した。検討にあたっては、主に熱中性子によって起こる$$^{58}$$Ni(n,$$gamma$$)$$^{59}$$Ni(n,$$alpha$$)$$^{56}$$Fe反応を利用して制御を行うものとし、(1)可能な限り熱中性子をカットした照射、(2)標準的な照射、(3)熱中性子を増加させた照射を対象とした。これらのキャプセルを200日間照射した場合(2dpa)、304ステンレス鋼中のヘリウム生成量は、1.4appmから24appmの範囲に制御できることがわかった。このときのHe/dpaの制御範囲は0.7~12である。この検討結果から、ニッケルを含む材料に対する高度な照射試験により、異なるヘリウム生成量に対する照射データが得られ、材料試験炉を用いたヘリウム効果に注目した照射研究の可能性が明らかとなった。

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